DIYがブームとなっている今、部屋の内窓をDIYで作る人が増えています。
窓と聞くとDIYで作るのは大変なのでは?と思う方も多いでしょう。
ここでは内窓をDIYで作ってみたい人に知っておいて欲しい知識と、内窓作りに人気のポリカーボネートについてお話します。
内窓を取り付けることによって得られる効果
DIYで内窓を作る方法についてお話しする前に、まずは内窓を取り付けることにどんなメリットがあるのかお話します。
・断熱性を高めることができる
内窓を設置すると、元から設置されている窓との間に空気層ができます。
この空気層が断熱材の役割を果たし、外気温を室内に伝えにくく、室温を外に逃しにくい効果が得られます。
お部屋の断熱性が高まることにより、冷暖房の効率が良くなるので、必然的に省エネに繋がると同時に、結露の発生を防ぐこともできます。
・防音性を高めることができる
室内の音が漏れるのも、室外の音が入ってくるのも、開口部の大きい窓は大きく影響します。
この窓を二重にすることにより、音は遮られるため、通常より騒音レベルを下げることができます。
・防犯対策にも役立つ
内窓を作って設置することにより、窓を割って入ってくる侵入者を妨げることができます。
侵入に時間がかかる家は、狙われにくいと言われています。
作った内窓に補助ロックなどを設置すると、更に高い防犯性に期待できます。
・通常のサッシにはない効果をプラスできる
DIYで内窓を作るとき、窓ガラスの代替品としてポリカーボネートやアクリル板を使用しますが、この代替品に遮熱効果や目隠し効果のあるガラスフィルムを貼ることで、様々な効果を加えられます。
元から設置されている窓にガラスフィルムを貼ると、糊残りが心配という方でも安心して貼ることができます。
内窓はDIYで簡単に作れる?!
DIYする内窓の作り方は様々で、難易度は違います。
まず、開閉式にするのか、固定するかによって、材料や難易度が大きく変わります。
初心者でも挑戦しやすいのは固定するタイプの内窓です。
窓枠の内側に取り付けるタイプのレールを取り付け、そこに窓ガラスの代替え品として用いられる、ポリカやプラダンの板をはめ込みます。
レールを使用しない場合でも、突っ張り棒を活用したり、窓枠の内側にギリギリではめ込める窓フレーム付きの内窓を作成することで、取り付けることは可能です。
開閉式の内窓をDIYで作るのであれば、引き違い窓にするならレールが、観音開き窓にするなら蝶番が必要です。
賃貸物件のように原状回復が必要なお部屋に取り付ける場合は、元の建具に傷を付けないために、工夫をしなければいけません。
内窓本体は、先程お話したように、窓ガラスの代替品となる板を用意するだけでも十分役割は果たしてくれます。
「こだわりたい!」という方は、木材を購入して窓フレームもDIYする場合もありますし、フォトフレームを加工して窓フレームにする方法もあります。
DIYで内窓を作ることはできますが、無理のない範囲で、自分の能力に適した方法で作ることが大切です。
ポリカを始めとする内窓ガラスの代替に使えるDIY素材
DIYで内窓を作るにあたり、材料を揃えなければいけません。
必要な材料の中でも、一番大切なのは内窓ガラスとして使用するものです。
耐久性や扱いやすさ、DIYに適した素材にどのようなものがあるのか、知っておくと役に立ちます。
【ポリカ(ポリカーボネート)】
・紫外線に強い
・燃えにくい
・割れにくい
・透明度が高い
・加工しやすい
【プラダン(プラスティックダンボール】
・直射日光に弱め
・カッターで簡単にカットできる
・カラーが豊富
・価格が安い
・強度はあまりない
【アクリル板】
・耐久性に優れている
・厚さにもよるが加工はしやすい(専用工具が必要な場合もあり)
・やや重い
・高温で変形しやすい
DIYで内窓を作るのに、使われることの多い三つの素材について、ご紹介しました。
それぞれに特徴があり、メリットもデメリットもあります。
できる限り安く作りたいのであれば、プラダンを使われた方がいいでしょうし、それほど高くなければ少しでも見た目も良いものが良いという方は他の素材を選ばれても良いでしょう。
使う場所や窓の大きさ、予算、技量に合わせて素材を選ぶのがおすすめです。
ポリカを使ってDIYで内窓を作ってみよう!
