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セットバックはどんな土地で必要になるの?費用は誰が負担?

2019.5.29

土地の購入や住宅の建て替えを検討されているのであれば、「セットバック」について知っておきましょう。

セットバックなんて聞いたことがないという方がほとんどかも知れませんが、もしかしたらあなたの土地もセットバックが必要になるかもしれません。

この記事ではセットバックとは何なのかについてと、セットバックした土地の整備費用は誰が負担するのかについてお話をします。

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道路と関係しているセットバック

不動産に興味がある、または家を建てるために土地を購入予定である人は、土地面積や費用について考えながら不動産広告を見る機会が多いと思います。

そんな時、「セットバックあり」と書かれた物件を見かけることがありませんか。

セットバックなんて、聞きなれない言葉ですよね。

どのような意味なのでしょう。

セットバックを説明する前に、まずは建築基準法上の道路についてお話しします。

建築基準法第42条では、「建築基準法上の道路は原則4メートル以上である」と規定されています。

しかし、あなたの知っている道路を思い浮べてみてください。

幅が4メートルもない道路はたくさんあるのではないでしょうか。

実は、幅が4メートル未満の道路はたくさん存在しています。

そして、その道路に面して建てられている住宅も多く存在します。

建築基準法では認められていないはずなのに、なぜなのでしょう。

その答えは、建築基準法が制定される前に建築物が立ち並んでいた4メートル未満の道路は「道路」とみなすという例外規定があるからなのです。

このような道路については建築基準法第42条第2項で規定されているため、幅が4メートル未満の道路は通称「二項道路」と呼ばれています。

セットバックは道路のための敷地後退

4メートル未満の道路であったとしても道路としてみなされるのであれば、面した土地に家を建てることが出来ますね。

しかし、二項道路に面している土地に建物を建てる場合、もしくは建て替える場合には制限があります。

それがセットバックです。

セットバックは敷地後退ともいいます。

その意味合いとしては、幅が4メートル未満の道路に面した土地の場合、住宅建設時に敷地を後退して道路幅を4メートル確保しなければならないのです。

建築基準法で道路を4メートルと規定しているのは、日照や通風などの衛生的視点、延焼防止や避難時の安全性、消防車の乗り入れなどの防災的な視点によるものです。

そのため、「敷地を狭くしたくないからウチは前の道路が狭くてもいい」という道理は通用しません。

セットバックの仕方には2パターンあります。

ひとつは、自分の土地と道路を挟んだ向かいが宅地であった場合で、この時は道路の中心線から2メートルのセットバックを行います。

もうひとつのパターンは、自分の土地と道路を挟んだ向かいが崖・川・線路などであった場合です。

この場合、道路の向こう側の端からこちら側へ4メートルセットバックしなければなりません。

このように、セットバックによって土地の面積が大きく変わってしまうこともあるのです。

そのため、購入予定の土地がある場合、土地に接している道路の幅が4メートル以上あるかどうか、確認しておくことが大切になります。

もしセットバックが必要になり、当初想定していた土地面積と変わってしまうと、予期しない制限がかかってしまって建築費用が変わる可能性もあります。

建築計画を見直す羽目になるかもしれませんので、セットバックについてしっかりと確認しておきましょう。

セットバックした土地を売って費用を回収したい

セットバックをした土地には、建築物を造設することが出来ません。

この建築物には、門扉や擁壁も含まれます。

土地自体の所有権は個人が持っていても、セットバックした土地の利用権については法で制限されるのです。

また、セットバックした土地は容積率や建ぺい率の敷地面積からも除外しなければならないため、実質土地が狭くなることになります。

間口がとても広い土地や大きくセットバックしなければならない土地の場合、セットバックによって失う土地がかなりの広さになるケースもあります。

以上のように、セットバックした土地は所有者が自由に利用することができないため、所有していても仕方がないと感じる方がほとんどでしょう。

実質的に道路にするために自治体に土地を提供するのと同じですから、いっそ自治体に買い取ってもらいたいと思いますよね。

そこで、セットバックによって使えなくなる部分の土地を、自治体に買い取ってもらうことは出来るのでしょうか。

答えは、「買い取ってもらえることもある」です。

自治体によって土地の取り扱いは違いますが、実際にセットバック分の土地の買い取りを行っている自治体もあります。

買い取り時の価格は平均的な相場よりも安くはなりますが、買い取ってもらえれば土地の所有者にとっては費用の回収にもつながります。

とはいえ、買い取りを行っている自治体はかなり少ないなので、あまり期待しない方が良いかもしれません。

セットバックにかかる費用は誰が負担?

