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私道でよくあるトラブル、道に自転車を停めると裁判になる?

2019.6.16

「家の前の道にご近所さんが自転車を停めていて、駐車場に車を停めにくい」などという苦情をよく耳にすることがあります。

これは、公道に通じる私道でよくあるご近所トラブルですが、どのように問題を解決すればよいのでしょうか。

自転車を停めている家の人に直接お願いしても、埒が明かないこともあるようです。

その場合は、やはり裁判などに訴えるしかないのでしょうか。

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私道に自転車を停めるなどの行為はご近所トラブルの元

いつも通っていた道に、突然植木鉢や自転車などが道を塞ぐように置かれるようになり、車や自転車での通行ができなくなったらどうしますか。

お昼のワイドショー番組などで、このような事例が取り上げられているのを目にしたことがありますが、非常に近所迷惑な話ですよね。

そして、ある事例で植木鉢や自転車を置いている人の言い分は、「ここはもともと私道だから、何を置こうとうちの自由だ」ということでした。

つまり、これまでは私道での人や車の通行を容認していたものの、何かしらの理由で、敢えて通行できないようにしているわけです。

また、誰かがその隙間をすり抜けようとすると、家から出てきて怒鳴りつけたり、自転車を押し倒すなどという暴挙にまで出ていました。

この住人は暴行罪か何かで警察に逮捕されましたが、近所の人は、「出てきたらまた同じことが繰り返されるだけ」と語っていました。

これは、私道におけるトラブルの代表例と言えるでしょう。

また、これほどわかりやすい事例でなくとも、自宅に車を駐車するのに邪魔になるような位置に、お隣さんが自転車を停めるなどの例はよくあります。

では、なぜこのような私道でのトラブルが起こるのでしょうか。

それを知るために、まずは私道とはどのようなものかを勉強していきましょう。

私道の所有者の権限と建築基準法における制限とは

私たちが「道」や「道路」と言っているものには、「公道」と「私道」があり、その違いは、主に管理権や所有権です。

公道は、国道や府道、市道などと言うように、国や地方公共団体によって管理されており、誰でもそこを通ることができます。

一方、私道は、個人や企業、団体などが所有しており、その一部や全部を道路として使用しているもので、管理も個人や団体が行っています。

つまり、私道は公道と違い、みんなのものではなく、所有者に使用の権限があるのです。

この点からすると、前述の例の住人が、私道に植木鉢や自転車を置いて他の住民の通行を妨げるトラブルも、致し方ないと言えるでしょう。

ただ、それだけでは、無数にある私道が所有者の意向で急に通れなくなるという事態になりかねません。

そこで、私道に関しては、法律である程度の制限や条件が定められています。

その1つが建築基準法で、建築物の敷地は、幅員4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないとされています。

