近年では、FXを始め、仮想通貨や株取引も、簡単にスマートフォンなどで行えるようになりました。
そういった影響もあり、高校生のような未成年の方も、FXに興味を持つことが多くなってきています。
しかし、FXで簡単に儲けることができるわけではありません。
そこで、この記事では、高校生がFXを始めることに関して、事前に知っておくべきことや、注意すべきことについてご説明していきます。
高校生でもFXはできる?そもそもFXとは
近年では、FXの他にも仮想通貨なども台頭しており、このような一種の投資は、年齢制限はありますが、誰でも簡単に行えるようになりました。
今回焦点となるのはFXですが、そもそもFXとはどういうものなのでしょうか?
FXとは、「Foreign Exchange」の頭文字を取った造語であり、外国通貨を売買することによって為替の利益を得るものです。
これは、いわゆる「外国為替証拠金取引」を意味する、為替取引でもあります。
もっと分かりやすく言えば、為替レートの変動を見ながらお金を両替することで、利益を生み出していきます。
つまり、今後価値が上がると予想する通貨へと両替し、実際にその通貨の価値が上がれば、利益が出るという仕組みになっています。
では、このような為替取引のFXを、高校生でもすることが可能なのでしょうか?
次項で詳しく見ていきましょう。
高校生がFXをするには?口座開設と親の同意書について
では早速、高校生がFXをすることについて、ご説明していきましょう。
結論から言えば、一定の条件が満たされれば、高校生でもFXをすることが可能なFX会社もあります。
ただ、そこで必要になる条件が、「親の同意書」と「一定の資産および収入」になります。
・親の同意書
成人である場合は必要ありませんが、18歳以上の未成年がFX口座を開設するには、「親の同意書」の提出が必要となります。
・一定の資産および収入
これは高校生や未成年に限ることではなく、FXの口座開設においては、一定の資産および収入の証明が必要となります。
FXのような資産運用をする為替取引では、余剰資金を使うことが前提とされています。
したがって、FXで為替取引をするにあたって、借金をしてまで運用資金を作ることは、もっての外と言えます。
では次に、高校生がFXを始める前に、注意すべきことをご説明していきます。
高校生がFXを始める前に注意すべきこと!
前述したように、一定の条件を満たしていれば、高校生でもFXはできることが分かりましたね。
しかし、高校生がFXをする場合、念頭に置いておくべき注意点があります。
①本業は勉強であることを忘れない
まず、高校生の本業は勉強であることです。
FX取引をやり始めると、為替レートが気になったり、常にFXのことで頭がいっぱいになるケースが少なくありません。
そうなってくると、本業であるはずの勉強に集中できなくなり、最終的には勉強が手付かずの状態になりかねません。
したがって、FXを行う場合は、勉強の妨げにならない範囲で行うことが、高校生にとって最も重要と言えます。
②為替市場で利益を得るのは難しい
ネット上のSNSなどでは、FX取引において簡単に儲けられるといった、浅はかな情報が多く拡散されています。
確かに、FXによって巨額の資産を形成する方がいるのは事実ですが、だからと言って、誰でも簡単に儲けられるわけではありません。
為替市場は、プロの機関投資家の影響力が大きく及ぶ市場でもあるため、個人投資家がそう簡単に資産を築けるのかと言えば、なかなか安直な話です。
③FXで勝つには勉強と訓練が必要
これはFXに限らず、株投資や仮想通貨においても同様で、金融商品の取引でそれなりの利益を得るためには、世界の金融や経済情勢に日々目を凝らしていく必要があり、先見性を鍛えていかねばなりません。
そのため、FXで安定的な利益を得ようとすれば、学生の勉強以上の勉強が重要で、一定期間の訓練も必要になってきます。
確かに、ビギナーズラックという、初心者がラッキーな大勝ちをすることもありますが、それが過信に繋がれば、今後大きなリスクにもなり得ます。
以上が、高校生がFXを始める前に心に留めておくべきことです。
では次に、FXをするための手始めとした、「デモ取引」についてご説明していきます。
FXを始める前に「デモ取引」をしてみよう!
