「入居希望者は見学に来るけど、契約には至らない。なぜなんだろう?」
そんな空室対策でお悩みのアパート・マンション経営者の方々に、手軽にできる対策として窓に「目隠しルーバー」を取り付けることをご提案します。
今回は、貸す側にはわからない「どんな立地環境や場所に目隠しルーバーを取り付けると効果的なのか?」について、借りる人側の目線でまとめてみました。
そもそも窓の「目隠しルーバー」とは何?
「目隠しルーバー」とは、目隠しの役割をするルーバー(はね)をいくつも並べて組み込んだ枠のことで、窓に取り付けて使うものです。
目隠しルーバーを取り付けると良い点は、大きく二つあります。
目隠しルーバーの良い点一つ目は、外から部屋の中が見えないように目隠しをしてくれるところです。
通常、カーテンなどで目隠しをした場合部屋の中も暗くなりますが、目隠しルーバーは外の光を通してくれるので、プライバシーを守りながら明るい部屋の中で快適に過ごすことができます。
良い点の二つ目は、目隠しをしながら外の新鮮な空気と風を部屋の中に取り込めるところです。
外からの視線が気になる方は、部屋の窓を閉めきりになりがちですが、目隠しルーバーなら窓を開けていても外からの視線を気にすることなく過ごすことができるでしょう。
窓に取り付ける目隠しルーバーは、ルーバー(はね)の角度が調整できる可動式のタイプが便利です。
防犯を考えるなら、侵入者の侵入を許さない格子と一体化したタイプのものが、おすすめです。
通行人の視線からプライバシーを守る!窓に目隠しルーバー取り付け
アパート・マンションの道路に面している部屋は、通行人の視線にさらされることもあります。
ゆっくり部屋でゴロゴロしたいのに、いつ通行人が通るかと思うとくつろげません。
「うちの物件は、通りに面しているけどそんなに人は通らないよ」と思うオーナーの方もいるでしょう。
貸している側はそこに住んでいないので気づかないことも多いですが、人通りが多くなくても、たまたま通った通行人の視線は気になるものです。
その道がスーパー客の通り道であったり、通勤通学路で使われている道であったりすることがあります。
物件を見に来た時間帯が、通勤通学の帰宅時間や夕飯に買い物の時間帯であったときは、通行人が気になる人もいるでしょう。
また、近所の人が通るときも、結構気になるものです。
どんな「通行人の視線」であっても、この目隠しルーバーを窓に取り付けるだけで簡単に解決することができます。
アパート・マンションの空室対策の一つとして、「通行人の視線」問題がないか確認してみてください。
隣の家が近い!そんなときにも目隠しルーバーはおすすめ
アパートなどに多いのが、「部屋の窓を開けると隣の家との距離が近い」という状態です。
このような立地条件のアパート・マンションは、よく見かけます。
以前は、隣の家との距離を庭で挟んで仕切られていることが多かったのですが、節税や相続対策で「庭を潰して敷地いっぱいにアパート・マンションを建てる」ことが増えたためだと考えられます。
窓から手を伸ばせば隣の家の壁に手が届くほどに近いこともよくあります。
アパート・マンションを借りようとしている方たちは、立地や間取りなどを見に訪れますが、窓から見える風景も意識しています。
窓を開けたら隣の家の窓、あるいは隣のアパート・マンションの住人の玄関ドアであったらどうでしょう?
