ALTERNATIVE INVESTMENT UNIVERSITY

SOCIAL MEDIA

ALTERNATIVE INVESTMENT UNIVERSITY│オルタナティブ投資の大学

準防火地域での木造住宅の防火対策は「軒天」がポイント!

2019.8.30

近隣で火災が起きたとき、延焼しやすいのが「軒天(のきてん)」です。

軒天とは、外壁から出ている、屋根の裏側部分のことです。

この部分に火が移ると、屋根や室内に火が燃え広がってしまうので注意が必要です。

今回は住宅が密集する準防火地域地域の木造住宅について、軒天の防火を中心にご紹介します。

スポンサーリンク

こんな記事もよく読まれています

賃貸物件の契約書が管理会社から届かない場合はどうする?

賃貸でアパート、マンションあるいは事務所などを借りる場合、通常は「賃貸借契約書」を貸主との間で締...

窓サッシをよりきれいに!掃除機で取り除けない汚れを撃退!

家の内と外を隔てる窓サッシは、外からの土埃や砂が溜まりやすく、気が付くと真っ黒に汚れていますよね...

家賃滞納トラブルを解決!裁判上と裁判外の「和解」とは何?

家賃滞納を放っておくことは、貸主にとって大変な損失です。 しかし、借主から確実に滞納分を回収するこ...

道路が公道か私道かで土地の価値が変わる?その調べ方は?

新しく土地を買う場合などに注意したいのが、周辺の「道」や「道路」です。 舗装の有無や広さな...

敷金返金は領収書が発行される?賃貸における領収書の重要性

賃貸では、新築などにはかからない費用がかかるものです。 また、その後に支払いの有無などで貸主と...

契約書に書いてある敷金償却って何?賃貸用語の意味を知ろう

アパートなどを借りるときは、賃貸契約書を交わします。 契約書のなかには、専門用語がズラリ。 ...

夫の親との同居は必要?そしてそのベストタイミングはいつ?

私たちの人生には、いわゆるライフステージというものがあり、様々なきっかけで生活が変化します。 例...

登記を自分で行う際の手順!新築の建物表題登記の場合は?

新築すると「誰が建てた家か」を明確にするため、登記を行わなければなりません。 登記は専門的な知...

大家さんへの挨拶は必要?適した言葉についても知りたい!

アパートやマンションなどの賃貸物件で新しい生活をスタートさせる方も多いでしょう。 その際気にな...

窓をお洒落にDIY!100均グッズを使った簡単DIYをご紹介!

部屋の中を自分好みのインテリアで統一させても、窓だけはそのままの状態で、カーテンがついているだけ...

意外と多い?建ぺい率、容積率オーバーの物件に注意!

不動産を購入する時に何かと見かけるのが「建ぺい率」や「容積率」です。 これらは家を建てる上で重...

窓からの冷気を遮る!おすすめの断熱シートやボードは?

暖房を付けてもなかなか暖まらないと感じている人はいませんか? 窓の対策をすることで、暖房効率が...

都市計画法を攻略したい!宅建試験合格のための覚え方とは?

宅建試験の勉強をしている人にとって大きな壁となるのが、都市計画法などの法令上の制限ですよね。 ...

サッシ窓が閉まらない!引っかかる!自分で直す方法は?

サッシ窓を閉めようとしたら、引っかかる感じがして、よく閉まらないという経験はありませんか? 引...

巻き込まれたくない隣人トラブル!騒音問題は一軒家でも発生

一軒家を購入する際に特に気になる点は、隣人トラブルの有無ではないでしょうか。 トラブルが起...

スポンサーリンク

準防火地域と木造住宅について

家を建てるときに、「防火地域」や「準防火地域」などの言葉を聞いたことはありませんか。

それは、建物が密集する都市部で、火災が起きたときに延焼を防ぐ目的で「都市計画法」によって定められた地域のことです。

これらの地域に家を建てる場合には、建築基準法によって、建物の構造や材料に規制があります。

具体的には、どんな規制があるのか、見てみましょう。

【防火地域の制限とは】

・延べ面積100㎡を超える建物 地階も含む建物すべてを耐火建築物にする必要がある。

・延べ面積100㎡以下の建物/1、2階の建物 地階も含め、耐火建築物か準耐火建築物にする必要がある。

・延べ面積100㎡以下の建物/3階以上 地階も含む建物すべてを耐火建築物にする必要がある。

【準防火地域の制限とは】

・延べ面積1500㎡を超える建物 地階も含む建物すべてを耐火建築物にする必要がある。

・延べ面積500㎡を超え1500㎡以下の建物 地階も含め、耐火建築物か準耐火建築物にする必要がある。

・延べ面積500㎡以下の建物/1、2階の建物 規制なし。

・延べ面積500㎡以下の建物/3階以上 地階も含め、耐火建築物か準耐火建築物にする必要がある。

それぞれの地域では、以上のように規制されています。

それでは、木造住宅の場合、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

また、延焼しやすい屋根や軒天には、どんな規制があるのかご紹介しましょう。

「防火構造」と「耐火構造」の違いとは?

