手持ちの一軒家を増築して、不動産としての価値を高めてみませんか。
増築する事で、借り手の目を引く可能性が増えますし、利便性が増せば、契約を結ぶ可能性も高まるでしょう。
ただ、施工業者に頼むのでは、出費がかさんでしまいます。
そこで、DIYで増築できる、増築キットを活用しましょう。
キットを購入すれば、後は自分で作るだけです。
アイデア次第で、他の物件に負けない不動産にすることができます。
増築をするときは確認申請も忘れずに
さて、DIYの増築キットを使用して増築をする場合に、忘れてはならない手続きがあります。
それは増築時の確認申請です。
確認申請とは簡単に言うと、お役所に増築をしてもよいか、お伺いをたてる事です。
増築によって建てられる建物が、建築基準法などに違反する可能性があります。
そこで、あらかじめ役所に対し、どういう計画で増築を行い、どういった建築物になるのかを申請します。
敷地内だから、勝手に増築をしてもよい、というわけにはいきません。
確認申請自体は自分でもできますが、専門的知識を必要とするので、難しいです。
専門家の建築士などに作成を頼むのが良いでしょう。
ただし、確認申請の必要のない増築もあります。
そのひとつは、増築した建物内の面積が、10平米未満である事です。
10平米とは、ほぼ6畳の広さになります。
つまり、6畳までの広さなら、確認申請無しでも増築が可能だというわけです。
たとえばカーポートを増築する場合、床面積をきちんと計測する必要があります。
柱と屋根だけの建築物なので、確認申請がいらないようにも思えますが、床面積が関わってくるのです。
6畳に入る車1台分なら問題ありませんが、それ以上広くなると、確認申請を行わなければなりません。
ミニハウスをDIYのキットで増築しよう!
先ほどは、気になる確認申請についてお話をしました。
なにやら面倒なお話でしたが、ようは6畳までの増築なら構わないということです。
6畳ひと間でも、使い勝手はそれなりにあるものです。
DIYで増築をするので、6畳ならちょうど手ごろでもあります。
そこで、6畳に収まる増築キットを見ていきましょう。
まず、何にでも使用できる、ミニハウスのキットが便利です。
ミニハウスのキットは、いろいろなお店の定番商品なので、予算と完成品をよく見比べて検討しましょう。
Aというお店のキットは、販売価格598,000円となっています。
追加オプションが豊富で、自分で組み立てる事が難しい場合には、組み立て工事も230,000円で請け負っています。
アルミドアが1つと、アルミ窓が2つのオーソドックスな造りで、使い方を選びません。
そのため、子供の遊び場所や趣味部屋など、アイデア次第で自由に使えるので人気のキットになっています。
Bというお店では、ログハウス風のミニハウスを販売しています。
デッキが付いており、片開きドアと、片開き窓がログハウスらしさを際立たせており、魅力的なミニハウスです。
キットの販売価格は、540,000円となっており、特別注文でテーブルセットを追加できます。
DIYのキットには自転車小屋もあり!
DIYで作成する事ができるキットには、自転車小屋もあります。
C社は、数多くの増築キットを販売していて、自転車小屋はユニークな外観で人気です。
ひとつの屋根の下に、自転車置き場と小部屋が併設している形状をしています。
C社の自転車小屋は、塗装済みタイプと、無塗装タイプの2種類があり、それぞれに床面積の違う4つのバリエーションがあります。
最も小さいサイズが、W2730×D1800×H2110mmで、購入価格は無塗装で314,685円となっています。
最も大きなサイズは、W3330×D1800×H2110mmで、購入価格が無塗装で385,560円です。
最大のサイズでも6畳までの広さが無いので、確認申請は必要ありません。
自転車を置くスペースの幅は、152~182cmで、自転車を複数台置くことが可能です。
小部屋のような併設がなく自転車置き場だけなら、DIYキットで20,000円内の商品が沢山出ています。
本格的な自転車置き場なら、D社のスチール製キットがおすすめです。
サイズがW1660×D1795×H1920mmで、購入価格は50,700円です。
柱を埋め込まなくても良いので、設置が簡単なところが魅力となっています。
また、自転車置き場としてだけではなく、様々な用途に使う事も可能です。
通販では、ビニール製の手軽な自転車置き場も販売していますが、不動産としての見栄えは見劣りするので、あまりおすすめできません。
増築で作業小屋を作るならこのキットがおすすめ!
