部屋に蜘蛛が出ると、驚いたり、怖がったりという方が多いかと思います。
何も考えずに、蜘蛛を見つけただけで殺してしまう人もいるかと思いますが、実は部屋に現れる蜘蛛のほとんどは、益虫といい、人間の役に立ってくれる場合が多いです。
今回は、部屋に出る蜘蛛の種類や蜘蛛との関わり方をご紹介致します。
家にも優しい益虫。蜘蛛も立派な益虫です
家の部屋で見かける蜘蛛は、ほとんどの種類が益虫です。
益虫というのは、何らかの形で人間の役に立ち、昆虫などの小動物のことを指す言葉となり、害虫の反対の意味を表します。
その益虫にあたる蜘蛛は、節足動物門鋏角亜門クモ綱クモ目に属しています。
皆さんもご存知の通り、虫を捕食します。
蜘蛛が益虫と言われているのは、蜘蛛は動物食なので、部屋に出る他の害虫を食べてくれるからです。
また、餌となるものがなくなると、餌を求めて自然に他所へ移っていくので、わざわざ殺す必要なないからです。
益虫というのは、人間がわざわざ退治しなくても良い虫ばかりです。
他にも、益虫と呼ばれているのは、ハチ、テントウムシ、カゲロウ、エビ、ミミズなどの沢山の種類が存在しています。
小さい虫達は、それぞれ人間の暮らしや住まいを助ける働きをしてくれているのです。
むやみな殺生は慎む必要がありますね。
部屋で見かける蜘蛛の種類①アダンソンハエトリ
今から、紹介していく蜘蛛は家で良く見かける蜘蛛で、代表的な2種類の蜘蛛です。
部屋で見かける蜘蛛として、アダンソンハエトリという種類の蜘蛛がいます。
一番、このアダンソンハエトリという蜘蛛が身近な蜘蛛かと思います。
このアダンソンハエトリという蜘蛛は、1㎝にも満たない小さな蜘蛛です。
色は黒っぽく、少し茶色にも見えます。
家蜘蛛とも言われており、このアダンソンハエトリは、蜘蛛には珍しく巣をかけません。
しかし、たまに玄関の隅に袋状の巣を作ることもあります。
徘徊性で歩き回って餌を採り、日本では家屋内に多く、特に明るい窓辺に多く、また雄の方がよく見かけることがあります。
家の中を動き、コバエやゴキブリの子供などの、小さな虫を捕らえているのです。
小さな虫を人間が捕まえたり、取ったりするのは大変な作業かと思います。
小さな蜘蛛がその役目を果たしてくれているのです。
部屋で見かける蜘蛛の種類②アシダカグモ
二つ目に紹介するのは、大き目の蜘蛛のアシダカグモです。
このアシダカグモは、足が長く、大きいのが特徴です。
よく水回りにも見かけます。
とても、臆病な蜘蛛で、自分から人間に寄っていくことはありません。
大きな音を聞くと、慌てて逃げたりしますが、アシダカグモの主食はゴキブリです。
夜行性なので、私たちが夜に寝ている時に行動しています。
そして、ゴキブリを捕獲してくれているので、ゴキブリが嫌いな人からするとなんとも頼もしい存在です。
部屋の中で見かける蜘蛛の種類としては、一番大きく、動きも早いこのアシダカグモ。
私の家の玄関にも、一匹いるのですが、夜に玄関に明かりを点けると出てきていますが、私が動くと同時に物影にすぐ隠れてしまいます。
今では、名前も付けている状態です。
人間が何もしなければ、何も害のない蜘蛛なのです。
他に部屋で見る蜘蛛の種類について
部屋で見かける蜘蛛として、代表的な2種類の蜘蛛をご紹介しましたが、他にも部屋で見かけることのある蜘蛛の種類がいますので、少しご紹介します。
まずは、ジャンプすることですぐ見分けがつく、ハエトリグモです。
このハエトリグモ、とてもすばしっこく、ジャンプが得意な蜘蛛なのです。
名前の通り、ハエなどの自分と同じくらいの大きさの虫や、小さい害虫を餌にしています。
