冬が訪れれば、外だけでなくお部屋の中も冷え込んできますよね。
そんなとき、防寒のために何か対策をとる方もいるでしょう。
防寒対策の一つには、窓に断熱シートを貼ることも挙げられます。
この記事では、防寒対策を窓に行う理由や、窓に貼る断熱シートの選び方についてお話ししていきます。
防寒対策を行うなら窓!それはなぜ?
秋が終わり冬に突入すると、一気に気温も下がってきます。
冷え込みが厳しくなれば、換気以外では窓を開けることは少ないかと思います。
しかし窓を閉めていても、部屋の中が冷え込んできて、寒く感じることも多いですよね。
なぜ、部屋を閉め切っているのに、部屋の中は寒くなってしまうのでしょうか。
その原因として挙げられるのは、熱が持つ性質が関係しています。
熱の性質として、温度が高いところから低いところへ移動するものがあります。
寒くなれば暖房をつけることも多くなりますから、お部屋の中で暖かくなった空気が外の冷たい空気のほうへ移動しようとするのです。
そのときの逃げ口となるのが「窓」です。
窓は外壁のように断熱材が入っていませんから、断熱性の弱い箇所になります。
そのため、お部屋の暖かい空気が外への逃げ口に窓を使うことが多く、割合としては半数近くが窓で占めています。
したがって、もし防寒対策を行おうと考えているならば、特に窓に対策をとることがより効果的といえるのです。
この記事では断熱シートでの防寒対策についてお話をしていきますが、選び方などはあるのでしょうか。
次項からみていきましょう。
窓に防寒対策!断熱シートを選ぶポイントとは?
防寒対策をとろうとしているのであれば、窓に行うことがおすすめです。
その対策の一つには、窓に断熱シートを貼ることが挙げられます。
断熱シートとは、名前のとおり、熱を断つ作用のあるシートのことです。
冬に使用することで、家の中の暖かい空気が外へ出て行くのを防いでくれるのです。
しかし、断熱シートにも種類はたくさんありますから、どのように選べば良いか悩んでしまうかと思います。
ここで、選ぶ際のポイントについてお話ししていきましょう。
大きく3つのポイントがあります。
①種類で選ぶ
断熱シートは3種類に分類され、冬用と夏用、そしてオールシーズン用に分けられます。
もちろん、それぞれ効果を示す箇所が違ってきますから、目的に合ったほうを選ぶと良いですね。
②厚みで選ぶ
断熱シートによっては厚みが変わり、その厚みによっても発揮される効果に違いがあります。
厚いほうが良いのか、薄いほうが良いのか、こちらも目的に合った厚みのシートを選ぶようにしましょう。
③貼り方で選ぶ
断熱シートは接着テープで貼るものもあれば、水などで貼るものもあります。
特に賃貸にお住みの方ですと、貼ってはがした後に接着剤やシールの跡が窓に残らないか心配になることでしょう。
なかには、はがしたときに跡が残りにくい断熱シートもありますので、こちらを選ぶと安心です。
種類で選ぶ!夏用or冬用orオールシーズン用
それではここから、窓用断熱シートを選ぶ各ポイントを詳しくご説明していきます。
まずは、「①種類で選ぶ」についてお話ししていきます。
先ほどお話ししましたが、夏用と冬用、オールシーズン用の2種類に分けられます。
断熱シートには夏用もあり、効果としては紫外線を遮断してくれたり、日差しによる熱を抑制することが挙げられます。
これらが発揮されると、冷房の効率も向上するので、電気代の節約にもつながります。
冬用に関してはもちろん冬専用の断熱シートで、防寒対策のほか結露の発生も防いでくれるのでカビ対策にも効果的です。
これらが発揮されることで、夏用同様、暖房の電気代をカットすることにも期待できます。
「断熱効果を特に重視したい」という方であれば、冬用のシートを取りつけると良いでしょう。
そしてオールシーズン用は、夏や冬などワンシーズン限定ではなく、1年中使える断熱シートをいいます。
シーズンのたびに貼り替えなくて済み、冬用と夏用それぞれの機能を兼ね備えているので、仕事などで忙しい方にはこちらのシートがおすすめですね。
厚みで選ぶ!厚みがあるとより防寒に効果的?
つぎは、「②厚みで選ぶ」についてお話をしていきます。
窓に貼る断熱シートは、シートによって厚みに違いがあり、発揮される効果にも違いが出てきます。
防寒対策となれば、シートによる保温性の高さが重要です。
保温性の高さはシートの厚みによっても変わり、厚みのあるものであるほど、暖かい空間を作り出してくれます。
そのため、防寒を意識するのであれば、より厚い防寒シートを選びましょう。
しかし、保温性が高さを重視してぶ厚い断熱シートを選ぶと、太陽の光を部屋の中に通しにくくしてしまうことにもなります。
厚い断熱シートを窓に貼ることで、熱だけでなく光も遮断してしまうため、日中であっても室内が薄暗い印象になってしまいます。
昼間なのに部屋の中が暗いのは抵抗があるという方は、厚みの少ない断熱シートを選ぶと良いでしょう。
保温性は厚みのあるものに比べれば低くはなりますが、断熱効果がないというわけではありません。
例えシートの厚みが薄くても、高い断熱効果をもたらすものもあります。
保温性を重視するのか、明るさを重視するのかをよく考えたうえで、シートの厚みも選んでみてください。
貼り方で選ぶ!賃貸にお住みであれば跡が残りにくいシートを!
