窓掃除は暮れの大掃除などのタイミングでするという方が大多数でしょう。
しかし、始めてみるとガラス部分だけでなくサッシや網戸など、汚れている部分が目につきどこから始めたらいいのか迷ってしまいます。
大変に思いがちな窓掃除でも、コツを知ることで意外と簡単にこなすことができます。
取れにくい油膜などの取り方もご紹介していきますので参考にしてくださいね。
窓掃除の基本
窓掃除でメインとなるのは何といっても窓ガラスです。
窓ガラスの汚れは内側と外側で異なりますのでそれぞれに応じた取り方をする必要があります。
窓の外側は、風や雨によって付いた土埃や黄砂などで汚れて曇っていきます。
これらを取り除くには雑巾をつかって水拭きすることで落とすことができます。
一方、内側の汚れは手垢やキッチンで使う油などでできる油膜、室内の埃、結露によるカビなど様々な種類があります。
一つの窓に一種類の汚れがつくわけではないので、取り除くのに時間がかかることも少なくありません。
室内側の窓ガラスは、外側と同様に雑巾を使って水拭きをし、落ちにくい部分には中性洗剤を使って落としましょう。
最後に、新聞紙を丸めたもので窓ガラス全体をまんべんなく拭きます。
窓ガラスを新聞紙のインクでこすることで、曇り止めや艶出しの効果が期待できます。
住まいの中でも意外と目が行くのが窓の周辺です。
効果的な掃除法を身に付け、できるだけ綺麗に保ちたいですね。
手ごわい汚れ・油膜とは
手や肌が触れたり、キッチンで料理をしたときに油が飛ぶなどして窓につく汚れを総じて「油膜」といいます。
この油膜は「酸性汚れ」とも呼ばれ、その場ですぐに拭き取れば簡単に落とせますが、放っておくと室内に舞う埃などまで付着し取りにくい厄介な汚れになってしまいます。
部屋の窓には、特に手や皮膚が触れることで付く手垢によるものが多くなります。
小さな子供がいる家庭では、子供が窓ガラスに頬や額を付けることはよくありますので馴染みのものと言えるでしょう。
部屋の窓なら比較的掃除もしやすく、洗う、拭くなどの簡単な取り方で落ちますので、そこまで深刻に考えている方は稀かもしれません。
落としにくいのは台所の窓に付いた油膜です。
台所では火を使って調理をするため、調理の際に出る蒸気に炒め物や揚げ物の油が加わり窓ガラスに付着します。
この油膜のもとになる油は蒸気によって台所全体に広がるため、窓ガラスに限らず調理台や壁面、調理器具、家具にまで付きます。
さらについた油膜に埃が付くとベタベタしたものになり、ますます落としにくい汚れになってしまいます。
台所は、部屋とは違い窓の位置が掃除しにくい場所にあることも多く、窓に付いた油膜を放置しがちで汚れが取りにくくなってしまうことも多いです。
窓についた油膜の取り方
窓の掃除は拭き掃除が有効です。
既にご紹介している新聞紙を使った方法も良いのですが、油膜がなかなか取れない場合には「洗う」「すすぐ」「脱水」の手順で行うと、ベタつく油膜も取り残すことがありません。
準備するものも家庭にあるものばかりで簡単な取り方ですので、頑固な油膜や落ちにくい窓の汚れにお悩みの方は一度試してみてはいかがでしょうか。
【油膜を落とす!窓ガラスの掃除法】
●準備するもの
・使い古しのタオル数枚
・マイクロファイバークロス
・ガラス用クリーナーか台所用中性洗剤
●手順
①洗う:洗剤でガラス面の汚れを拭き取ります。
洗剤を使ってガラス面を全体的に拭きます。
使う洗剤は特殊なものではなく、界面活性剤を含む台所用中性洗剤で十分です。
スプレータイプのものが使いやすいでしょう。
水で濡らしたタオルの拭き取りをする面にまんべんなくスプレーし、ガラス面を拭いていきます。
ガラス面に洗剤をスプレーすると、せっかくの洗剤が垂れて流れてしまいます。
②すすぐ:①の洗剤を取り除きます。
水でよく濡らしたタオルを使って①の洗剤を取り除きます。
汚れた面で拭き続けないよう、時々タオルの面を変えながら、洗剤が残らないようしっかり拭き取りましょう。
③脱水:ガラス面の水分を拭き取り、仕上げをします。
マイクロファイバークロスを使ってガラス面に残った水分を拭きます。
窓の淵からコの字を書くように拭くとムラなく仕上げることができます。
この手順で窓ガラス1枚ずつ掃除していきます。