巣も作らず、家の中を移動しており、蜘蛛の中でも働き者の蜘蛛なのです。
次にご紹介するのは、イエユウレイグモという種類の蜘蛛です。
こちらも、見わけはすぐつけることが出来ます。
足がとても長く、全体的に細い蜘蛛で、体部分は1㎝にも満たない大きさです。
ですが、足が長いので、アシダカグモと同じくらいの大きさがあります。
名前の通り、幽霊の様にフラフラと動き、弱々しいのが特徴です。
あまり動くことはなく、家の床下や隙間、屋根裏などの暗いところに巣をかけています。
他の種類の蜘蛛を部屋の中で見ることがあるかもしれませんが、ほとんどは上記に書かせてもらった種類が一般的です。
部屋で蜘蛛と鉢合わせをしてしまった時の対処法
部屋でのんびりしていたら、蜘蛛が出てきたけど、苦手で動けない、怖くて動けないということをよく聞きます。
しかし、部屋で見かける種類の蜘蛛に毒はなく、接触しても人間に害はありません。
ただ、見た目が少しグロテスク、足が沢山あるというだけで嫌われ者になってしまっている蜘蛛ですが、ちゃんと人間の役に立ってくれています。
例えば、蜘蛛が居るところには、他の害虫が存在しているということを聞いたことがあります。
これは、事実で、蜘蛛がいるということは、その空間に蜘蛛の餌になる虫がいるのです。
その虫というのは、人間からすると害虫にあたる虫になります。
私の家にも小さい蜘蛛の巣がありますが、小さなハエなどが沢山、糸にかかっています。
そういう意味では、蜘蛛の巣は、害虫を捕まえるのに、とても効率が良いと言えます。
また、蜘蛛は獲物の行動を把握して、その通り道に巣をかけているのです。
蜘蛛はとても、頭の良い小さなハンターなのです。
ですから、部屋で蜘蛛と鉢合わせてしまっても、見て見ぬふりをしてあげるのが一番です。
蜘蛛側も人間側にわざわざ寄ってくるようなことはありませんので、そのままにしておけば、いずれまた見かけなくなっています。
人間側も大きな心で、蜘蛛の存在を認めてあげる努力をしていきましょう。
でも、やはり蜘蛛が苦手な方の対処法
どれだけ、蜘蛛は益虫と知っても、苦手なものは苦手という方もいらっしゃるかと思います。
その場合は、なるべく無駄な殺生をせずに解決するようにしていきましょう。
私も試したことがある方法ですが、とても簡単です。
用意するものは、透明のカップと下敷きだけです。
部屋で蜘蛛を見つけたら、上からカップをかぶせ、蜘蛛が隙間から逃げないように、下に下敷きを当て、あとはそのまま、外に放り出すだけです。
また、ビニール袋でも変わりになります。
ビニール袋を開いて置いておき、そこに蜘蛛を誘導していくだけです。
苦手な方も勇気を出してチャレンジしてみて下さいね。
蜘蛛にも沢山の種類がいるので、この方法は小さな蜘蛛向けかと思います。
大きな蜘蛛は、窓やドアを開けて、外に誘導するのが一番かと思います。
また、蜘蛛はペパーミントやゼラニウム、ユーカリなどの香りが嫌いですので、家の中や出入り口付近に置いたり、オイルを炊いてみるというもの蜘蛛が部屋にはいいてこないようにする手段かと思います。
蜘蛛は立派な益虫ですので、上手に共存していきましょう。
いかがでしたでしょうか?
部屋で見かけることのある蜘蛛ですが、立派に益虫として役割を果たしてくれています。
見た目が気持ち悪いからという理由だけで、嫌うのは可哀想になるくらいの働きを人知れず、こなしてくれているのです。
人間側も蜘蛛のことを理解し、人間が住みやすいようにしてくれていると考えて、上手に共存していきましょう。