ミニハウスまで広くないキットも、いろいろ販売されています。
庭を手入れするための用具入れとか、子供用のミニ卓球台を入れた卓球部屋とか、用途は様々です。
E社は様々なサイズの作業小屋キットを手掛けていて、価格もローコストと普及品の2種類があります。
たとえば、4.5畳のDIYキットの場合、ローコストの価格が357,000円なのに対し、普及品の価格は493,000円になっています。
予算次第ですが、不動産としての価値を考えるなら、普及品を選ぶのがベターでしょう。
このE社には、12畳サイズの小屋もあり、普及品で857,000円となっています。
これだけのサイズがあれば、使い方を選びませんが作成するのが大変ですし、確認申請も必要になります。
たとえば、所有する不動産が事務所タイプならば、ミーティング室として使用できますし、休憩所にも使えるでしょう。
そういった使用目的が無い場合は、6畳サイズ以下を増築するのが無難です。
また、もし所有している不動産がログハウスタイプなら、作業小屋もログハウス風に統一してみましょう。
増築というと、母屋の外観を損ねかねない可能性があるものですが、統一感を出す事で、逆に魅力を増すという効果を見込めます。
いろいろな使い方をする事が可能な、作業小屋を増築する事は、まさにアイデア勝負とも言えます。
DIY用増築用キットにはこんなものも!
ここでは、ちょっと変わり種のDIY用増築キットをご紹介します。
F社が販売をしている増築キットは、未来的なデザインのサンルームです。
ドーム型をしたこのサンルームは、直径が3,600mm、高さが2,200mmとなっています。
価格は199,800円で、オプションがいろいろと付いています。
サンルームというより、大き目のテントと言った方が良いかもしれません。
使い方はまさに人それぞれで、とても印象的な外観と併せて借り手の興味を引くことでしょう。
使い方の一例として、テーブルやチェアを置いて読書をしたり、夜になったら星を眺めたりと、そのときの気分次第で使い分ける事ができます。
もちろん、ビニールハウス的な使い方もありますし、冬は手軽なかまくらにもなります。
作り方はとても簡単で、工具が無くても組み立てられます。
地面への固定方法が2通りあるので、設置する場所とニーズに合わせて使い分けられます。
オプションとしては、日よけシェードやスペアカバー、虫よけカバーをそれぞれ75,600円で追加する事ができます。
この様な、一見奇抜な増築キットを探してみるのも面白いものです。
最近は海外からも、いろいろな増築キットが輸入されているので、ネットで調べてみましょう。
ただし、海外の増築キットは6畳とは決まっていないので、10平米を超えないよう注意が必要です。
DIYで増築用キットを作るときの注意点
DIY用の増築キットをいろいろご紹介してきました。
最後に、増築キットを組み立てるときの手順と、注意点を見てみまよう。
パネル方式の増築キットを組み立てる場合は、最初に土台を設置します。
設置方法は、コンクリブロックを使う方法や、布基礎式の方法などがあります。
土台はとても大事なので、もし自分で基礎を築くのが不安なら、専門の業者に頼むのも良いでしょう。
次に壁のパネルを組み立てます。
ナットとボルトを使用し、順番に土台に乗せていきます。
壁と壁を連結し、その上に桁や梁を乗せ、通しボルトで土台と連結します。
その後、屋根パネルを乗せ、固定します。
増築キットは手軽に小屋を作る事ができて人気ですが、慣れないうちは不安なものです。
作り方が分からなくなったら、知り合いの大工さんや、建築会社の知り合いに尋ねましょう。
しっかりと組み立てないと、完成後に台風などで崩壊しかねません。
増築キットには、組み立て方のマニュアルが添付されていますが、素人にはイメージをするのが難しい場合があります。
そういうときには、YouTubeなどにアップされている動画を見て参考にしましょう。
幸い、最近は組み立て作業を編集した動画が増えています。
図で見るよりは、動画の方がわかりやすいものなので、積極的に見るようにしましょう。
増築をして魅力的な不動産にしよう!
なかなか借り手が見つからない不動産は、どこか、魅力が乏しい点があるのかもしれません。
そんなときは、増築をしてイメージを変えてみるのも良いでしょう。
近年は手軽に増築を行える、DIYキットが豊富に出ています。
それらの増築キットを使用し、手持ちの不動産に1つのアクセントを付けましょう。
アイデア次第で、思わず借りたくなるような家にする事が可能です。