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「建築面積」を計算する時の庇や柱についての注意点とは

2019.7.23

「建築面積」とは、簡単に言うと、「建物を上から見た面積」です。

この面積が建物を建てる時にどのように影響するのでしょうか?

又、「建築面積」を計算する上でとても大切なキーワードが「庇」や「柱」です。

この「庇」や「柱」も「建築面積」にどのように影響するのでしょうか?

順番に説明していきたいと思います。

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建築面積とは、外壁や柱で囲まれた部分の面積?

まず、「建築面積」とは何を表す面積でしょうか?

建物を建てるときの代表的な法律である「建築基準法」において、以下のように定義されています。

・建物の外壁や柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積。

・地下で地盤面上1m以下にある部分を除く。

・軒や庇などで外壁や柱の中心線から水平距離1m以上突き出たものがある場合は、その端から水平距離1m後退した線で囲まれた部分を除く。

簡単に説明しますと、建物を上から見た輪郭線で囲まれた部分の面積と言えます。

(実際は少し違いますが、その違いも後ほど説明します。)

何となくイメージしていただけたでしょうか?

建築面積は、建蔽率(けんぺいりつ)の計算基準として使用されます。

建蔽率とは、敷地面積の中で家を建てられる面積の割合のことです。

建物を建てる時には、建ぺい率の制限内で建築しなければなりません。

次項では、「建築面積」と「建蔽率」の関係について説明していきます。

建築面積と建蔽率(けんぺいりつ)の関係について

建物を建てる時、「建蔽率」という制限を受けることになります。

「建蔽率」とは、「建物を建てようとする敷地の面積に対して、どれくらいの面積の建物が建てられるのか?」を表した割合のことです。

計算式は以下の通りです。

建蔽率(%)=建築面積÷敷地面積×100

つまり、建蔽率によって建てることが出来る建築面積が決まるということです。

例えば、敷地面積が100m²、建蔽率が70%とすると、建てることができる建物の建築面積は70m²になります。

建築面積を算出する目的は、建蔽率の制限をクリアしているのかを確認するためですので、建築面積と建蔽率はセットで覚えるようにしておきましょう。

次から、建築面積における庇や柱の関係について説明していきましょう。

建築面積の軒・庇の1m除外とは?

先ほど、建築面積を「建物を上から見た輪郭線で囲まれた部分の面積。」と簡単に説明しましたが、正確には、「建物の外壁、柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積。」となります。

又、「軒や庇などで外壁や柱の中心線から水平距離1m以上突き出たものがある場合は、その端から水平距離1m後退した線で囲まれた部分を除く。」という説明が追加されています。

つまり、外壁から突き出した屋根の軒は外壁の中心線から1m以内であれば、建築面積に算入する必要がないということです。

玄関の上部に取り付けられる庇も条件を満たせば、建築面積に算入する必要はありません。

他にも、建築基準法では建築面積に算入する必要がない部分があります。

まず、地下階で地盤面上1m以下にある部分です。

次に、一定の条件を満たす出窓です。

一定の条件とは、出窓の下端が床面から30cm以上の高さであり、出窓が周囲の外壁面からの水平距離が50cm以上突き出ておらず、出窓部分の見付け面積の1/2以上が窓であることです。

さらに、国土交通大臣が「高い開放性がある」と認めた構造の建物で、その端から水平距離1m以内の部分の水平投影面積です。

次では、「高い開放性がある。」について詳しくご説明します。

柱と屋根だけで作られた開放性のあるカーポートの取り扱いは?

外壁の中心線で囲まれた部分が建築面積に算入されることはよくご理解頂けたと思いますが、「建築面積」の定義によると、柱の中心線で囲まれた部分も建築面積に算入することになります。

つまり、壁が無くても、柱だけがあって、庇や屋根がかかっていれば、基本的には、建築面積に算入する必要が出てくるのです。

ただし、先ほどご説明した「国土交通大臣が高い開放性を有すると認めて指定する構造の建築物」の条件を満たしていれば、先端から1m以内の部分は、面積に算入する必要はありません。

その条件は以下の通りです。

・外壁を有しない部分が連続して4m以上であるか

・柱の間隔が2m以上であるか

・天井の高さが2.1m以上であるか

・地階を除く階数が1であるか

この条件を満たすカーポートの様な形態の建築物は、先端から1m以内の部分を建築面積に算入する必要はありません。

カーポートは、建物の計画が終わってから、設置するかどうかを検討することがありますが、その時には既に建蔽率をギリギリまで使っている可能性があります。

そのときは、この取り扱いを利用して建築面積の算入を極力減らすように検討すべきです。

庇の形状で建築面積から除外される部分が異なる?

建物の外壁から突き出る形で庇を取り付ける場合、庇を建築面積に算入するのか、算入する必要が無いのか具体例をあげて説明します。

・外壁の中心線から庇の先端までの奥行(以下、「奥行」と言います。)が1mで、幅が3mの庇の場合

⇒庇の先端から水平距離1m後退した部分は除外できますから、幅が何mでも建築面積に算入する部分はありません。

これは、建物の上に設置する屋根の軒と同じ考え方が適用されます。

・奥行が2m、幅が3mの庇の場合

⇒庇の先端から水平距離1mの部分は除外できますが、1m以上の部分は算入されます。

又、外壁と並行な水平距離だけを考慮するのではなく、外壁と垂直な庇の両側面の先端から水平距離1mの部分も除外できますので、結局1m×1mの1m²が算入されることになります。

庇が大きくなれば、庇の変形を防ぐために、柱やそで壁を設置して庇を支える必要が出てきます。

そのような場合の面積算入方法を次で考えてみます。

庇は、柱やそで壁の取り付け方によっても建築面積から除外される?

庇を支える柱やそで壁を設置する場合、庇の面積を建築面積に算入しないといけない可能性が出てきます。

しかし、先ほど説明しました開放性の条件をクリアしていれば、建築面積から除外することができます。

例えば、玄関ポーチに大きな庇を取り付けるため、庇の先端付近に2本の柱を設置した場合、「柱の間隔が2m以上あるか?」「庇の長さが4m以上あるか?」を確認する必要があります。

そして、それらを満たしていれば、庇の先端から1m以内の部分は建築面積に算入する必要はありません。

又、柱ではなく、そで壁を設置する場合、そで壁の間隔が4m以上であれば同じく庇の先端から1m以内の部分は建築面積に算入する必要はありません。

玄関ポーチの庇だけではなく、バルコニーに設置する庇も同じ考え方ができます。

敷地が広く、建蔽率に余裕があるのであれば、建築面積から除外される条件を細かくチェックする必要は無いかも知れません。

しかし、都心部ではなかなかそうもいかず、狭小地に効率よく建物を建てようとする場合は、条件を確認する必要が出てくるでしょう。

又、面積の問題だけではなく、構造やデザインにも影響してきますので、トータルに考える必要も出てきます。

建築面積に算入する必要が無い条件をうまく活用しよう!

敷地を効率よく活用して建物を建てようとする場合、定められた建蔽率を目一杯使うように計画するとおもいます。

その際は、建築面積に算入する必要が無い条件をうまく活用したいものです。

説明してきた通り、建築面積における庇や柱の取り扱いを理解して、建物の計画を進めてみましょう!

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