洋風でおしゃれな室内をレイアウトしたいと考えたとき、フローリングの床を取り入れたお部屋は最適です。
しかし、木材で作られたフローリングは、ふと気がつくと傷がついていたり、変色してシミになっていたりすることがあります。
ここでは変色の原因と補修方法をご紹介し、予防や対処をすることによって、上手にフローリングと付き合っていく方法についてお話します。
フローリングが変色する原因と補修方法~日焼け編
木材で作られているフローリングは、毎日強い紫外線が当たり続けることで、水分が奪われ、乾燥してしまい、日焼けしてしまいます。
日焼けによる色あせや変色を予防するためには、窓に遮光性の高いレースカーテンをつけたり、直射日光が当たるところには、カーペットを敷くほかありません。
すでに色あせや変色を起こしてしまったフローリングの補修方法としては、程度やフローリングの種類によって変わりますが、いくつか方法があります。
・表面にニスやワックスを塗布する
表面にツヤのある複合フローリングの場合、日焼けによる色あせや変色は、表面に着色ニスやカラーワックスを塗布することで補修できる場合があります。
しかし、フローリングの表面の板が剥がれてきてしまうと簡単には元に戻すことができないので、早めの対処を行うことが大切です。
また、無垢材を使用したフローリングの場合は、オイル塗装で補修する方法がありますが、色を馴染ませるためにサンドペーパーで表面を研磨する必要があります。
・フローリングの張り替え
大きな範囲の色あせや変色、表面の板が剥がれるなどの症状がある場合は、張り替えが必要になります。
張り替えは、特に日焼けをした部分のみの交換も可能ですが、どうしても部分的に交換してしまうと、全体的に見たときに馴染まないこともあるので、全体的に張り替えるのがおすすめです。
フローリングが変色する原因と補修方法~水分編
フローリングの一番の大敵は水分だと言われています。
日頃のお手入れにおいても、乾拭きが推奨されているほど、フローリングと水分は相性が悪いのです。
水分はフローリングにシミや変色を引き起こす原因となるだけでなく、更にカビやひび割れまでも引き起こす可能性があります。
うっかり水分をこぼしてしまったときのためにできる予防法としては、フローリングワックスや、フロアコートをしっかり行うことです。
フローリングの表面に膜を作っておくことで、水分がこぼれても木材に浸透することを防いでくれます。
フローリングが水分で変色するとき、黒ずみが生じます。
この黒ずみは、水分がフローリングの木材を腐食させていたり、カビが生えているために起きる症状です。
カビであれば、フローリングにも使えるカビ取り剤を用いてカビを落とすことができます。
木材が腐ってしまっている場合は、フローリングそのものを交換するしかありません。
補修可能な変色であるかどうか確認するために、先ずは中性洗剤で拭いてみてください。
黒ずみが薄くならず、落ちないようなら水分による腐食が原因である可能性が高いです。
フローリングが変色する原因と補修方法~化学物質編
フローリングを変色させてしまう原因の一つにアルコールがあります。
アルコールはフローリング表面に塗布されたワックスを溶かしてしまうため、アルコールを含むものをフローリングにこぼしてしまったり、アルコールを含むシートでフローリングを拭くと、白く変色してしまいます。
フローリングのお手入れや除菌を行う場合は、アルコールが含まれていないものを選びましょう。
フローリング専用とされる商品を使用すると安心です。
また、不注意で化学物質をフローリングにこぼしてしまったときには、すぐに拭き取ることが不可欠になります。
こぼしたまま時間が経てば経つほど、変色を促進させる原因となります。
白く変色したフローリングを補修するには、フローリング表面のワックスの塗り直しを行う必要があります。
一旦、変色の原因となっている塗られているワックスを剥離し、新たにワックスを塗り直すことで補修することが可能です。
フローリングを変色させない!事前にできる予防方法
フローリングを変色させる原因がわかれば、変色させてしまう前に対策し、防ぐことができるので、補修の必要はありません。
変色の原因の中でも一番多いのは、水分によるものです。
「こぼしたらすぐに拭き取る」というのは変色を防ぐ上で基本中の基本です。
とっさの出来事にもすぐに対応できるよう、雑巾や古くなったバスタオルなど、拭き取るものをすぐ出せる場所に用意しておきましょう。
また、水分が発生しやすい場所には、マットを敷いて、フローリングに直接水分が飛ばないよう対策するのも一つの方法です。
食卓テーブルの下や台所のシンク前、植木鉢の周りや加湿器付近、冬場であれば結露しやすいサッシとフローリングの境目など、水分が発生しやすい場所は多くあります。
あらかじめマットを敷いておくと、直にフローリングに水分が浸透する可能性が低くなり安心です。
マットも木目調のものや、透明なものを取り入れると、フローリングのお部屋の印象を損なうこともありません。
変色したフローリングを補修するときに気を付けたいこと
フローリングの変色が気になり、ワックスの塗り直しなど、ご自身で補修される方もいるでしょう。
ホームセンターにも補修グッズが販売されており、気軽にDIYで補修にチャレンジできます。
しかし、DIYで補修をするときには、気を付けなければいけない点がいくつかあります。
「補修するはずが失敗してしまった」ということにならないためにも覚えておいてください。
・フローリングの説明書を確認する
フローリングの中にはワックスフリーの製品や、ワックス禁止製品があります。
必ず説明書を確認しましょう。
・ワックスやニスをフローリングに直接流さない
ワックスやニスで補修を行うとき、直接フローリングに流して伸ばす方法はムラになる原因です。
きれいな雑巾にワックスを含ませて塗布するか、細かい場所であれば筆にとって塗るとムラにならず仕上げられます。
・賃貸物件の場合は大家か管理会社の許可を取る
広い範囲の補修や、ワックスを剥離して塗り直すといった大がかりな補修を行う場合は、事前に大家か管理会社に連絡をすることをおすすめします。
勝手に補修をしてしまうと、退去時のトラブルに繋がりかねません。
賃貸物件は自身の持ち物ではないことを頭においておきましょう。
賃貸物件を退去するときフローリングの変色補修費用は借主負担?
賃貸物件でフローリングが変色してしまった場合、気になるのは退去時の原状回復です。
補修費用は誰が負担するのでしょうか。
フローリングに関しても、畳やクロスと同じように、経年劣化や通常の生活において変色してしまったものは貸主が補修費用を支払う必要があります。
日焼けによる色あせや変色は経年劣化と見なされるため、原状回復には含まれません。
借主が補修費用を負担しなければならないのは、自身の過失によりフローリングを変色させてしまった場合です。
飼っているペットがトイレを失敗してフローリングにシミが残ってしまったり、飲み物をこぼして後始末が不十分であったことで変色させてしまったら、それは借主が補修費用を負担しなければいけません。
あらかじめ予防し、退去時に補修費用を支払わなくてもいいように心がけましょう。
フローリングの変色は原因を知れば補修要らず!
今まで原因が分からず、フローリングがいつの間にか変色してしまっていたこともあるでしょう。
原因を知り、きちんと対処すれば、フローリングの変色は防ぐことができます。
もし変色させてしまったときは、補修するときに気を付けたいことを是非思い出してください。