アパートに住んでいると、思いもよらないことで隣人トラブルに巻き込まれることがあります。
こちらが迷惑を掛ける場合もあるでしょうし、迷惑を掛けられる場合もあるでしょう。
できることなら、トラブルを回避し、快適に暮らしたいものですよね。
そこで、隣人トラブルに巻き込まれないための注意点や巻き込まれたときの対処の仕方をご紹介しましょう。
アパートでの隣人トラブルで最も多いのは「騒音」
アパートでの隣人トラブルのなかでも、最も多いと言われているのは「騒音」です。
子どもの声や足音、戸の開け閉めの音、イスを引く音、テレビや音楽などの音など些細な音から不快な音まで、人が感じる音はさまざまです。
自分でも気付かぬうちに隣人に迷惑を掛けているかもしれません。
生活するうえでやむを得ないものもありますが、少し注意をすれば迷惑をかけずに済むものもあります。
まずは、自分からトラブルの種をまかないように気を付けましょう。
今は生活スタイルが多様化していて、アパートに住む人の生活時間帯がバラバラなのも、騒音トラブルの原因のひとつのようです。
では、もし住んでいるアパートで、隣人の生活音が気になった場合はどうしたら良いのでしょうか。
賃貸管理のプロの目から見た解決方法を見ていきましょう。
アパートでの騒音トラブルの解決法
アパートの隣人が継続的に不快な音を立てていたらどうしますか。
その都度、壁を「ドン!」と叩く方もいるでしょうし、あまり続くようなら、直接苦情を言いに行く方もいるかもしれません。
しかし、ここで大切なのは、「その騒音が止むこと」です。
感情的になって相手を責めたりしたら、余計なトラブルを発生させてしまいます。
場合によっては事件に発展する可能性もあります。
また、もしかしたら、隣人は不快な音を立てていることに気付いていないかもしれません。
自分が反対の立場であったらどうでしょう。
もしも、自分では気付かない騒音を出していて、いきなり感情的に文句を言われたら、同じように感情的な物言いになってしまうのではないでしょうか。
こういった場合の最良の解決方法は、大家さんや管理会社に相談することです。
その場合、継続的な騒音の場合には、いつ頃、壁のどの辺りから、どんな音が、どのくらいの頻度で聞こえてくるのかをメモしておきましょう。
また、今は携帯電話などで簡単に動画や音声データとして残せるので、どんな音か具体的にわかるよう記録しておくと良いでしょう。
アパートでの騒音トラブル!加害者にならないために
では、自分が住んでいるアパートで、騒音による隣人トラブルの加害者にならないためには、どんなことに注意したら良いのでしょうか。
騒音には、自覚があって出している音と、無自覚で出している音があります。
例えば、バタバタとした足音や、友人と騒いでいたり、喧嘩などの声は、近隣に迷惑をかけるかもしれない音として自覚しやすいです。
しかし、日中にテレビや音楽を楽しんでいるだけだったり、家事の作業音については、自覚はしにくいかもしれません。
自分にとっては騒音というほど大きくないと思える音でも、隣人にとっては不快に感じることもあるということを頭に入れておいた方が良いでしょう。
声やテレビなどの音量、ドアの開け閉めなどは、少し気を付ければ大きな音を立てないようにすることができます。
床がフローリングで響きやすい場合は、カーペットやジョイントマットなどを敷くのも良いでしょう。
防音効果があるものも販売されているので、状況に合わせて使ってみてください。
隣人への思いやりの気持ちを持つことが、トラブル回避に繋がります。
また、日頃から挨拶をして、良好なコミュニケーションを取ることも大切です。
他にもある!アパートでの隣人トラブル!①
アパートでは騒音の他にも、ゴミ出しのマナーについてもトラブルが起きています。
時間や曜日、分別を守らずにトラブルになる場合があります。
また、隣人が玄関の外やベランダにゴミを置くことで、臭いがして迷惑を掛けられることもあります。
もし、心当たりのある方はトラブルに発展する可能性があるので、改善した方が良いです。
最近では、ゴミによるプライバシー侵害トラブルが起こる可能性もあります。
自分がゴミを出すときには、袋の口をしっかり締め、捨てたゴミが他人に見られないようにすることも大切です。
他にもある!アパートでの隣人トラブル!②
もう少し、アパートでの隣人トラブルを見ていきましょう。
車や駐車場に関するものでは、「早朝や夜間のエンジン音が気になる」「隣人が勝手に駐車スペースを来客用に使っていた」などのトラブルが発生しています。
エンジン音については、感じ方に個人差があるので何とも言えませんが、今まで問題にされてこなかったものが、新しい住人の価値観で問題になるということもあります。
また、意外と多いのが挨拶トラブルです。
すれ違ったときに挨拶をする、しないでトラブルにまで発展しまうことがあるのです。
「隣人に挨拶をしたのに無視された」「こっちを見ているのに何も言わないので不気味」など、挨拶をした側ににしてみると不快に感じてしまいます。
挨拶はコミュニケーションのひとつですし、「怪しい者ではありません」というアピールの意味もあります。
2016年には、あるマンションで「敷地内の住人の挨拶禁止」が、ルールとして取り入れられたケースがありました。
それは、小学生の子どもを持つ親が防犯のため「知らない人に挨拶されたら逃げるよう教えている」ということからはじまり、「挨拶しても無視され、気分が悪かった」という人も現れ、挨拶禁止ルールが決まったということです。
賛否はありますが、「挨拶する隣人の物音は気にならない」という方もいるように、顔見知りであれば多少の音には腹が立たないこともあります。
トラブル回避のためにも、最低限の挨拶などのコミュニケーションは必要ではないでしょうか。
アパートの隣人トラブルで苦情を受けてしまった場合
これまで、トラブルを避ける方法をお話してきました。
しかし、もし自分がアパートの隣人から苦情を受けたときには、どうしたら良いのでしょうか。
その場合は、自分の考えはとりあえず置いておいて、まずは相手の話に耳を傾けましょう。
感情だけで理不尽なことを言っているのかもしれませんし、誤解がそうさせているのかもしれません。
もしかしたら、自分が無意識のうちに本当に迷惑を掛けている可能性もあります。
身に覚えのないことですと「急に苦情を言われた」と感じるかもしれませんが、隣人は自分が思っている以上に我慢したうえでのことかもしれないのです。
すぐに対処ができることならば、謝罪とともに改善する意思を伝えましょう。
それでも収まらないときは、大家さんや管理会社に相談してください。
そのような場合は、当事者同士が話をしていても、なかなか上手く解決することはできないでしょう。
また、大家さんや管理会社を通して苦情があった場合も、同じように具体的な苦情の内容を聞くことからはじめてください。
内容がわかれば解決の糸口がつかめます。
感情的にならずに冷静に対処しましょう。
アパートの隣人トラブルに巻き込まれないためには
アパートは、他人が隣り合わせに住んでいるので、ちょっとしたことでトラブルに発展しかねません。
隣人トラブルに巻き込まれないためには、挨拶などのコミュニケーションとともに、隣人への思いやりも重要になってきます。
自分がトラブルの種を作らないことはもちろんですが、トラブルに巻き込まれてしまったときには、自分で対処せずに大家さんや管理会社に相談しましょう。
それが、解決へのなによりの近道です。