多くの家で設置されている引き違い窓ですが、そこに装備されている鍵はどのような名前なのでしょうか。
また、その性質や不具合の際の交換方法も気になりますよね。
ちなみに、昨今注目されている窓の防犯性ですが、それを高める方法についてもご紹介していきましょう。
引き違い窓でよくみかける鍵について
引き違い窓を設置している家の窓サッシによく装備されている鍵は、クレセントという名前です。
この名前の由来は、半円形の形状である回転部分からきているのをご存知でしょうか。
その形状により、英語で三日月を意味する、クレセントという名前が付けられました。
このクレセントが引き違い窓などのサッシの鍵として多く普及している理由は、その形状により製造がしやすいというものです。
ですがその反面、そのシンプルな形状とは裏腹に、交換方法はコツが必要であるとの声もよく耳にします。
また、クレセントは泥棒などがガラスを割って侵入しやすいというデメリットがあります。
それは、クレセントが防犯目的で製造されているのではなく、窓の密閉を高めるために製造されている理由からです。
そのため、以前使っていたクレセントの代わりに、防犯性の高い鍵を取り付けたという方も多いものです。
ちなみに、クレセントはシンプルがゆえに、故障しやすいという特徴もありますよね。
また、次項では、クレセントのどのような症状により交換が必要になるのかをみていきます。
鍵を閉めたはずの窓が開いていた?このような場合にはクレセントの交換を!
先述した通り、クレセントは引き違い窓のサッシの鍵として装備されていることが多いですが、以下のような症状がみられる場合は交換をおすすめします。
・施錠の際に閉まりが悪い
・窓との咬み合いが悪い
・なにもしていないのに勝手に窓が開閉する
上記のなかでも、勝手に窓が開閉してしまう状態は特に注意が必要でしょう。
鍵を閉めたと思っていた窓が開いていたなどという事態は、防犯上から考えてもよいことではありません。
泥棒からすれば、鍵を開ける作業をせずとも侵入できてしまうということになりますよね。
すなわち、これらの症状がみられる場合は早めのクレセントの交換が重要となるでしょう。
ちなみに、その際気になるのがクレセントの交換方法ですよね。
次項では、このクレセントの交換方法について、詳しくまとめていきます。
クレセントの交換方法は綿密な計測が鍵!
ここでは、クレセントの交換方法を、手順を追ってご説明していきましょう。
①新しいクレセントを用意しよう
まずは、交換するために新しいクレセントを用意してください。
その際、クレセントの高さや軸から金具までの間の長さなど、綿密に計測するのが鍵となります。
②クレセント上部にあるネジを取り外そう
もし、既存のクレセントにビスカバーが付属している場合は、それを外してからネジを外してください。
その後クレセント本体をずらすのですが、その際落下する可能性もありますので注意しましょう。
場合により、窓ガラスを傷つけることにも繋がりかねません。
なぜなら、クレセントは、裏板と挟む構造により固定されているため、外したらネジを付けたままにしておくとよいでしょう。
②クレセント下部にあるネジを取り外して交換しよう
次に、クレセント下部にあるネジを外したら、本体を交換します。
その際、新しく交換するクレセントのタイプにより高さなどを調節する必要もありますので、よく交換方法を説明書などで確認しながら行うとよいでしょう。
③きちんと取り付けられたか確認しよう
最後に、クレセントを施錠・解錠して、気になる点などがないか確認しましょう。
説明いらず?クレセントのバネの交換方法
先に述べた通り、鍵をしたはずの窓が勝手に開閉するなどの症状がみられる場合は、新しいものと交換することが重要ですよね。
ですが、クレセントにぐらつきなどの症状がみられる場合には、クレセントに装備されているバネの交換をするのみで症状がなくなることもあるのです。
このバネは、窓に取り付けたクレセント本体の内部に装備されているため、普段はあまり目にしない部分でもあるでしょう。
ですが、この部分が劣化することにより、このようなぐらつきの症状がみられることが多いのです。
その際には、新しいものをホームセンターなどで購入して交換することをおすすめします。
また、クレセントのバネは引きバネという名で販売されていますので、店頭で確認してください。
それに加え、交換する前には既存のバネの長さや直径をよく確認しておくことも大切でしょう。
ちなみに、交換方法はいたって簡単で、既存のバネを指で取り外したら、そこに新しいものを取り付けるのみです。
説明がいらないほど簡単な交換方法なのが、手軽でよいですね。
クレセントの交換方法に不安がある方は業者依頼も手!鍵穴つきは費用の変化に注意
クレセントの交換にはコツが必要であるというのは述べた通りです。
それにより、細かい作業が苦手・交換方法に不安がある方は、クレセントの交換に躊躇するでしょう。
また、丁寧な作業をしないと、場合により窓ガラスを傷つける恐れもあることは述べた通りです。
そのような場合には、業者依頼もおすすめです。
まずは費用面からお伝えしていきますが、相場として自分で交換する場合はクレセントの購入費用のみになりますよね。
ちなみに、相場としてはクレセントの価格は1000円~高いものでは5000円で、鍵穴付きのクレセントなどは7000円ほどの費用になるのです。
一方、クレセントの交換を業者依頼する場合、8000円~15000円が相場でしょう。
ですが、あくまでも交換するクレセントの種類により費用も変わるため、まずは見積もりを取るのもよいですね。
また、クレセントの状態によっては窓サッシの交換を余儀なくされることも多いものです。
その場合、相場の費用より高くなりますので注意しましょう。
防犯性の高い鍵を取り付ける前に!おすすめの窓の防犯アイテム
クレセントは、シンプルな形状ゆえ窓の開閉の際にも手軽であるという声も多いものです。
ですがその反面、防犯性を考えた場合、もっと防犯性の高い鍵を取り付ける方も多いということは先述した通りでしょう。
また、クレセントの交換方法のコツや費用などを考えると、もっと手軽にクレセントの防犯性を高めたいですよね。
そのような場合に有用な、おすすめ防犯方法をご紹介していきます。
・クレセントと補助鍵を併用しよう
補助鍵の多くは、粘着性の高い粘着テープで窓サッシに張り付けて固定するものがほとんどでしょう。
また、補助鍵は外から見たときに取り付けられているのが分かりやすいため、泥棒などが侵入するのをためらうという心理も働くのです。
・防犯フィルムを貼ろう
防犯フィルムも、補助鍵同様貼り付けるだけで簡単に防犯性を高めてくれる優れものでしょう。
また、窓に貼り付けることで窓自体を強固にする役割もあります。
例えば、泥棒がハンマーなどで窓を割ろうする際にも、防ぐことができる確率が高くなります。
クレセントと防犯アイテムの併用は窓の防犯性を高める
引き違い窓に装備されていることの多いクレセントは、そのシンプルな形状により窓の開閉もしやすいと人気ですよね。
ですが、その形状ゆえ防犯性に関しては高いとはいえないのが現状でしょう。
そのためには、防犯性の高い鍵と交換するのも有用ですが、優秀な防犯アイテムを使って窓の防犯性を高めるのもおすすめです。