窓からの直射日光が当たると、お部屋が暑くなってしまいますし、紫外線も気になりますよね。
冬は部屋が暖まるので良いかもしれませんが、夏は冷房効率が悪くなる原因でもあります。
そこで今回は、窓に貼るだけで簡単に暑さ対策が出来る窓ガラスフィルムをご紹介していきます。
窓ガラスフィルムは、リフォームに比べて費用を抑え簡単に暑さ対策が出来るのでおすすめです!
日本の窓は暑さ対策が出来ていないという現実
日本は全てのモノづくりにおいて、世界のトップであるというイメージをお持ちではないですか?
日本の家電や車などは、世界中に輸出され高い評価を受けていますよね。
しかし、日本の「窓」の性能は世界的にみて、とても低いレベルにあるのです。
窓における断熱の性能は「熱貫流率」という指標で表されます。
これは「U値」とも呼ばれ、1平方メートルの1時間当たりに通す熱量を数値化したもので、単位は「W/㎡・K」となっています。
この値が0に近づくほど、窓の性能は高くなります。
ヨーロッパの多くの国では、このU値の最低基準が設けられていて、おおよそ2.0W/㎡・K以下、フィンランドにおいては1.0W/㎡・Kが設定されています。
ところが、日本においてはU値の最低基準すら設けられていません。
また、日本の住宅の8割以上は、U値が6.5W/㎡・K程度の窓が使用されているのです。
日本の窓が取り残されているのは、省エネや断熱の基準が厳しいヨーロッパの国々からだけではありません。
お隣の国である韓国の、東京や大阪と同じ緯度の地域では、U値の最低基準が2.7W/㎡・Kとなっています。
このことからも、日本の窓の性能がいかに遅れているかが分かりますね。
窓の暑さ対策として、窓ガラスフィルムをご紹介していきますが、窓からの暑さがかなり深刻だと感じる方は、窓のリフォームも視野に入れた方が良いでしょう。
窓の暑さ対策は必須!窓から熱が出入りしている
世界の窓は、厳しい性能の基準が設けられていることがお分かりいただけたと思います。
では、なぜそのような厳しい基準があるのでしょうか?
その理由は、住宅において熱が逃げてしまう場所の割合は、窓が大部分を占めているからです。
窓から暖房の熱が逃げてしまう割合は、冬の暖房は約60パーセントです。
そして、夏の冷房中に外から熱が入ってくる割合は約70パーセントにも及ぶのです。
熱が逃げてしまいそうなイメージのある換気扇などでは、6パーセントから15パーセント程度しか熱や冷気の移動は起きていません。
いかに窓から熱が出入りしているかが分かりますね。
そのため、窓の暑さ対策は必須でしょう。
窓における熱の移動をへらすことで、冷暖房効率が上がり、光熱費の節約をすることが出来ます。
また、冷暖房効率を上げることは、余分に冷暖房を使わなくて良くなるので、省エネにも繋がり環境にやさしい暮らしになります。
窓をリフォームすることで、断熱効果を確実に上げることが出来ますが、リフォームとなればその費用の負担は大きいです。
そこで簡単に窓の断熱効果を高められるのが、窓ガラスフィルムです。
その種類や効果をご紹介していきます。
窓の暑さ対策には窓ガラスフィルムがおすすめ
窓の遮熱・断熱効果のある窓ガラスフィルムを貼ることで、夏の暑さ対策をすることが出来ます。
また、1年中使えるフィルムであれば、冬の暖房効率を上げることも出来ます。
夏は、遮熱フィルムなどを窓ガラスに貼ることで、太陽光が室内に入るのを抑え、部屋の温度の上昇が和らぎます。
太陽光には主に、赤外線・紫外線・可視光線が含まれていて、その中でも室温を上げる原因となっているのが赤外線です。
赤外線によって輻射熱(ふくしゃねつ)が発生し、室内の温度が上がっています。
そこで、遮熱効果のある窓ガラスフィルムを貼ることによって、室内に入る赤外線を遮り、輻射熱を抑えることが出来るのです。
フィルムは表面に金属膜がコーティングされていて、その膜が紫外線を反射させます。
しかし、その金属膜は可視光線は通すので、室内の明るさを保つことが出来ます。
