窓を取り外してお手入れがしたい!窓の外し方「YKKの場合」

窓は、毎日お手入れをしていても、外からのホコリや砂の影響で開けにくくなったり、古くなって建付けが悪くなったりします。

取り外して掃除をしたり、劣化した部品を付け替えたいと思っても、どうやって外したら良いかわからない場合も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、日本の三大サッシ窓メーカーのひとつである、YKK窓の外し方について詳しくご紹介していきます。

窓の種類によって外し方は違う!YKKの窓の種類を見てみよう!

一般の住宅にはどんな窓が使われているのでしょうか。

YKKが販売している、外してお手入れできる窓の種類を見てみましょう。

【引き違い窓】

横すべり方式の窓のひとつで、一般的な住宅で最も多く使われています。

構造は、2枚以上の窓を、水平移動させて開け閉めします。

左右どちらからでも開けることができ、開口部が調節しやすいのが特徴です。

【片引き窓】

横すべり方式の窓のひとつで、片側がはめ殺し窓の場合や壁の場合によく用いられます。

左右どちらか一方の窓だけを開け閉めするので、引違い窓に比べると、機能面ではやや劣る印象です。

【両袖片引き窓】

真ん中の部分が固定されていて、両側の部分が引き戸として開け閉めできるタイプです。

以上の3種類の窓は、レールに沿って窓を横すべりさせて、開け閉めするタイプになります。

この3種類は、同じような取り外し方で窓を外すことができます。

この他にも、「上げ下げ窓」「すべり出し窓」「たてすべり出し窓」「内倒し窓」などがありますが、いずれも窓を取り外してお手入れをすることはできません。

窓を外してお手入れ!YKK窓の外し方について

では、YKKで一番ポピュラーな「引き違い窓」と、外し方が同じ「片引き窓」「両袖片引き窓」について見ていきましょう。

このタイプの窓には、必ず「はずれ止め」や「ストッパー」がついています。

それは、強風や地震などで窓が落ちてしまわないようにするためです。

「はずれ止め」は、窓枠の上の部分に付いていて、外すためにはドライバーが必要になります。

また、窓を取り外すときの注意として、窓のガラスは重量があるため、必ず2人以上で行ってください。

外し方の流れは、「はずれ止め」や「ストッパー」を外してから、窓を上か下にし、反対側をレールから外してから、引き抜くようにして取り外します。

はめるときの手順はこの逆で、最後に「はずれ止め」や「ストッパー」をしっかり掛けてください。

掛け忘れてしまうと、窓の落下に繋がるので注意しましょう。

ちなみに、YKK商品の中で一部窓の取り外しが難しいものもありますが、それはのちほどご紹介します。

このように、それぞれの商品によって少し外し方が違うので、取り外す前にどのシリーズの窓なのか把握しておきましょう。

YKK窓の外し方「エイピアj」「エピソード」「プラマードⅢ」

それでは、商品別のYKK窓の外し方を見ていきましょう。

【エイピアj/エピソード/プラマードⅢ 窓の外し方】引き違い窓/片引き窓/両袖片引き窓

1.窓を開け、室内側の窓をしっかり持ち、一度上に上げます。

2.窓の下の部分を手前に引いてレールから外します。

3.外側の窓の上の部分にある「はずれ止め」を外します。

4.室内側を外したのと同じ手順で外します。

5.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

*片引き窓、両袖片引き窓の場合は、最初に固定部分のストッパーを外しておいてください。

【エイピアj/エピソード はずれ止めの外し方】

1.窓の上の部分にある調整ネジをプラスドライバーを使ってゆるめます。

2.ゆるめたら、ネジごと「はずれ止め」の部品を下に下げます。

3.ゆるめたネジをしめます。

4.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

【プラマードⅢ はずれ止めの外し方】

1.窓の上の部分にある固定ネジをプラスドライバーを使ってゆるめます。

2.ドライバーを差し込んで内部にある「はずれ止め」の部品を下に下げます。

3.ゆるめたネジをしめます。

4.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

*いずれも、ネジを外すと内部の部品が落ちてしまうので、絶対に外さないでください。

YKK窓の外し方「フレミングj」

