新生活がスタートする春先は、あらゆる環境がガラリと変わる季節です。
特に、親元を離れて一人暮らしを始めた学生にとっては、好き放題できる環境を手に入れる時期でもあります。
そこで問題になるのが、アパートにおける学生の騒音トラブルです。
この記事では、学生による騒音トラブルの対処から対策まで詳しくお話ししていきます。
学生によるアパートの騒音!身体を壊す前に対処を
アパートに住んでいると、避けては通れないのが騒音トラブルです。
騒音トラブルの中には、日常の生活音や子どもの騒ぎ声、演奏音、ペットの鳴き声など様々です。
その中でも、新生活がスタートした学生たちの騒音は際立ってトラブルになっており、実際これに悩まされている方も少なくないのではないでしょうか。
隣からの騒音は、一度気になるとどうしても敏感になりがちで、より神経質に感じやすくなるものです。
特に、仕事や家事で身体が疲弊している場合、日頃の騒音が積み重なってしまうことで、ストレスを要因とする聴覚過敏を引き起こすリスクも大きくなります。
さらに、この傾向が長期的に続いてしまえば、寝不足とストレスによって精神的・身体的に深刻な病気を患ってしまうケースもあります。
また、問題がこじれた場合、隣人関係はますます悪化し、最悪の場合は事件に繋がることも否定はできないため、騒音トラブルは早急に解決することが求められます。
ただし、早急なトラブル解決とは言っても、真っ先に警察に通報することではありません。
では、追って学生の騒音トラブルの対処についてお話していきます。
学生の騒音トラブルが多いのはなぜ?
そもそも、アパートの騒音トラブルとして、学生が上位にあがってくるのはなぜでしょうか。
学生が騒音トラブルになり得る要因には、その学生の気質や生活スタイルなど、様々な要素が大きく関わっています。
まず、社会人になるまでは、よく「モラトリアム期間(猶予期間)」と言われることがあり、学生はその期間を最大限自分のために活用することができます。
大学入学を機に、都会に出て一人暮らしを始める学生は、ただでさえ親元から離れる自由、開放感に満ち足りてているため、そのモラトリアムをめいっぱい楽しもうとします。
それに加え、学生は夜通し騒げる体力もあるため、それが朝夜関係なくはしゃいでしまう騒音トラブルに起因すると言えます。
また、お金の自由がきかない学生たちは、街に繰り出さずにアパートに集まる傾向があります。
例えば、講義が終わり、バイトに勤しんだ後は、アパートに集まって飲み会をするルートを辿ります。
さらに、夏休みや春休みなど、学生には長期的な大きい休みがあるため、友人と際限なく自由な時間を過ごせるわけです。
しかし、だからといって夜通し騒がれては、隣人もたまったものではありません。
次項では、騒音への対応について詳しく見ていきましょう。
学生の騒音トラブルはどう対応する?アパートの管理会社に相談を
では、アパートの学生による騒音トラブルは、どのように対応すれば良いのでしょうか。
騒音が続くと、すぐにでも解決したいと気持ちが先立ってしまいがちですが、第一にアパートの管理会社に相談することをおすすめします。
はやる気持ちが抑えられず、直接苦情を伝えるケースも見られますが、余計なトラブルに発展する可能性もあります。
と言うのも、騒音の原因になっている学生本人たちは、自分の声がどの程度隣人に届いているか把握していない場合がほとんどだからです。
また、アパートには騒音トラブルがつきもののため、プロである管理会社は最善な対応をしてくれるはずです。
そのため、まずはアパートの管理会社に相談することで、間接的に伝えてもらうようにしてください。
それでももし自分で直接注意をしに行く場合は、相手に刺激を与えないよう、できるだけやわらかな姿勢で注意をするようにしましょう。
騒音の内容は具体的に伝える!問題解決をより効果的にするために
学生による騒音トラブルの解決は、基本的にアパートの管理会社を頼りにすることが分かりました。
ただし、管理会社に対応を求める場合、ただ漠然とした内容を伝えるだけでは効果的な解決は望めません。
と言うのも、騒音の情報があまりにも不透明だと、管理会社はそれに合わせた的確な対応がしづらくなるからです。
そのため、その騒音元や騒音が起こった期間や日時、その種類など、できる限り具体的な騒音の情報を伝えることが求められます。
それに加え、「何時以降は特に静かにしてほしい」など、さらに具体的な要望を併せて伝えることで、管理会社は騒音元の学生に円滑な対応をしやすくなり、今後の改善の見込みも大きくなります。
また、管理会社の対応後は、連絡を貰えるように一言お願いしておくと、より安心した気持ちで対応を任せることができるでしょう。
アパートの管理会社は騒音トラブルをどう解決する?
学生による騒音クレームを受けたアパートの管理会社は、一般的にその解決は穏便に進めていきます。
例えば、厳しい対処で騒音元の入居者に迫ってしまえば、さらに大きなトラブルに発展する可能性があり、重大な事件に繋がるリスクもあります。
また、あまりうるさく介入してしまうと、入居者が減る恐れもあるため、直接的な対応は避ける傾向があります。
では、管理会社の対応手順を以下で見ていきましょう。
①共同掲示板への注意文の掲示
ほとんどの管理会社では、まずは対象を不特定多数にして、騒音に関する注意文の掲示を行います。
もしくは、文書を各戸投函することで、個人対個人のトラブルを助長しない解決を図ります。
②騒音元への個人的な文書、電話による注意喚起
①で問題解決が望めない場合は、個人宛に直接的な注意喚起が行われます。
注意喚起次第では、苦情を入れた入居者が特定されてしまう場合もあるため、管理会社はその同意を得た上で行います。
以上のように、管理会社ができるだけ穏便な形で問題解決を図っていきます。
騒音トラブルを警察に通報する方法も?
これまでに、アパートにおける学生の騒音トラブルの対処法についてお話してきました。
一番は大きなトラブルに発展させることなく問題を解決することですが、実際はなかなか難しいケースも少なくなく、手っ取り早く警察に通報する方も存在します。
しかし、ここで注意しておきたいことは、管理会社を通さずに警察に通報してしまうことです。
警察に通報したほうが、騒音問題をいち早く解決できると考える方も多いと思いますが、まずは管理会社を通すことが優先です。
なぜなら、アパートなどの賃貸物件の管理は、管理会社がその債務を務めているからです。
突然警察を呼んでしまえば、何も知らない管理会社は対応することができない上に、他の入居者にも迷惑をかけてしまいます。
そのため、騒音を一刻も早く解決したいからといって、管理会社を通さず、むやみに警察に通報することは避けましょう。
あくまでも慎重な対応を
親元から解放された学生は、社会人になるまでのモラトリアムを最大限楽しもうとします。
しかし、隣人を悩ます騒音トラブルの原因になることも多く、被害者には管理会社に頼った解決が求められます。
感情的な対応でトラブルを大きくさせないためにも、大人の姿勢で問題を解決していきましょう。