寒い冬に窓からピューっと、冷たい隙間風が入ってくる、そんな経験はありませんか?
また、隙間風のピューという音や、隙間風が原因のガタガタする窓の音も気になりますよね。
しっかり窓を閉めているのに、隙間風が入ってきたり、窓がガタガタする原因は何なのでしょうか?
それでは、それぞれの原因を探り、その対処方法をご紹介していきましょう。
隙間風の原因は何?まずは窓を知る
窓とひと口に言っても、さまざまなものがあります。
まずは、一般的な「引き違い2枚タイプのアルミ窓」についてご紹介していきます。
【引き違い2枚タイプのアルミ窓】
・窓枠
・窓(ガラスをはめた建具)
・クレセント錠(=カギ)
・召し合わせ部分(2枚の窓が重なる部分)
・戸車(窓の開け閉めを滑らかにする車輪)
窓は、このように構成されています。
そして、引き違い窓は、きちんと閉めていても、召し合わせ部分や窓と窓枠の間にわずかな隙間があります。
これは完全に空気の出入りを遮断するのではなく、快適に過ごすために、ごくかすかな空気の移動があるようにしているからです。
断熱窓や防音窓などの高性能窓も同じで、窓の隙間をゴム製パッキンなどで塞ぐことで、気密性を保つ構造になっています。
このパッキンの経年劣化が、隙間風やガタガタする音の原因になる場合があります。
また、窓そのものが歪んでしまったり、建付けが悪くなってしまっているかもしれません。
それでは、隙間風の問題とその対策について見ていきましょう。
隙間風や音の原因は「窓」が問題!
それでは、隙間風や音が気になる窓をチェックして、問題点を探りましょう。
【原因:気密部品の経年劣化】
窓を閉めたときに、しっかり閉まらなかったり、ガタついたりしませんか?
これは、先程もお話ししたように、気密部品である「ゴム製パッキン」などが経年劣化し、縮みやひび割れが起きている可能性があります。
召し合わせ部分や窓、窓枠に付いている気密部品を見てください。
もし、劣化して隙間が出来ていたら、部品の交換が必要です。
専門業者に相談して交換するのが最も良い方法ですが、とりあえず、すぐに対処したい場合は市販の隙間テープなどを使うと良いでしょう。
この隙間テープは、100均などでも手軽に手に入ります。
スポンジで出来ているテープで、必要な場所に貼り付けハサミで簡単に切れます。
しかし、この方法は応急処置的なものなので、専門業者に頼んで部品交換することをおすすめします。
窓の隙間風や音の原因は「戸車のズレ」!?
引き続き、窓をチェックして隙間風や音の原因を探ってみましょう。
【原因:戸車のズレ】
窓から離れて見てみると、建付けがズレていて、窓がなんとなく傾いていませんか?
また、窓を閉めたときに隙間が出来ていませんか?
原因は、窓の下に付いている戸車の高さがズレているせいかもしれません。
戸車のズレは、ドライバーがあれば簡単に調整することが出来ます。
窓の両側面、下方に調整用のネジ穴があるので、そのネジをドライバーで左右に回すことで戸車が上下し、窓の調整が出来ます。
窓の上に隙間がある場合は、隙間が出来ているほうの戸車を下げ、反対側の戸車を上げて調整してください。
また、窓の下に隙間がある場合は、反対に隙間が出来ているほうの戸車を上げ、反対側を下げて調整しましょう。
これで、窓がぴったり閉まるはずです。
窓がしっかり閉まれば、冷たい隙間風やガタガタする音も収まるでしょう。
窓の隙間風や音の原因は「カギのズレ」!?
引き違い2枚タイプのアルミ窓には、召し合わせ部分に「クレセント錠=カギ」が付いています。
この部分のズレが隙間風や音の原因になる場合があります。
【原因:クレセント錠のズレ】
カギを掛けるときに、スムーズに掛けられなかったり、途中で止まっていませんか?
そのために、窓がしっかり閉まらず、隙間風や音が気になる場合があります。
その際は、カギを調整しましょう。
クレセント錠のズレも、ドライバーがあれば調整出来ます。
《クレセント錠本体の調整の仕方》
1.クレセント錠のカバーを外してネジを露出させます。
2.ドライバーでネジを緩めます。
*このとき、ネジを緩めすぎると部品が落下することがあるので注意してください。
3.クレセント錠の本体を上下に動かして位置を調整しましょう。
4.調整が終わったら、しっかりネジを締めてください。
以上が、クレセント錠本体の調整の仕方です。
クレセント錠の受けのほうを調整する場合も、同じ手順で行ってください。
隙間風や音も気になりますが、カギがきちんと閉まらないと防犯上も心配です。
ここの部分のチェックは、しっかり行いましょう。
まだある!窓からの隙間風の原因!
これまで、窓の隙間風や音について、いくつかの原因とその対策についてご紹介してきました。
それらを試してみても、隙間風が入ってきたり、窓がガタガタと音を立てる場合は、「隙間調整部品」を調整してみましょう。
【原因:隙間調整部品のズレ】
窓の下の部分にある、「下部摺動片(かぶしゅうどうへん)」と、重なるように付いている「風止板」が「隙間調整部品」です。
風雨を避ける「風止板」に隙間が出来てしまうと、隙間風だけでなく、雨水も入ってきてしまう場合があります。
確認の仕方は、窓とレールの間に隙間があるかどうか、です。
もし、隙間が出来ていたら、ドライバーで隙間調整部品「下部摺動片」を調整しましょう。
《下部摺動片の調整の仕方》
1.先程ご紹介した、戸車調整のネジ穴の上にあるネジを緩めます。
*このとき、ネジを緩めすぎると部品が落下することがあるので注意してください。
2.レールを覆うようについている「下部摺動片」を手で動かしてください。
3.部品の位置を下げて隙間をなくし、ネジを締めて固定します。
これで、風止板の隙間も調整されて、雨風をシャットアウトすることが出来ます。
メーカーによって形状が異なる場合があるので、わからないときは、メーカーに問い合わせてください。
自分では直せない窓の隙間風!
このように、窓の隙間風や音の対策は、原因さえわかれば自分で簡単に直すことが出来ます。
力もいりませんし、ドライバー1本で出来るので、女性でも簡単に出来ると思います。
それと同時に日ごろのお手入れも大切です。
レールや窓枠にゴミが溜まっていると、戸車を傷付けたり、ガタつきの原因になってしまいます。
気を付けましょう。
最後に自分ではどうにも出来ない原因があります。
それは、建物の歪みです。
古い建物ですと、経年変化により鴨居が下がったり柱が傾いたりと、自分では対処出来ない場合があります。
そんなときは、専門業者に相談してください。
自分で直そうとすると、状況が悪化してしまうことがあります。
賃貸などで、思うように出来ない場合には、前述したような隙間テープを使うなどして対処しましょう。
また、厚手のカーテンを掛けると隙間風や音を軽減することが出来ます。
応急処置として活用してみても良いかもしれませんね。
窓の隙間風や音は自分で直そう!
このように、窓の隙間風や、それに伴うガタガタした音は、自分で直すことが出来ます。
冬の隙間風は部屋を寒くしますし、夏の隙間風はエアコンの冷気を外へ出してしまいます。
また、隙間風は窓がガタガタと音を立てる原因にもなります。
日ごろの手入れに加え、ときどきは窓の隙間チェックをしましょう。