次にYKK窓「フレミングj」の外し方を見ていきましょう。

この窓は下からではなく、上から外すタイプになります。

【フレミングj 窓の外し方】引き違い窓/片引き窓

1.次の手順で窓同士がぶつからないために、行違うように左右の窓をずらします。

2.室内側の窓をしっかり持ち、一度上に上げてから窓の下をレールとレールの間におろします。

3.窓を下におろすと、窓の上が外れるので手前に引いて外します。

4.外側の窓の上の部分にある「はずれ止め」を外します。

5.窓をしっかり持ち、一度上に上げ、窓の下を一度外側に出して上を外します。

6.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

*片引き窓の場合は、最初に固定部分のストッパーを外しておいてください。

*ストッパーを外すことで固定部分の窓も取り外せます。

【フレミングj はずれ止めの外し方】

1.窓の上の部分にある固定ネジをプラスドライバーを使ってゆるめます。

2.ネジの上にある「はずれ止め」の部品をドライバーを差し込んで下に下げます。

3.ゆるめたネジをしめます。

4.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

*ネジを外すと内部の部品が落ちてしまうので、絶対に外さないでください。

YKK窓の外し方「フレミングj」両袖片引き窓の場合

YKK窓「フレミングj」の両袖片引き窓の場合の外し方を見ていきましょう。

前項と同じ「フレミングj」シリーズですが、こちらは窓の下から外すタイプになります。

【フレミングj 窓の外し方】両袖片引き窓

1.外側の窓にある、固定部分のストッパーを外します。

2.外側の窓の上の部分にある「はずれ止め」を外します。

3.室内側の窓をしっかり持ち、一度上に上げます。

4.窓の下の部分を手前に引いてレールから外します。

5.同じようにして、反対側の窓や固定されている窓を外します。

6.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

「はずれ止め」の外し方は、同じ「フレミングj」シリーズなので、前項の外し方と同じ手順で行ってください。

このように同じシリーズでも外し方が違う場合があるので、注意しましょう。

YKK窓の外し方「APWシリーズ」

最後にご紹介するYKK窓の外し方は、「APWシリーズ」です。

ただ、「APWシリーズ」の中には「APW501」という種類の窓があります。

「APW501」は取り外しの難しい窓のため、お手入れは窓を外さずに行ってください。

それでは、その他の「APWシリーズ」の外し方を見ていきましょう。

【APWシリーズ 窓の外し方】引き違い窓/片引き窓/両袖片引き窓

1.窓を開け、室内側の窓をしっかり持ち、一度上に上げます。

2.窓の下の部分を手前に引いてレールから外します。

3.外側の窓の上の部分にある「はずれ止め」を外します。

4.室内側を外したのと同じ手順で外します。

5.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

*APW330片引き窓と両袖片引き窓は、最初に室内側の「はずれ止め」を外しておいてください。

*APW310とAPW330の片引き窓、両袖片引き窓は、固定窓を取り外すことはできません。

【APWシリーズ はずれ止めの外し方】引き違い窓

1.窓の上の部分にある調整ネジをプラスドライバーを使ってゆるめます。

2.ゆるめたら、ネジごと「はずれ止め」の部品を下に下げます。

3.ゆるめたネジをしめます。

4.はめ込むときは、逆の手順で行ってください。

*ネジを外すと内部の部品が落ちてしまうので、絶対に外さないでください。

【APWシリーズ はずれ止めの外し方】片引き窓/両袖片引き窓

1.窓を少し開け、窓枠上の部分にある「はずれ止め」の調整ネジを回します。

2.調整ネジを回すと「はずれ止め」あがり、窓が取り外せます。

YKKだけで見ても窓の外し方はさまざま!

一口にYKK窓の外し方と言っても、さまざまな窓シリーズがあり、そのシリーズごとの外し方があります。

特に落下防止の「はずれ止め」や「ストッパー」を外すのには、注意が必要です。

ネジを外してしまうと、内部に部品が落ちてしまい、修復不可能になってしまいます。

また、窓ガラスは見た目以上に重い場合があるので、作業には細心の注意を払って行いましょう。