ビットコインFXの大暴落で阿鼻叫喚!その損失の経緯とは?

  • 2018年9月24日
  • 2019年5月31日
  • FX, 投資

最近、大いに盛り上がりを見せていた仮想通貨と言えば、ビットコインですよね。

2017年の1年間には、およそ25倍という爆上がりを見せ、多くのビットコイン保有者が喜びを噛み締めました。

しかし、2018年に入り、ビットコインを含めた仮想通貨が大暴落する動きをみせ、特にビットコインFXの取引をしていた方の多くが阿鼻叫喚しました。

そこで、この記事では、ビットコインFXによって大損失した経緯や、そのリスクなどを詳しくまとめていきます。

ビットコイン大暴落で阿鼻叫喚!2018年始めの下落について

ビットコインと言えば、2017年の鰻上りのような高騰により、多くの「億り人」を生み出しました。

このことは、仮想通貨が注目される大きな要因にもなり、その高騰にあやかろうと、多くの方がビットコインの波に乗り始めました。

ところが、2017年末には徐々にビットコインが下落し、更に2018年1月には30%の大暴落を起こしました。

このビットコインの暴落により、仮想通貨市場全体の相場が下落に繋がり、市場規模の暴落は、最大で80兆円から底値40兆円にまで及んだと言われています。

その影響によって、最近ビットコインに参入した方を含め、ビットコインに投資していた多くの方が阿鼻叫喚することになりました。

その中でも、特に多大な損失を受けたのが、ビットコインFXのトレーダーです。

ビットコインFXとは、現物取引であるビットコインとは異なる取引です。

では、そのビットコインFXについてご説明していきましょう。

そもそもビットコインFXとは?

そもそも、ビットコインFXとはどういったものでしょうか?

それにはまず、近年台頭してきたビットコインから説明する必要があります。

ビットコインとは、「仮想通貨」や「暗号通貨」など呼ばれており、ネットさえあれば世界中で幅広く使うことができる通貨です。

現在、全般的なビットコインは、価格変動に乗じた投資目的として商業流通しており、保有している資金やビットコインの範囲内で売買をして、利益を得ていきます。

その一方で、ビットコインFXとは、実際に保有している資金やビットコインの範囲外で、何倍もの取引ができるもので、「レバレッジ取引」とも呼ばれています。

この「レバレッジ」は、為替相場を使ったFXと同様で、「実際に持つお金よりも大きな金額を動かせる」ことから、しばしば「てこ」の原理に例えられます。

ビットコインFXでは、最大25倍までのレバレッジを証拠金(預けた資産・担保)にかけることができます。

例えば、10万円の証拠金に、最大の25倍のレバレッジをかけた場合、250万円で取引することが可能になるのです。

このレバレッジによって、運用した資産以上の利益を得ることができ、場合によっては巨額の資産を形成することもできるのです。

しかしながら、もちろん失敗をした場合の損失も大きいので、このレバレッジによるビットコインFXが、今回のような阿鼻叫喚を生むハイリスクな仕組みでもあります。

では、この阿鼻叫喚の大損失の経緯を、レバレッジを絡めてご説明していきます。

ビットコインFXの阿鼻叫喚の経緯とは?ロスカットと追証について

前項では、ビットコインFXの特徴である、「レバレッジ取引」についてご説明してきました。

ビットコインの大暴落により、阿鼻叫喚の大損失が生まれた経緯には、更に細かいレバレッジに関する仕組みが関わっています。

それが、「ロスカット」に対する過信と、「追証」への理解不足です。

「ロスカット」とは、証拠金維持率が50%を下回った場合に、強制的に適用される決済システムです。

仮に高いレバレッジで損失をした場合、持っている証拠金が消し飛ぶことはおろか、マイナス口座になるハイリスクがあります。

このようにマイナス口座になった場合、口座の証拠金がゼロに戻るまで、「追証」を行う必要があるのです。

「追証」とは「証拠金に対して追加入金すること」を意味し、証拠金維持率が80%を下回った際に適用されるシステムです。

また、証拠金がロスカットラインに近づいた場合、追証を求めるマージンコールが発せられます。

つまり、「ロスカットラインに達する前に、証拠金に追加入金してください」という警告通知が、追証のマージンコールになります。

こういったシステムは、レバレッジによるリスクを防ぐために設けられています。

そのため、これらのシステムにより、一部の例外を除けば、債権を生み出す「マイナス口座の追証」になることはないのです。

しかし、その一部の例外が、今回のビットコイン大暴落になるのですが、大きな損失を生んだ方の中には、このロスカットへの過信があったことが指摘されています。

では、強制的なロスカットが作動されない場合とは、どういうときに起こるのでしょうか?