セットバック部分の土地の取り扱いは、自治体によって大きく異なります。

そのため、まずはその土地の市役所や役場にセットバック部分の土地を買い取ってもらえるかどうかを確認しましょう。

もし買い取りを行ってもらえなくても、希望はまだあります。

セットバックの距離を算定する測量や分筆登記の費用を自治体が負担してくれることがあるのです。

さらに、側溝の設置やL字溝の工事、道路の舗装などの工事費用も自治体によっては負担してくれます。

自治体側からしても、セットバックによる土地の提供は街づくりを進める上で好都合ですから、セットバック部分の整備に積極的であることも多いです。

もし、セットバックの土地が買い取ってもらえなくても、このような補助がある場合もあるので、ぜひ一度市役所の担当課に相談してみましょう。

これと反対に、セットバック部分の整備に積極的でない自治体も存在します。

買い取りや整備費用を出してくれる自治体がすべてではなく、整備費用どころか、寄付さえ受け付けてもらえない場合もあります。

その場合は、セットバック部分は私道として個人所有の土地となります。

セットバックした土地は非課税!

もし、セットバックが必要な土地の場合、その土地の税金はどうなるのでしょう。

敷地として使うことも出来ないのに、税金だけ払うのは納得がいきませんよね。

もちろん、セットバックした部分の土地は非課税となります。

土地所有者は自分の土地を削って提供しているわけですから、提供した土地にまで納税義務があるとすると誰もセットバックに応じなくなってしまいますよね。

セットバックをした後、申告書を提出することで、セットバック部分の固定資産税・都市計画税が非課税になります。

注意してほしいのが、非課税にするためには申告が必要であるということです。

自治体はセットバックが必要な土地をすべて把握しているわけではありません。

そのため、セットバックしたことを申告しなければ、その土地は自分の敷地に含まれたままとなり、課税対象となってしまいます。

ちなみに申告したとしても、セットバック部分の土地はわずかであることがほとんどなので、支払う税金がグンと下がるということはありません。

しかし、固定資産税は毎年払う費用ですので、長期間払い続けることを考えると少しでも低く抑えておいた方が良いに決まっています。

一度申告すれば、ずっとセットバック部分の土地は非課税になるので、面倒と思わずにぜひ行っておきましょう。

分筆には費用がかかるが行っておく価値あり

前項でもお伝えした通り、セットバック部分の土地の申告は行っておいた方が良いものです。

しかし、セットバック部分の申告を行うためには分筆が必要となり、わざわざ費用をかけてまで行っていない人も多いです。

そのような場合、セットバック部分にも税金を支払っていることになります。

土地の分筆を行って道路境界線を確定させた状態で、セットバックした旨の申告をしましょう。

分筆費用を助成してくれる自治体もあるようですので、こちらについても問い合わせてみると良いですよ。

なお、申告には下記の書類が必要になります。

・固定資産税・都市計画税非課税申告書
・土地の謄本
・セットバック部分の面積が分かる敷地測量図
・その他、自治体が指定する書類

お住まいの自治体によって多少違いがありますので、申告の際は必ず事前に担当課に確認しましょう。

申告が認められれば、翌年度から非課税が適用されます。

余計な税金を払わないよう、セットバックを行ったらすぐに申告するのが望ましいです。

セットバックも含めて計画しよう

あまり耳にすることのない「セットバック」ですが、場合によっては身近な問題となります。

その取扱いは各自治体で大きく異なりますので、まずは市役所で相談してみることをおすすめします。

これから土地を購入するのであれば、セットバック部分についても考慮に入れて計画を立てる必要があります。

セットバックをしたら、ぜひ非課税申告を忘れずに行ってくださいね。

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