「納戸の収納量をもっと増やしたいな」と考えている方はいらっしゃいませんか。
一口に「納戸」と言っても、そのサイズはご家庭によって様々でしょう。
市販されているような収納棚では、サイズによっては入り口で引っかかるなど、上手く入らないこともあるのではないでしょうか。
そこで、当記事では、使いやすい収納棚のDIY方法についてご紹介します。
納戸は基本的に住空間ではない
そもそも、収納棚のDIYをしようと考える納戸とは何なのでしょうか。
納戸は、家の間取りで見てみると少し小さな部屋ほどのスペースがあります。
一見すると、居室のようにも見て取れます。
しかし、建築基準法では納戸は居室としては認められていません。
居室とするためには、太陽光を取り入れることができることや風通しがあること、あるいは広さなどといった一定条件を満たさなければなりません。
そのため、窓のない部屋は「納戸」または「サービスルーム」と呼ばれます。
ここは、倉庫やクローゼットと同じように使います。
納戸があることで、一般的なクローゼットに入らないような大きなものを収納することや、処分を考えているものの一時保管場所として使うことができます。
また、窓がないために日光が当たりにくいですので、食品や家電、痛めたくない衣類や書類など幅広く収納することができます。
本来「居室」ではありませんが、2畳以上の広さがあればちょっとした部屋としても使うことができます。
ただし、あくまで「納戸」ですので、人が快適に過ごせる部屋ではありません。
部屋として、使うことをあらかじめ考えている場合には、その快適さを考えた上で、エアコンなどを取り付けられるようにコンセントを設置しておくといいでしょう。
納戸を上手に使うには
納戸は、「物を収納できる場所」です。
しかし、無秩序になんでも詰め込んでしまうと、上手く活用することができません。
そこで、納戸の収納に決まりを作ることをおすすめします。
まずは「物を詰め込み過ぎない」ということです。
次に「必要なものとそうでないものを分ける」ことです。
これは、物を大量に入れておかないことにもつながります。
選別をしていて迷ったときには、少し時間を置いてから改めて選別を行うのもよいでしょう。
また、収納する際には、収納棚をDIYするなどして収納スペースを作るのもおすすめです。
収納棚は、上のほうにはティッシュペーパーなど軽いものを収納し下のほうには季節家電など重たいものを収納すると使い勝手がいいでしょう。
使いやすい納戸にするために収納棚を!DIYのポイント
物を収納するための空間として納戸を使うとき、より使いやすくするために収納棚のDIYを考える方もいらっしゃるでしょう。
その場合、DIYで押さえるべきポイントはあるのでしょうか。
「物の出し入れがしやすい構造」というのが「使いやすい納戸」と言えます。
出し入れを行う際に、物が納戸の中で引っかかってしまったりしたのでは使い勝手はよくないですよね。
また、賃貸物件でも納戸がある場合がありますが、収納棚がないことも考えられます。
このような納戸は、収納棚を取りつけないと使い勝手が悪いかもしれません。
収納棚をDIYをする上でのポイントとしては「出入り口をふさがない」ということが大切になってきます。
当たり前のことのようにも思えるのですが、空間を上手く活用できないと出入り口をふさぐように物を置くことにもなりかねないのです。
また、可動式の棚にしたりと工夫を凝らすと、用途に合った使い方ができますので、より使い勝手よくなるでしょう。
納戸の収納棚DIY①ガチャ棚
「納戸の収納棚をDIYしよう」と考えたとき、どのようなものをDIYしたらいいのか悩むこともあるでしょう。
そこで、ここからは納戸の収納DIYのアイデアをご紹介していきます。
まずは、「ガチャ棚」と呼ばれる収納棚の作り方です。
「ガチャ棚」は棚柱(ガチャ柱)・棚受け・棚板を使った棚のことを言います。