最後は、「③貼り方で選ぶ」についてです。
断熱シートを窓に貼りつける方法は、シールなどの接着剤で貼りつける方法と、水で貼りつける方法があります。
それぞれのメリットなどをお話しすると、接着剤であれば、あらかじめ両面テープのようなものがシートについているため何も用意することなく、気軽に貼れることでしょう。
水と比べて接着力も強いため、特にオールシーズン用の断熱シートを貼る方ですと、こちらの方法がおすすめですね。
しかし、接着剤で窓に貼るわけですから、はがしたときに接着剤の跡が残りやすいことがデメリットとなります。
特に賃貸にお住みの方ですと、この跡が原因で退去時に高額の修繕費を請求されることにもなりかねませんから、注意しなければなりません。
つぎに、水で貼りつける方法についてみていきます。
このメリットとしては、水で貼りますからはがしたときに跡が残りにくいということが挙げられます。
しかし当然デメリットもあり、接着剤で貼る方法と比べたら接着力が弱いこと、また貼りつけるのに手間が増えることです。
水で貼りつけるわけですから接着力が弱くなってしまうのは当然といえば当然なのかもしれません。
これらに関しては、シート自体にに接着剤がついていないことが関係しているといえるでしょう。
また、まず窓がきれいでないと、きれいに貼りつけてもすぐにはがれてしまいますから、貼る前のお掃除は欠かせません。
さらに、水をスプレーボトルに入れ、窓に吹きかけて断熱シートを貼りつけるので、やはり手間が増えてしまいます。
そのため、冬だけ断熱シートを貼りたいという方や、賃貸にお住みの方にはこちらのシートがおすすめといえるでしょう。
以上のようなポイントで断熱シートを選び、窓を防寒できるようにしてみてください。
要注意!シートを貼るのが難しい窓も?
防寒対策として窓用断熱シートを貼ることをおすすめしてきました。
しかし窓ガラスにも種類があり、全ての種類が断熱シートとの相性が良いわけではありません。
ここで、断熱シートと相性があまりよくない窓ガラスについてご説明していきます。
●表面がデコボコしている型板ガラス
お風呂場の窓に、よく使われている窓ガラスです。
ガラスの表面がデコボコしていることが特徴でしょう。
この特徴的な表面が、断熱シートを貼りつけてもガラスとの間に空気が入りやすくしてしまい、これにより断熱シートがうまく接着ができなくしているのです。
もしこのガラスに断熱シートを貼りたいのであれば、型板ガラス専用のものを使用しましょう。
●曇りガラス
表面が白くにごっているように見え、またザラザラとした触感が特徴的な窓ガラスです。
曇りガラス自体に断熱シートを貼ることは可能ですが、問題なのはシートをはがした後のことです。
貼りつけた部分の装飾部分が一緒にはがれてしまったり、さらに接着に使った糊が残ることもありますので、特に賃貸の方にはおすすめはできません。
●複層ガラス
この複層ガラスは薄いガラスが2枚重なっており、そのガラスの内側に空気を入れることで、断熱や遮熱、結露を防いでくれます。
そのため、断熱シートを貼らなくても防寒対策になる窓ガラスなのです。
しかし、この機能を知っていないと断熱シートを貼ってしまうかもしれませんから注意してください。
●網入りガラス
このガラスは内部にワイヤーを組み込み、火災などが発生したときにガラスが飛散するのを防ぐように作られた厚みのある窓ガラスです。
アパートによっては、この窓ガラスを採用している物件もあります。
この網入りガラスに断熱シートを貼ってしまうと、ガラス内のワイヤーとガラスの間に温度差が生じてしまい、ガラスが割れてしまう恐れがあるのです。
ご説明した窓ガラスのなかでも特に断熱シートとの相性が悪いので、網入りガラスにシートを使用することは避けましょう。
窓から対策!断熱シートはよく考えて選ぼう
防寒対策を施すのであれば、まずは窓からはじめてみましょう。
約半数は窓から、室内の暖かい空気を外へ出してしまっているので、ここを対策することが重要です。
今回は断熱シートを取り上げ、選び方のポイントをご説明してきました。
防寒はもちろんですが、ほかにもどのような部分を重視するかよく考えたうえで、目的に合った断熱シートを選んでみてください。