窓ガラスフィルムの他にも、遮熱カーテンや遮熱シェードを使うことでも、室内には入る赤外線を抑えることが出来ます。
窓ガラスフィルムと合わせて使用しても良いでしょう。
暑さ対策におすすめの窓ガラスフィルム
ではここからは、暑さ対策におすすめの窓ガラスフィルムをご紹介していきます。
【3M:スコッチティント ウインドウフィルム】
特殊感圧型粘着剤・ポリエステルフィルム・耐摩耗性ハードコート層の3層で出来ているフィルムです。
このフィルムには「日射しの暑さをさえぎる」「有害な紫外線をカットする」という快適性を向上させる機能があります。
加えて、「ガラスの飛散を防止する」「ガラス破りによる侵入犯を防ぐ」といったセキュリティー面を向上させる機能もあるのは嬉しいですね。
また、このスコッチティントウインドウフィルムには、防虫・電気シールド・目隠し・反射光害抑制といった機能がある種類もあります。
石鹸水だけで窓に貼ることが出来るので、ご自身でもきれいに貼ることが可能です。
フィルムの費用とは別に料金が発生しますが、専門の職人に施工を依頼することも出来ます。
【サンゲツ:機能性ガラスフィルム】
サンゲツの機能性ガラスフィルムシリーズは、飛散防止・UVカット・遮熱・日照調整・防虫忌避などの性能があり、目的に合わせて選ぶことが出来ます。
中でも人気なのが【GF-107-1】で、遮熱機能やUVカット効果がありながら1mあたり1,980円(税抜・参考価格)なので、費用を抑えたい方におすすめです。
こちらのフィルムは、中性洗剤の水溶液で貼り付けることが出来ます。
窓ガラスフィルム以外の暑さ対策の方法
夏の暑さ対策に効果的な窓ガラスフィルムをご紹介しました。
窓ガラスフィルムはご自身で貼ることも出来るので、手軽に窓の遮熱が出来るアイテムですね。
窓ガラスフィルム以外にも、暑さ対策の出来る方法がありますのでご紹介していきます。
〇遮熱カーテンを取り付ける
遮熱カーテンを取り付けることは、最も手早く遮熱出来る方法の一つです。
特に、遮熱効果の高いレースカーテンであれば、室内が暗くなりにくいのでおすすめです。
〇すだれを取り付ける
窓の外側からの暑さ対策としては、すだれを取り付けるという方法があります。
見た目が風流で、特に和室の窓に合います。
安価なものが多いので、手軽に取り入れられます。
また、取り付けたすだれに打ち水をすることで、遮熱効果を高めることが出来るとも言われています。
〇木を植える
簡単な方法ではありませんが、木を植えるなどして日陰を作るのも暑さ対策の一つです。
いくら室内から遮熱をしても、家そのものに降り注ぐ日光量に変わりはありませんから、家の外からの対策も重要です。
戸建てで、庭に面した窓が暑いと感じる方は試してみてはいかがでしょうか。
暑さ対策だけでなく窓の寒さ対策も!
遮熱効果のある窓ガラスフィルム、その他の窓の暑さ対策の方法をご紹介してきました。
今回は、暑さ対策のために遮熱効果のある窓ガラスフィルムをご紹介しましたが、冬でも使える窓ガラスフィルムを貼れば、冬の暖房効率を上げることが出来ます。
窓ガラスフィルムは大きく分けて、夏用・冬用・オールシーズン用の3種類があります。
窓の遮熱をして、夏だけでなく、冬の暖房効率も上げていきたいですね。
オールシーズン用の窓ガラスフィルムを貼れば、シーズンごとに張り直さなくても大丈夫なので手軽です。
ただし、オールシーズン用だからといって長い間貼りっぱなしにすることは出来ません。
製品の説明をよく読んで、フィルムの使用期限を守るようにしましょう。
窓ガラスフィルムで手軽に暑さ対策!
日本の窓は性能が低いことが多いので、なんらかの対策が必要な場合もあります。
窓ガラスフィルムを貼ることで、手軽に窓の暑さ対策が出来ますのでおすすめです。
業者に依頼して窓ガラスフィルムを貼ってもらうと、窓の見た目が損なわれず、またフィルムが長持ちします。
資金や時間に余裕のある方は、業者に依頼するのを検討してもよいでしょう。
冷暖房効率を上げて、エコで快適な生活を送りましょう。