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建築基準法での床面積の計算に吹き抜け部分はどうなるのか?

2019.6.13

建築基準法の中で、重要な部分になるひとつに「床面積」があります。

建ぺい率や容積率などといった面積による制限で、敷地内に建てられる建物の面積は変わります。

住宅や店舗などにある吹き抜けは、床面積に算入するのでしょうか。

吹き抜けのほかにも、建築基準法上の床面積に関わるさまざまな規定をご紹介します。

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建築基準法の中の床面積と各面積

建築基準法では、面積や高さの制限などが細かく定められています。

建築基準法で定められているおもな面積は、以下のようなものがあります。

・敷地面積:建築物を建てる敷地の水平投影面積。

・建築面積:建築物の柱や壁の中心線で囲まれた部分の水平投影面積。

・床面積:建築物の各階ごとで、壁などの中心線で囲まれた部分の面積。

・延床面積:建築物の各階の床面積の合計。

建築面積、床面積、延べ床面積などは、用途地域と呼ばれる区域によって建築物の建てられる面積が変わってきます。

特に床面積は、建設省(現国土交通省)が詳細に基準を設けています。

床面積の算入として判断の難しいバルコニーやポーチ、吹き抜けやシャフトなどという部分の算定方法などを解説しています。

また、延床面積も容積率を算定する場合に除外される床面積があります。

建築基準法での床面積や建築面積は、大変重要なものになります。

建築基準法を遵守し、かつ、空間を有効に利用できる建築物を建てるために、定められた面積をしっかりと理解しておきましょう。

建築基準法の床面積の細かな基準

建築基準法で定められている床面積は、建設省(現国土交通省)が昭和61年に「床面積の算定方法について」という詳細な基準を設けています。

これは、床面積に算入する、しないの曖昧な部分の解釈を明確にしたものです。

バルコニーやベランダ、ピロティやポーチなどといった外部に接している部分が床面積に算入する基準などが決められています。

また、建築基準法や建設省の通達に基づき、各自治体が床面積の算入、不算入などの判断基準を明確にしていたりもします。

吹き抜けや、階段部分、小屋裏物置やロフトなど、床面積に関して詳細に決まりがあります。

これらが詳細に決められているのは、それほど床面積というものが、建築基準法上、大変重要なものであることを示しているといっても過言ではありません。

建物は、用途地域やその他の制限などにより、建てられる範囲が決められるものが大半を占めています。

敷地の中に建物を有効に建てるためには、床面積の算定は重要であるということがいえます。

建築基準法の延床面積等の細かな基準

各階の床面積を合計したものが、延床面積になります。

建築基準法上で、延床面積は、容積率に大きく影響してきます。

延床面積には算入されても、容積率計算上の延べ面積には算入されない部分というものがあります。

それを容積対象床面積といいます。

容積対象床面積とは、延べ床面積からこの部分を除いた面積をいいます。

おもな例として、次のようなものがあります。

・駐車場・駐輪場の床面積(延べ床面積の5分の1を限度とする)

・住宅地下室(天井が地盤面から1m以下にあるもので、3分の1を限度とする)

・小屋裏収納・ロフト・中間収納など(小屋裏の高さは1.4m以下で、直下床面積の2分の1を限度とする)

・共同住宅の共用廊下、階段、エントランスホール、エレベーターホールなど

ほかにも特定道路からの容積率緩和などもあります。

また、ロフトは条件を満たせば容積対象床面積になりますが、ここで吹き抜けは謳っていませんので、注意してください。

これらの容積対象床面積は、敷地の有効活用に大いに役立っています。

敷地に対し、少しでも広く建物を建てるために、床面積と容積率を良く理解しておくことが大切です。

吹き抜けは床面積に入るか?

では、吹き抜けは床面積に入るのでしょうか。

建築基準法上の床面積の計算には、吹き抜けは含まれません。

例えば、一般住宅の1階リビングの上部が吹き抜けの場合、1階リビングはそのまま床面積に含まれます。

延床面積にも反映されます。

1階リビングの上部の吹き抜け部分は「床」がないので、1階の床面積にも2階の床面積にも算入はされません。

ただし、行政や確認検査機関によっては、吹き抜け部分に渡り廊下やキャットウォークなどをつくると、床面積に算入してくださいという指摘が入るかもしれません。

1階の床そのままの吹き抜けになっていたら、問題はありませんが、上記のようなものがある場合は、指摘が入る可能性もあります。

収納目的の棚でも、形状によっては床面積に含まれる場合もあります。

いずれにしても、建築基準法の中で延床面積は大変重要なものになりますので、慎重に床面積を計算することが大切です。

吹き抜けに関係する床面積以外の面積とは

吹き抜けは床面積に入らないので、延床面積にも入りません。

延床面積は、各階の床面積の合計です。

前述したとおり、床のない吹き抜けやポーチ、バルコニーといった部分は延床面積には含まれません。

駐車場や地下室に関しては緩和措置があり、一部の床面積が延床面積から除外されます。

また、建築基準法などの法規制に関係のない部分ですが、「施工面積」という言葉があります。

施工面積とは、実際に施工した全ての部分の面積のことです。

延床面積から除外されていた吹き抜けやポーチ、バルコニーも施工面積には含まれます。

そのため、施工面積は延床面積より広くなるということです。

施工面積については、建築基準法など法的に定められた定義はありません。

ハウスメーカーや工務店などといった住宅会社によって、算出方法は変わります。

施工面積には特に取り決めがないため、それぞれの算出方法や、施工面積にどこまで含まれるのかというのは大きく差があります。

場合によっては、足場を設置するスペースも施工面積に含まれていたりすることもあります。

住宅購入の際などは、この延床面積と施工面積の比較や、どこまでが価格に含まれているかをきちんと見極めることをおすすめします。

吹き抜けのメリットとデメリット

建物に開放感を与える吹き抜けは、天井が高くなるため、実際の広さより広く感じることができます。

しかし、メリットもあればデメリットもあります。

吹き抜けのメリットは、1階と2階との連続した空間になるので、1階にいながらでも2階の家族との交流が図ることができます。

また、トップライトやサイドライトをつけることにより明るい空間にもなります。

デメリットとしては、1階のテレビの音や、話し声が聞こえたり、冬場などの寒い時期には暖かい空気が上へ上がっていくため、足元が冷えるなどということもあります。

ほかにも吹き抜け部分のお掃除に手間がかかるなどもあります。

吹き抜けは、建築基準法では床面積には含まれませんが、だからといって延床面積の調整のために広く吹き抜け部分を取りすぎると、構造上に問題が出てくることもあります。

建築基準法に関わる諸問題をクリアし、自分のライフスタイルにあった空間を考えて吹き抜けを計画しましょう。

床面積に入らない部分を工夫することで広い空間づくりを実現

延床面積は、建築基準法の中でも特に重要な部分になります。

建築基準法での敷地に対する面積の制限などを理解し、有効に建物を建てる計画が大切です。

吹き抜けなどの床面積に含まれない部分を工夫することで、建築基準法の諸問題をクリアしながらも広い空間をつくりだすことができます。

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