内窓をDIYで作るにあたって、素材の中でも人気の高い、ポリカを使った内窓の作り方を簡単にご紹介します。
ここではポリカの中でも、中空構造になっているツインカーボを使用します。
【準備する材料】
・ポリカ(ツインカーボ) 窓の縦寸法×窓の幅+5cmほど
・プラスティックモールかぶせ用 窓の縦寸法×4
・ガラス戸レール上下 窓の幅×1本ずつ
【作り方】
1.内窓をつけたい場所の上下に、ガラス戸レールを両面テープで貼り付ける。
2.ポリカを寸法に合わせて切断する。
縦は上下レールの内寸+7mmくらい、横は窓の幅÷2+2.5cmほどになるようカットしましょう。
大きめの刃のカッターで切断できますが、定規を当てて少しずつ切り進めるようにします。
3.かぶせ用のプラスティックモールを、上下レールの内寸法で切断して、ポリカの縦にはめ込む。
この時、ポリカの上下に均等に隙間ができるようにはめ込むのがポイントです。
4.レールに一枚ずつ引き違いになるようはめ込んでできあがりです。
ポリカで作る内窓を更に高性能にする方法
先に、ポリカを使ってDIYで作る内窓の作り方の中でも、材料も工程も少ない簡易的なものを簡単にご紹介しました。
見た目にこだわりたい方であれば、更に窓フレームを作って、格子窓風にしたり、ポリカにガラスフィルムを貼ってデザイン性を高めることもできます。
性能に関しても、内窓を取り付けるだけでももちろん断熱性や結露防止、防音効果は得られますが、更に高性能にするためにできることがあります。
断熱性をより高めたいのであれば、ポリカの断面に樹脂テープを貼って、ツインカーボの穴を塞いでしまうのがおすすめです。
中空穴を密閉してしまうことで、空気層が密閉され、断熱効果を高めることに繋がります。
窓フレームを付けた内窓を作った場合であれば、ポリカをはめた窓フレームの溝に、網戸用の押さえゴムを押し込むように取り付けるのがおすすめです。
ポリカをしっかり固定してくれるだけでなく、隙間を埋めてくれるので、気密性を高めるのに効果を発揮してくれます。
賃貸物件に内窓を取り付けるときの方法と注意点
「ポリカで内窓を付けたいけど、賃貸物件だから躊躇している」という方もいらっしゃるでしょう。
原状回復を考えると、可能なやり方が限られてくるのも事実です。
レールが必要のない設置方法で取り付ける内窓であれば、賃貸物件でも原状回復を気にすることなく取り入れらます。
ここではレールが必要なDIYで作った内窓を、取り付けるときの方法と注意点についてご紹介します。
・レールをビスで固定したいときは、既存の窓枠にビスを打ち込むための木材をあらかじめ接着する。
・粘着テープを使用するときは、貼って剥がせるタイプのものを使用するか、マスキングテープをあらかじめ貼った上に粘着テープを貼る。
・剥がせるタイプの粘着テープを使用した場合でも、長期間貼りっぱなしにはせず、一定期間ごとに貼り直しを行う。
最後にあげた貼り直しは、特に気を付けて欲しい点です。
貼って剥がせると謳っていても、それは永久のものではありません。
貼った場所の下地、日の当たる頻度、湿気の含み具合、条件次第で粘着テープの劣化スピードは変わります。
そして劣化が進めば剥がれにくくなり、剥がすときに下地を痛めてしまう可能性が高くなるのです。
ポリカで内窓をDIYしてお部屋をより快適に!
ポリカと呼ばれるポリカーボネートは、断熱性が高く、ガラスよりも割れにくい、優れたDIY素材です。
この素材を使って、内窓を作り、設置することは、より快適なお部屋作りに大きく役に立ってくれるでしょう。
ポリカを使って、あなた好みの内窓をDIYしてみませんか?