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ALTERNATIVE INVESTMENT UNIVERSITY│オルタナティブ投資の大学

サービサーと交渉するためにはサービサーを知ることが大切

2018.7.3

住宅を購入する際、多くの人が住宅ローンを利用していると思います。

しかし、さまざま事情で住宅ローンが支払えなくなってしまうことがあります。

そうなると、任意売却や競売によって住宅を手放すことになる可能性もあります。

売却しても残債があれば支払わなければなりません。

このような場面に登場するサービサーという会社があります。

サービサーがどのような会社なのか、どのように交渉すればよいのかを解説します。

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サービサーとはどのような会社か

サービサーは、きちんと毎月ローンを返済している人には無縁の存在かもしれません。

サービサーは、金融機関に代わり債権の管理や回収を専門に行う会社です。

返済が滞っている債権回収を受託して手数料を稼いだり、債権の担保となっている不動産などを売却したりして利益を上げます。

法務大臣の許可を得て設立される会社のため、違法な会社ではありません。

サービサーの主な設立条件は以下のようになっています。

・資本金5億円以上
・取締役に弁護士を入れる
・暴力団員等の参入を排除する仕組みを構築する

具体的なサービサーの業務内容として、例えば住宅ローンの買い取りがあります。

事情によって住宅ローンが支払えなくなり、不動産を売却したとします。

しかし、売却してもローンが残ってしまうことがあります。

そのローンを請求する権利(債権)をサービサーが金融機関から買い取り、サービサーが債権者として残りのローンを回収することになるのです。

債権者が銀行からサービサーに移行したことになり、そこから先の交渉はサービサー相手に行うことになります。

交渉するためにサービサーを知る

サービサーは債権回収のプロといえます。

そのため、債務者の現在の経済状況についての情報は持っていると考えておきましょう。

こちらの状況によって、対応が変わってきます。

もし債務者が企業で、収益が確保できているのであれば、債権を回収できるとしてサービサーは厳しく対応してくるでしょう。

反対に考えると、本当にお金がない状況であれば、ないものはないのですから、サービサーもやや緩い対応になる可能性があります。

ないものはない、ということが相手もわかっているのですから、厳しくしても債権の回収が見込めないからです。

これは交渉には有利といえます。

サービサーは債権回収を専門に行っているのですから、プロ中のプロです。

しかし、法務大臣の許可を得て設立されるのですから、法的にさまざまな規制を受けています。

債権を回収するために何でもして良いというわけではありません。

サービサーについて知り、どのような会社でどのような回収手段を持つのか、またはどのように収益を得ているのかを理解することで、交渉の余地が生まれます。

債務者は落としどころや和解の目的をしっかりと設定し、交渉を始めると良いでしょう。

不利にならないように交渉する

サービサーとの交渉で大切なことは、サービサーの提案に流されないということです。

当たり前のことですが、サービサーは自分に有利な条件で交渉を進めようとします。

そのために債務者に圧力をかけてくることもあります。

債務者が債務を抱えているのは事実ですし、払えと問い詰められれば追い込まれてしまいます。

しかし、ここで慌ててはいけません。

債務者は払うという誠意を見せる必要はありますが、不利な要求を呑む必要はありません。

現状を説明して和解案を提示しましょう。

相手の提案に流されない、というのは相手の要求を無視するようなことになりますので、気持ちを強く持って交渉に臨むことが大切です。

サービサーも営利目的で債権回収を行っています。

そのため利益を出さなければ会社として成り立ちません。

「安い値段で仕入れ、高い値段で売る」というのは通常の商売と同じです。

安い値段で債権を購入し、購入した値段よりも多く債権を回収するということです。

それを理解したうえで交渉すると、もしかしたら交渉を有利に進められるかもしれません。

裁判になっても冷静に和解を目指す

サービサーとの交渉は冷静に進める必要がありますが、サービサーの方針によっては裁判に発展することがあります。

債務者が現実的に返済できる額と、サービサーが要求する額とに大きな相違がある場合など、交渉が成立せずに訴訟を起こされることがあるのです。

しかし、訴訟を起こされたからといっても、すぐに残債を払わなければならないわけではありません。

サービサーの目的は、返済能力があるのにそれを隠している債務者に揺さぶりをかけることや時効の中断と考えられます。

しかし、前者の場合、返済できる余力のない債務者にとっては、訴訟を起こされても払う能力がないのですからあまり意味はありません。

裁判には出来るだけ出廷し、現実的かつ誠意のある解決案での和解を目指しましょう。

債務者にとってこのときに大切なのは、払えない額を約束しないことです。

裁判でのやり取りであれば、きちんと記録も残ります。

サービサーもそのまま会社に報告することになりますので、裁判だからといって慌てず、冷静になって毎月支払える返済額を提示しましょう。

サービサーとの和解は一括がおすすめ

サービサーとの交渉は、まずは一括和解を目指しましょう。

返済資力のない債務者には、分割弁済をすすめることもありますが、出来るだけ一括をおすすめします。

分割弁済にすると、ひと月の返済額は少なくて済みますが、最終的には大きな額を支払っていることになります。

一括返済すれば、かなりの減額で和解できることがあります。

そのために、DPOという方法を知っておきましょう。

DPOは、「Discounted Pay Off(ディスカウントペイオフ)」の略語です。

DPOを簡単に説明します。

金融機関が持っている債権の取り立てが困難な場合、元本よりも低い金額でサービサーに売却します。

そして、債務者がサービサーに取得金額よりも高い和解金を支払って残債を放棄してもらうことをDPOというのです。

つまり、債務者は事実上、借金を棒引きしてもらうということになります。

これでは債務者だけが得をしていると思われるかもしれませんが、それぞれの立場からもメリットがあります。

サービサーとの交渉でDPOを利用する

債務者のメリットは、もちろんわかりやすいですが残債を放棄してもらうことです。

もし企業であれば、事業の再建も考えられます。

しかし企業であれば、放棄された債務はそのまま利益となりますので、税金には注意が必要です。

サービサーにもメリットがあります。

例えば、5000万円の債権を500万円で買い取ったとします。

債権者から600万円一括で和解出来れば、100万円の利益を得られます。

充分な利益を得たと判断出来れば、残債は放棄しても損はしません。

そして、いちばん損をしそうな債権者(金融機関など)にもメリットがあるのです。

金融機関も、債権を放棄したい場合があります。

債権を無理に回収して、企業が倒産すると回収は不可能になります。

そのため、債権の一部を放棄し、企業を立て直してから残りの債権を回収しようとするのです。

また、回収できない債権を損金扱いにして税金を減らしたいという考えもあります。

しかし、表立って債権を放棄することは出来ません。

そのためにDPOがあるのです。

三者にそれぞれメリットがある、それがDPOなのです。

サービサーとの交渉次第では、DPOに持ち込める可能性があります。

そのためには、無理のない範囲で返済を真摯に行うことが大切です。

債務者は誠意をもって債務と向き合う

サービサーに債権が譲渡されると、債務者は慌ててしまうかもしれません。

しかしDPOによる解決もあり、サービサーに債権譲渡されることは債務者にとっても悪いことだけではありません。

どのような場合でも残債があるのであれば、誠意のある対応が大切です。

払えない場合でも、払えない理由や今後の返済計画についてはしっかりと債権者に説明しておくのが債務に対する誠意のある姿勢といえるのではないでしょうか。

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