この記事を見ている高校生に限らず、誰でもFXを本気で始めようと思っているのであれば、まず手始めに経験してほしいのは「デモ取引」です。
多くのFX取引会社では、初めてFXをする人に向けた、無料の「デモ取引」システムが設けられています。
「デモ取引」とは、実際には存在しない仮想のお金を使うことで、自由にFX取引ができるシステムです。
当然、仮想のお金を使っているので、その中で発生した利益や損失が、実際に自分に及ぶことはありません。
このシステムでは、実際の取引のやり方から、チャートの見方、そして通貨ペアの種類など、多くのことを学ぶことができます。
そして、実際に利益を出していけるのか、このデモ取引を通じて体感することが、一番の近道です。
焦って中途半端なFXを行えば、大きな損失に繋がりかねません。
デモ取引を繰り返し行い、資金が安定して増えていくようであれば、実際のFX口座の開設へ移行していきましょう。
では次に、デモ取引を通して体感しておくべきことについて、詳しくご説明していきます。
デモ取引で勝てる取引ルールを決めよう!
高校生や初心者が、FXの手始めにデモ取引を行う目的は、「勝てる取引ルール」を自分で体感し、それを知ることです。
これを体感して、実際のFX取引に移行することで、利益を出す成果にも繋がる期待が持てます。
では、勝てる取引ルールを知っていくために、デモ取引で体感しておくべきことについて、以下にまとめていきましょう。
①両建てやナンピンなど、全ての注文方法を試す
FXでは、様々な注文方法があります。
・両建て:特定通貨ペアで「買い」と「売り」のポジションを両方同時に持つこと
・ナンピン:ある銘柄を買い建てた後、その株価が下落した場合に、下落した下値で同じ銘柄を買い増しすることで、1株あたりの買い値を低くすること
上記は注文方法のごく一部ですが、注文方法によって優劣はなく、トレーダーによって使いやすいものは違ってきます。
したがって、全ての注文方法を試すことで、自分にあった方法を探すことが重要です。
・通貨ペアごとの特徴を知る
通貨ペアとは、通貨と通貨の組み合わせで、その2国の通貨を使う取引です。
それぞれの通貨ペアには、値動きの特徴があるので、様々なペアを試した上で、通貨ペアを絞っていきましょう。
・為替の変動スピードや値動きを身に付ける
為替レートは、24時間常に変動しています。
そのため、一日の変動幅、変動する時間帯、その変動スピードなど、チャートを観察して身に付けることが大切です。
・スキャルピング・デイトレード・スイングトレードの全ての取引手法を試す
上記の取引手法の中で、どの手法が自分の生活スタイルに合っているかを把握しておきましょう。
高校生であれば、これを把握しておくことは尚重要です。
では次に、デモ取引の注意点についてご説明していきます。
デモ取引をする上での注意点について
前項では、高校生や初心者がデモ取引を行う上で、「勝てる取引ルール」を自分で体感することについて、ご説明してきました。
前述したように、デモ取引を体感することで、実際のFX取引をしていくための、基盤作りにもなります。
しかしながら、それでも、仮想のお金でデモ取引をする感覚と、実際の資金で取引をする感覚では、精神面においても全く異なってきます。
そのため、デモ取引で利益や損失を出しても、それはやはりバーチャルな資金であるので、精神的ストレスはありません。
実際のFX取引では、リアルマネーを使っているためにメンタルが持ちません。
例えば、所有する銘柄が下落して含み損になった場合、それに耐え切れずに損切(見切って損失確定すること)をするケースが多いと言えます。
したがって、デモ取引では大勝ちしても、実際のFXでそのまま再現することは難しいので、その点については十分に理解をしておきましょう。
FXを始める前に
高校生がFXを始める上では、第一に、勉強という本業を疎かにしないことが前提です。
また、実際にFXを始める前には、デモ取引でFXを体感することがおすすめで、取引の基盤作りをしていくことが重要です。
ただ、デモ取引で大勝ちしたからと言って、実際のFXで必ずしも資産を築けるとは限りません。
FXで利益を得るためには、日々の経済や金融情報に目を向け、為替の変動について注視していくことも大切だと言えますね。