納戸の他にも壁さえあれば取り付けることができますので、とても便利です。
例えば石膏ボードにも取り付けることができます。
ただし、賃貸住宅の場合には、壁に直接的取り付けるものですので、大家さんに相談をしてからにしましょう。
【材料】
・棚柱(ガチャ柱)
・棚受け
・棚板
【作り方】
①棚柱を取り付けるためのアンカーを壁に取り付けます。
これは、棚柱1本に対し10個が必要になります。
アンカーを取り付ける位置は棚柱のネジの位置と同じ場所になりますので、位置を間違えないように注意しましょう。
ネジの位置からずれてしまうと、棚柱が上手く取り付けることができなくなってしまいます。
②マスキングテープを使いながら棚柱を取り付けていきます。
マスキングテープで棚柱を仮止めし、アンカーに合うようにしてネジで止めていきます。
③棚を設置していきます。
棚柱が設置できたら棚受けを好みの高さに取り付けます。
棚柱に数字が刻印されていますので、その数字を目印に取り付けるといいでしょう。
棚受けが取り付けられたら、棚を乗せて完成です。
このガチャ棚はおよそ20~40kgまでであれば載せることができます。
納戸の収納棚DIY②ディアウォール
先ほどもご紹介したように、賃貸住宅でも納戸がある場合があります。
しかし、前項でご説明したガチャ棚では壁を傷つけてしまうため、この方法では収納棚をDIYすることができません。
このようなときにおすすめしたいのが「ディアウォール」です。
これは、壁を傷つけることなく収納棚を作ることができるため、賃貸住宅の納戸に収納棚をDIYするときにおすすめしたいものになります。
では、このディアウォールを使った収納棚のDIY方法についてご紹介していきます。
【材料】
・ディアウォール
・納戸の大きさに合った木材(柱)
・棚受け
・棚板
【作り方】
①木材の両端にディアウォールを取り付け、納戸に取り付けます。
突っ張り棒を取り付けるような感覚で取り付けましょう。
これが、先ほどもご説明したガチャ棚でいう「棚柱」になります。
②棚受けを取り付けます。
マスキングテープなどで仮止めをして、錐を使って少し穴を開けてからビスで止めていきます。
③棚板を載せます。
水平器で水平になっているか確かめながら、棚板を固定して完成です。
納戸の収納棚をDIYするときの注意点
先ほど、「ガチャ棚」のDIY方法についてご紹介しましたが、注意点が一つあります。
それは、「取り付ける位置」です。
このような収納棚を納戸などに取り付ける際には、「間柱」というものに取り付ける必要があります。
これは、石膏ボードなどの壁の下にある木材の柱になります。
壁一面にあるのではなく、一定の間隔を開けてあります。
その間柱の上に棚柱を取り付けないと、棚は安定しません。
しかし、間柱があるかないかは探してみないとわかりません。
間柱の探し方は主に3つあります。
①壁を叩く
収納棚の設置を考えている壁を軽く叩いてみましょう。
こぶしで壁を叩くと「コンコン」という音が鳴る場所と「ペチペチ」という音が鳴る場所があります。
間柱が入っているのは「ペチペチ」という音が鳴っている場所になります。
②下地探し針を使う
壁に下地探し針をさして探します。
間柱がある場所には、石膏ボードの厚みである12.5mm以上は針が入っていきません。
逆に何もない場所には、何にもあたりませんので、手ごたえはありません。
③センサーを使う
下地探し針は壁に刺すことで、壁に穴が開いてしまいます。
それが気になる方は、センサーを使うといいでしょう。
センサーが間柱のある部分を感知すると、音や光で教えてくれます。
簡単にできる収納棚のDIY!
納戸の収納棚は簡単にDIYを行うことができます。
納戸がスッキリしていると、もし人に見られることがあっても大丈夫ですし、何より「あれはどこ行ったかな」などと、物を探す手間もありません。
家の中での貴重な収納スペースを有効活用できるように使い勝手がいい収納棚をぜひDIYをしてみてください。