そして、建築基準法上の道路とされている私道については、所有者の権利が制限されるのです。

例えば、私道内の建築は制限され、私道の廃止や変更も制限されています。

また、所有者以外でも、その私道を通行することができるとされています。

私道に自転車を停める所有者の権利と他の住民の通行権の関係

ただし、この建築基準法は、あくまで公法上の交通の確保や災害に対する避難の備えなどの目的達成のための規定です。

つまり、裁判などで有効となる「民法上の通行権」が発生したわけではありません。

ちなみに、民法上の通行権とは、権利を持たない私道や他人の敷地を通行する権利のことで、いくつかの種類に分かれています。

一番効力があるのが「所有権」で、私道を全面的に支配し、自由に使用できる権利です。

そして、次に強いのが「通行地役権」で、自分の土地を利用するために、他人の土地を利用しなければならない事情がある場合に設定できる権利です。

地役権は登記も可能な権利であり、所有権に次いで強力な通行権ですが、所有者との間に地役権を設定する契約が必要です。

さらに、「通行の自由権」という、人として当然に有する権利とされる人格権などもありますが、その効力は非常に弱いものと言えます。

また、道路に出ることができない土地に対して認められる「囲繞地(いにょうち)通行権」なども、効力の弱い権利と言えるでしょう。

しかし、これらの通行権を行使することで、通行という必要最低限の私道の利用が可能になるのです。

ただ、通行権を主張したとしても、私道の所有者の権利が最も強いということになんら変わりはありません。

そのため、自転車が邪魔などのトラブルで警察に通報しても、私有地だけに警察も強く出られないというのが実情のようです。

私道に対して私有地感覚を持たないことがトラブルを避けるポイント

ところで、このような私道が関係する身近な例というと、やはり分譲住宅の購入などでしょう。

よく街中で見かけるのが、分譲地にコの字型に数件の住宅が建てられており、その間の道路が行き止まりになっているパターンです。

つまり、その道路はコの字型に建っている住宅の住民専用の道路で、主に住民が所有地の一部を提供し合って道路としているのです。

このように、分譲地の売買において土地の一部に私道の権利が含まれていることがあり、これを「私道負担」と言います。

そして、実は、このような私道負担のある分譲地に住宅を構えると、前述のような問題が起きやすいと言えます。

その理由は、お金を払って購入したものであるため、私道であっても私有地の一部と考えてしまうからです。

道路として提供していても、自分の土地であるという意識があるため、私道部分に物を置いたり、自転車などを停めたりするのです。

また逆に、自分が私道として提供している土地に、他人が物を置いたり自転車を停めたりすることで、トラブルになる場合もあります。

このトラブルを避けるための一番のポイントは、分譲地購入者全員が、「私道はあくまで通行のための土地である」という共通認識を持つことでしょう。

私道負担のパターン別のご近所トラブル解決法について

ちなみに、上記以外にも、実は私道負担にはさまざまなパターンがあります。

これは、その負担方法や形態が法律で決められているわけではないためです。

例えば、私道は一筆の土地になっている場合と、分筆されている場合があります。

そして、一筆の土地であっても、特定の者が所有している場合と、関係者全員で共有している場合があります。

また、分筆の場合も方法はいろいろで、敷地に接する前面の部分を私道負担として所有する場合や、敢えて離れた部分を所有する場合などもあります。

他に「どの程度の通行権が認められているか」という点も、非常に重要なポイントになります。

もし、不動産会社などが所有している私道であれば、トラブルの際は所有者である不動産会社から、自転車などを置かないように注意してもらえばよいですよね。

また、住人の共有名義の私道であれば、自治会などで議題に取り上げれば、解決策が見つかるかもしれません。

しかし、分譲地購入者に分筆された私道の場合は、購入者それぞれの良識に任されていると言ってよいでしょう。

トラブルも、個人対個人になりがちですので、万能の解決策などないのが実情です。

そして、根本的解決策は裁判しかないというのも、この場合の特徴です。

自転車1台で裁判にならないための住宅購入時の注意点

では、私たちが私道負担のある分譲住宅を購入するような場合、自転車1台で裁判沙汰にならないためには、どのような点に注意すべきでしょうか。

まずは、私道がどのような所有形態になっているかを、契約時にしっかり確認する必要があります。

比較的トラブルが少ないとされているのは、敷地から離れた場所の私道を各戸に分筆しているパターンです。

自宅の前に私有地としての私道があるから、つい自転車を停めたり、物を置いてしまうのです。

もし、所有している私道が自宅から離れた他人の家の前なら、わざわざそこに自転車などを停めに行ったりするでしょうか。

そこで、近頃はトラブル回避のために、敢えて私道を自宅敷地から切り離して負担させる方法を取る分譲形態が増えています。

ただ、以前からある分譲地の一部を購入して、新たに家を建てるような場合は、契約時に私道の所有権についてもしっかり確認する必要があるでしょう。

また、後から家を建てることのメリットは、周辺の家の住人や私道の使い方などを見極めることができる点です。

事前にできる限りのリサーチをしましょう。

そうすることで、ある程度はご近所トラブルの可能性を減らすことができるはずです。

トラブル回避のためにもご近所さんと相互に気遣いをできる関係を築く

本来、ご近所さんとは、円満な関係を築いて、何かの時には助け合える関係でいたいものです。

そのためには、ご近所や周囲に対する配慮や気遣いが、相互に必要でしょう。

しかし、昨今はそのような付き合いが希薄になってきているのも確かで、私道をめぐるトラブルも頻発しています。

それに備えるためには、最低限トラブルになりにくい土地かどうかを、事前に見極めることが必要と言えるのではないでしょうか。

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