全ての工程をガラス面が乾かないうちにしていくことが、綺麗に仕上げるポイントです。
取り方に一工夫!油膜や窓の汚れはこれで落とす
窓掃除を短期間で定期的にできるのであれば、スクイージーを使うことをおすすめします。
スクイージーとは、ビルの窓掃除などで見かけるT字型の道具です。
とても単純な構造ですし操作もそれほど難しいものではありません。
なにより洗剤を使わずに水だけで汚れを落とすことができるので、手間が少なくて済みます。
プロ向けの作りのしっかりしたものは、水分を集める部分がゴムでできており交換することもできますので半永久的に使い続けることができます。
もう一つ、窓掃除に役立つのがセスキ炭酸ナトリウムです。
これは天然素材のアルカリ剤です。
同じアルカリ剤としてよく耳にするのが重曹ですが、セスキは重曹以上に扱いやすく洗浄能力に優れているものとして、注目されています。
このセスキを水溶液にしてスプレー容器で窓の汚れに散布すると、汚れが格段に落ちやすくなります。
汚れの取り方は変えずに洗剤を変えてみるだけでも掃除のしやすさに違いが出ます。
アルカリ性なので、酸性汚れである油膜にも効果が期待できます。
汚れているのは窓だけじゃない!網戸やサッシの汚れの取り方
窓を掃除すると次に気になるのが、網戸やサッシなどの部分ではないでしょうか。
住み始めた時はクリーニングされてピカピカだったのが、暮らしていくうちにどんどん汚れてしまい、取り除くのも困難に…なんてことにならないためにも、綺麗にするコツを押さえておきましょう。
【網戸の掃除】
●準備するもの
・新聞紙
・セロハンテープ
・掃除機
・雑巾2枚
●手順
①網戸の屋外側から新聞紙を張り付け、セロハンテープで固定します。
②室内側から網部分に掃除機をかけて埃や汚れを吸い取ります。
③吸い残しがない事を確認したら新聞紙を外しましょう。
④雑巾を2枚とも水で濡らして軽く絞り、網戸の両面から当てて網を挟むように拭きます。
始めに埃を吸い取るので、拭き掃除がとてもしやすくなります。
窓ガラスの油膜のように、網戸にもベトベトした油汚れがついている場合は先述のセスキスプレーを吹き付けてから拭き取りをするのもおすすめの方法です。
【サッシの掃除】
●準備するもの
・割りばし
・キッチンペーパー
・雑巾
●手順
①割りばしにキッチンペーパーを巻き付けて水を含ませます。
②サッシのレール部分を①の割りばしでこすり、汚れをかきだします。
③水で濡らし、よく絞った雑巾でサッシを拭き上げます。
どちらの掃除も定期的にできると、窓だけでなく家の中を清潔に保つことにも繋がります。
ご紹介した汚れの取り方はそれほど難しいものではないので、習慣にできるといいですね。
窓掃除と一緒にカーテンも洗おう
最後に、カーテンの掃除についてお伝えします。
時間をかけて窓掃除をしたあと、カーテンをみると汚れが目立っていて、がっかりしたことはありませんか?
窓に油膜ができるほどの汚れがあった場合、カーテンにも同じだけの汚れが付いていることがほとんどです。
後回しにしてしまうと面倒ですから、できたら窓掃除のついでにカーテンまで洗ってしまいたいですね。
カーテンは布でできていますので、油が付くことでシミができたり臭いが付いてしまったりします。
カーテンを洗うポイントは、ぬるま湯で埃や汚れを取ることです。
いきなり洗剤を使って洗うことはせず、予洗いをして汚れをしっかり取りましょう。
予洗いができたらを洗剤を使い、洗濯機で洗います。
脱水は短めにし、レールに吊るして乾かします。
シミ汚れなどは部分洗いをするか、洗剤を含ませたタオルなどで叩くという取り方もできますが、どうしても落とせない場合は無理せず業者にまかせるのも方法の一つです。
室内の環境をよくするためにも、窓掃除にとどまらずカーテンまでしっかり洗って清潔に保ちたいものです。
清潔な窓を維持するために
窓周辺を綺麗にすることは、室内の環境をよくすることにも繋がります。
また、住まいの表から他の人が見た時に、手入れが行き届いているという良い印象を与えることができます。
週や月に一度と決めて掃除をすれば、油膜が付いたりすることもなくなっていくでしょう。
掃除のコツや方法を身に付け、清潔な窓を維持していきたいですね。