世界情勢や経済が不透明な昨今、世界中の多くの人は「金」に着目し始めています。
金は誰も買うことができるものですが、いざ買おうとするといったいどのような種類の金を買ったらいいのか判断に悩むことでしょう。
そこで、これから金投資を初めて行う方向けに、純金積立や金ETFなど、どのような金商品がおすすめなのかご紹介してきます。
金を持つ意味とは?
世の中の情勢が不安定なとき、なぜ金を持っておくといいといわれているのでしょうか。
それは、金そのものに価値があるからです。
例えば、それぞれの国の紙幣にも「お金」としての価値はあります。
しかし、万が一、国がつぶれてしまった場合はその紙幣はただの紙切れとなってしまいますよね。
そのようなときに金を持っていれば、金自体に価値があるので資産を失うことにはならないという構図があるのです。
つまり、金は無国籍の通貨であり、どの国の情勢にも流されることがないということなのです。
一般的に、どこかの国や地域で経済危機があれば金を買う人が多くなります。
事実、ITバブル崩壊やリーマンショックの際にも金を買う人が増えたことから、金の価格は上昇しているのです。
そのような金を資産として保有しようとインターネットで調べてみると、純金積立や金ETFがヒットすると思います。
それでは、金投資におすすめの商品はどのようなものなのでしょうか。
金は全資産の1割程度がおすすめ!?
世界情勢に流されにくい金ですから、資産の一部として保有しておきたいものですよね。
しかし、金投資におすすめの商品をご紹介する前に、金投資するうえでの注意点をここでお伝えしておきます。
金は、株や債券などと違って配当金や利息がありません。
そのため、ただ持っているだけでは手元に利益が生まれることはないのです。
ですから、資産の全部を金に投資するようなことはやめましょう。
だいたい、金の保有率は全資産の1割程度に抑えるくらいにしてくださいね。
これは、他の金融商品にもいえることですが、一つの商品に集中投資は避けるべきです。
リスク分散のためにも、いろいろな商品に分散投資するようにしましょう。
それでは、金投資の純金積立や金ETFについて詳しく解説していきましょう。
金投資におすすめは純金積立?金ETF?
資産の一部として金を保有することはおすすめですが、どのような商品を選べばいいか案外難しいものですよね。
金商品には、純金積立や金ETF、金地金などがあります。
その中でも、金投資の中で一番始めやすいのが「純金積立」ですね。
金投資と聞くとたくさんの資産がないとできないような気がしますよね。
しかし、純金積立は金融機関によっても異なりますが、月額1,000円から始められるのです。
月額1,000円からだと、気軽に誰でもできますね。
また、純金積立は毎月決めた金額内で金を積み立てていくので、金の価格が高いときには金を少なく、金の価格が安いときには多く買っていくことになります。
このため、金の買付コストが平均化されることとなり、高値掴みをすることがありません。
純金積立は、貴金属メーカーだけではなく、ネット証券やネット銀行で行うことができます。
また、各社で年会費や手数料が異なります。
どこで純金積立をするかはそれぞれの判断となりますので、各社を比較検討してみてくださいね。
それでは、次項では金ETFについて解説していきましょう。
金ETFってそもそも何?
金投資の中で、純金積立と並んで出てくるのが金ETFですよね。
しかし、金ETFとはそもそもなにかという方も多いことでしょう。
ここで、金ETFについてご説明しておきます。
まず、金ETFとは金の価格に連動する上場投資信託のことをいいます。
ETFはExchange-Traded Fundの略語ですね。
投資信託とは、いろいろな投資家から集めた資金をプロが運用し、そこで出た利益を投資家に分配するといった金融商品です。
この投資信託を証券化することにより金ETFは証券市場に上場しています。
金ETFも純金積立と同様に、そこまで資金がなくても始められます。
安いものですと、4,000円弱から購入することができるのです。
また、金ETFは上場しているため、株式と同様に買ったり売ったりすることができます。
ですから、買ったときの価格よりかなり上昇するようなことがあれば、売って利益を手にすることもできるのです。
さらに、金ETFは保管料がかからず手数料も低めの設定です。
そのため、コストもあまりかからないことがおすすめできる理由の一つでもあります。
純金積立や金ETFだけじゃない!金地金もおすすめ!
金投資といえば純金積立や金ETFがありますが、金地金もおすすめの一つです。
金地金とは、よくアニメでもみるような金の延べ棒のことですね。
つまり、金の現物を買うということです。
金の延べ棒を想像すると、金地金を買うには相当な資金が必要になると思うことでしょう。
しかし、金地金はグラム単位で購入することが可能なので、自分の身の丈に合った金額分を買うことができるのです。
また、金地金を5年以上保有すると、金地金を売却した際に出た利益を半額にして税金を計算できるというメリットがあります。
ただし、金地金にもデメリットがあります。
金地金を買うということは、金の現物を保有するということです。
そうすると、盗難に遭う危険性が少なからずあるので、保管場所を熟慮する必要があるのです。
例えば、金庫を買うなどですね。
このことから、金の保管にかかるコストが余計にかかってしまうという点があるのです。
金の保管にかかるコストは見落としがちのものです。
金投資に金地金を検討される場合は、保管に関することも同時に検討するようにしてくださいね。
金投資はどこで始められる?どんな商品がある?
これまで、純金積立や金ETF、金地金など、金投資に関して解説をしてきました。
最後に、それらの金投資を行うことができる会社や商品名についてご紹介をしましょう。
【純金積立】
◆SBI証券:朝8時半から翌朝5時まで取引が可能です。
金の価格は5秒ごとに更新されることが特徴です。
また、手数料も比較的安めの設定となっています。
◆楽天証券:楽天証券の強みは、何といってもポイント還元です。
普段のお買い物を楽天でされるかたにはおすすめですよ。
【金ETF】(※金ETFはすべての証券会社で買うことができます。)
◆金価格連動型上場投資信託:商品名のとおり、金の価格に連動することを目標に運用されている投資信託のことです。
ただし、金価格連動型上場投資信託では金に直接投資はしていません。
◆純金上場信託(金の果実):ある一定数を保有すると金の延べ棒として出庫することができます。
ただし、現物を出庫することができるのは限られた証券会社だけなので注意が必要です。
【金地金】
◆田中貴金属工業:金といえば、この会社を思い浮かべる人も多いことでしょう。
現在では、Amazonを通して田中貴金属工業から金地金を買うこともできます。
◆三菱マテリアル:金地金を少額で購入したい人に向いている会社です。
少しずつ金を買い足していき、500g以上になると売却時の手数料が無料となります。
資産の一部に金!
今の時代、世の中の情勢や経済状況がいつ一変するかわかりません。
安心安全と思える日本でも、何が起こるかは誰にもわからないのです。
そんな状況の中、自分の資産は自分で守るしかありません。
金は、どんな情勢においてもその価値がぶれることがありません。
そんな金を、資産の一部として持ってみることをお考えになってみてはいかがでしょうか。