次項で詳しくご説明していきましょう。

FXのロスカットが機能しない?阿鼻叫喚を生んだ急激な相場変動

前項でも述べたように、FXにおいてはロスカットシステムが設けられているため、基本的に口座がマイナスになることはありません。

しかし、2018年に入って起きたビットコインの大暴落では、ロスカットが正常に行われず、更にマイナス口座からの追証が行われたため、多くの阿鼻叫喚を生むことになりました。

と言うのも、相場に急激な変動が生じた際には、ロスカットシステムが追いつかず、正常に機能しない場合があるのです。

こういった内容については、取引所のロスカットルールにも記載がなされているため、「ロスカットがされていればこんなことには」と嘆いても後の祭りということになります。

また、こういった相場の変動については、いくつか前例があります。

例えば、記憶に新しい2015年の「スイスフランショック」や、2008年の「リーマンショック」です。

これらの為替相場の大暴騰は、今回のビットコイン暴落よりもはるかに深刻な有事で、このときのFXに関しても、ロスカットが間に合わなかったために、多くのマイナス口座が発生しました。

したがって、FXを行う上では、こういったハイリスクについては十分に理解しておく必要があります。

しかし、実は、海外のFX業者においては、追証システムを設けていない、「ゼロカット方式」を採用しているところが大半をしめています。

次項で詳しく見ていきましょう。

追証がないゼロカット方式とは?

前項では、FXのロスカットにおいては、急激な相場変動に対応できず、更にマイナス口座への追証があることについて、ご説明してきました。

しかし、海外のFX業者においては、「追証ゼロ」の「ゼロカット方式」を採用していることがほとんどなのです。

これは、追証システムがなく、相場がどんなに変動をした場合でも、確実に決済処理が行われるシステムです。

つまり、口座の残高は確実にゼロ円でカットされるので、マイナス口座の追証によって阿鼻叫喚する必要もないわけです。

現に、スイスフランショックやビットコインの暴落が起こった際にも、このゼロカット方式によって損失を免れたトレーダーも多くいます。

しかし、追証ゼロというのは、トレーダーの損失分をその取引業者がカバーしなければならないので、急激な相場変動があった場合には、業者側に大きな損失が生じます。

そのため、その損失によって破綻するケースもあるため、スイスフランショック後には、追証システムを採用している海外のFX業者も存在しています。

また、日本国内のFX業者については、金融庁の管轄下に置かれているため、全てのFX業者が追証システムを採用しなければなりません。

と言うのも、日本の現在の法律では、FXによるゼロカット方式が禁止されているのです。

もし、FXをゼロカット方式で行いたいのであれば、信頼性の高い海外のFX業者を探してみるのが良いでしょう。

もしマイナス口座で追証が発生したらどうすればいい?

これまでに、ビットコインFXの暴落から、FXのハイリスク性、そしてゼロカット方式などについてご説明してきました。

では、もしマイナス口座で追証が発生した場合、それを解決する手立てはないのでしょうか?

結論から言うと、これについては、残念ながら解決方法はありません。

このマイナス口座の追証は、いわゆる「債権(借金)」と同義で、さらに、投資などによって作られた債権は、基本的には自己破産の対象になりません。

この債権は、そのFX業者が肩代わりしてくれますが、それはあくまでも一時的なものです。

したがって、FX業者は債権回収のために、あらゆる方法で督促を行ってきます。

また、追証の債権は基本的に一括返済で請求されるので、これから逃れる術はありません。

したがって、最悪の場合は、財産の差し押さえになる可能性もあり、まさに阿鼻叫喚するしかありません。

FXはレバレッジで大きく賭けに出ることもできますが、そのハイリスク性については、しっかり熟知しておく必要がありますね。

FXのリスク性を十分に理解しておこう

ビットコインFXを始めとするFXには、レバレッジ取引という、大きな資産形成ができるチャンスがあります。

しかし、ビットコインなどの大暴落で、ロスカットや追証の理解が不十分であったがために、大損失してしまうリスクもあります。

FXを行う中では、様々なリスクが付きまとうため、後の祭りとならないように、十分に理解した上で行いましょう。