特に女性や若いファミリー層はこういう状態を嫌う傾向が強く、空室対策として真っ先に改善しておきたいところです。
このような場合も、窓に「目隠しルーバー」を取り付けることでマイナスイメージを軽減できます。
借りる部屋が一階なら、可動式のルーバーを下向き気味にすれば、正面はもとより隣の家の二階の窓から「のぞかれる視線」も目隠しし、光と風を通してくれます。
借りる部屋が二階でも、可動式のルーバーを上向き気味にすれば同様の効果を得ることができるでしょう。
借りようとしている方の見学時には、「目隠しルーバーを取り付けているので安心して暮らせる」ことをアピールするとよいでしょう。
空き地や公園が近くにある!防犯用に目隠しルーバーを取り付ける
近くに空き地や公園があるアパート・マンションでは、防犯面で特に気を付ける必要性があります。
なぜかというと、空き地や公園は知らない人がそこにいても不自然ではないため、他人の家に侵入しようと考える人がいることがあり、どこに入ろうか策を練るのにもうってつけの場所だからです。
空き地や公園からは、アパートやマンションの様子が上の階までよく見えます。
そのため、不審に思われない空き地や公園に何度か足を運び侵入する家を探しているようなのです。
自治体によっては、そのようなことを警戒して公園の見回りや声かけを積極的に行っているところもあります。
アパートの入居者に何か事が起こり、それが大変な事態にならないよう、事前の防犯対策をしておくことがアパート等の経営者の方にとって大切です。
窓に目隠しルーバーを取り付けることは、のぞかれにくいことから防犯用にも応用できます。
できれば窓に、目隠しルーバー付きの格子を取り付けるとより安心できます。
アパート等の部屋を借りる際、防犯に重点をおいている人は多いと思われます。
目隠しと風通し・光の取り込み・防犯機能も備わった窓を取り付けていることをアピールして、空室対策にお役立てください。
浴室の窓には必ず取り付け!シルエットを見せない目隠しルーバー
浴室の窓は、大抵くもりガラスを使用していますが、シルエットまでは隠すことができません。
アパート・マンションを借りようと探している人が見学に訪れたとき、自分がここに住んでいることを頭の中でイメージします。
特に女性は浴室も含め、安心・安全に重点を置いて見学しています。
「うちの物件の浴室の窓は小さいからシルエットまで気にする必要はないよ」と、アパート・マンションのオーナーの中には思う方もいるでしょう。
しかし、住人の立場になって考えるならば、浴室の窓には目隠しルーバーを、窓の大きさにかかわらず取り付けることをおすすめします。
浴室用の目隠しルーバーを選ぶときは、できる限りシルエットを消すものを選択するようにしてください。
外の光は十分に通しながらも、シルエットはしっかり隠すタイプを取り付けることが大切です。
家賃や間どりは気に入ったのに、浴室が安心して入浴できそうもないという理由だけで、契約に至らないことがないよう、細部まで心遣いをしたいものです。
マンション高層階にも防犯のために目隠しルーバーを取り付け!
マンションの高層階は、屋上からの侵入がしやすい位置にあります。
「上の階だから安心」と思って、窓を開けたままという方も多いようです。
ですが、侵入者は下から来るとは限りません。
屋上に近い高層階であれば、屋上からが最短距離となるでしょう。
また、上の階になればなるほど、通行人や下の階の住人の視線にさらされることないので、住人のプライバシーは守れます。
しかしそれは逆にいうと、侵入者にとっては人目につきにくいので都合のよいことでもあります。
特に最上階は、上に住人が住んでいないので、物音がしても気づかれることもありません。
最上階は、このようなことを十分意識して、空室対策とともに防犯対策の視点からも窓の安全対策は大切です。
借り手が決まっていない状態の部屋には、空室対策と防犯を兼ね備えた窓対策を考えてください。
ここでも窓には、格子に目隠しルーバーを取り付けたタイプのものが安心です。
人目につきにくい部屋であることから、侵入者が侵入しようとしても「時間がかかる・侵入を諦めさせる」ために、なるべく頑丈なものを選ぶことをおすすめします。
空室対策は借りる人の気持ちになって考えることが大事!
今回は、アパート・マンションを借りようとしている人の気持ちになって、安全で快適な暮らしを送れるよう、窓に目隠しルーバーを取り付けることをご提案しました。
アパート・マンションのオーナーにとって、空室の部屋があることは頭の痛い大きな問題です。
多くのライバル物件にはない、「ここに決めたい」と思わせる魅力の一つとして、窓に防犯対策としても使えるルーバーを取り付けてみてください。