延焼しやすい木造住宅の屋根や軒天の規制をご紹介する前に、「防火構造」と「耐火構造」の違いについて見ていきましょう。

準防火地域では、このことはとても重要です。

【防火構造とは】

近隣で火災が発生したとき、建物が飛び火で燃え広がらないように、外壁や軒天などの外側について必要とされる防火性能をもった構造を言います。

【耐火構造とは】

壁、柱、床などの建物の主要部分が火災にさらされたとき、変形や破壊、建物の倒壊、延焼などが起こらない耐火性能をもった構造のことです。

このように見てみると、「防火」とは近隣の火災に対しての対策に重点をおき、「耐火」とは建物自体の火災に対しての対策に重点をおいたものと言えるでしょう。

また、外壁の防火対策の規制は、次のように順に厳しくなっていきます。

・準防火構造 外壁/非損傷性20分以上 遮熱性20分以上

・防火構造 外壁/非損傷性30分以上 遮熱性30分以上

・準耐火構造 外壁/非損傷性45分以上 遮熱性/45分以上 遮炎性/45分以上

・耐火構造 外壁/非損傷性60分以上 遮熱性/60分以上 遮炎性/60分以上

準防火地域の木造住宅の「軒天」の規制は?

このように、準防火地域では、防火地域ほどではありませんが、厳しい規制があります。

特に屋根は、火事が発生した場合、飛び火で燃え広がらないことや抜け落ちないことが重要です。

そのことから、一般的には屋根を瓦や不燃材料で葺きます。

また、燃えにくい加工をしたもので、燃え広がらないことや、抜け落ちないことが確認できれば、屋根に使うことができます。

準防火地域の木造住宅は、外壁のほかに軒天など、延焼しやすい部分を防火構造にする必要があります。

軒天の規制は次の通りです。

・準防火構造 特になし

・防火構造 遮熱性30分以上

・準耐火構造 遮熱性/45分以上 遮炎性/30分以上

・耐火構造 遮熱性/60分以上 遮炎性/60分以上

一般的には、木造住宅は火災に弱いと思われがちですが、実はそうでもありません。

木が燃えるときは、表面が炭化することで火を遮断し、内部まで燃えるまでに時間が掛かります。

とはいえ、飛び火による延焼や、出火してしまったときのことを考えると、事前に防火対策をしておくことが重要だと言えるでしょう。

木造住宅は火災に強い!?ポイントは「時間」

準防火地域に木造住宅を建てるには、防火対策が重要だとお分かりいただけたと思います。

先程から、壁や軒天の遮熱性や遮炎性についてお話ししていますが、その基準は「時間」です。

火災が発生してしまったら、なるべく早く消火しなければなりません。

「消防白書」によると、火災が発生した場合、火災通報から15分以内に消火活動が開始されています。

15分以内に消火活動が行われたのは全体の95%なので、15分持ちこたえられれば、延焼の確率は格段に落ちるということになります。

特に住宅の中からの出火の場合は、初期段階で火の勢いや広がりを封じ込めることが重要です。

そして木造住宅は、木材の組織に空気がたくさん含まれているので、鉄に比べて熱を伝えにくく、加えて表面からゆっくりと燃えていくので、急激にその強度が落ちることはありません。

火災時の木材の炭化速度は、1分間に約0.6㎜~0.8㎜と言われています。

したがって、消防車が到着するまでの15分間、木造住宅が火災の中にあっても、炭化は9㎜~12㎜ほどです。

このことから、120㎜角の柱なら、100㎜程度は炭化せずに残るので、木造住宅が倒壊するようなことは、ほとんどありません。

しかし、鉄は熱を加えると急激に変形しやすくなるので、柱や梁などが曲がってしまい、建物が倒壊しやすくなります。

準防火地域の木造住宅の「軒天」の防火ポイント

建築基準法では、準防火地域で火災が起きたとき「木造住宅の軒天に火が移り、燃えたとしても、一定時間は屋内に延焼しないようにする必要がある」としています。

そのため、軒天には「遮熱性」と「遮炎性」のふたつの機能がなければなりません。

「遮熱性」とは、屋内の温度が、物質が燃焼を開始する温度である、可燃物燃焼温度以上に上昇しないことを言います。

また、「遮炎性」とは、屋内に火炎を出す原因となるような亀裂などの損傷ができないことを言います。

【軒天の防火ポイント】

《遮熱性を上げるには》

・火災にあったとき、炭化せずに燃え残った部分が自立できる断面寸法を確保する。

・木材の面戸板の裏面や表面に漆喰や土を塗って、遮炎性、遮熱性を確保する。

《遮炎性を上げるには》

・軒天の面戸板、桁、垂木などの各部材に漆喰や土などを塗り、隙間を確実に塞ぐ。

・野地板の厚さを30㎜以上の木材にする。

・野地板を重ね張りした場合は、2枚の板の間の密着性を高める。

・野地板を重ね張りした場合は、隙間防止をするために、接合部分が上下に重ならないようにする。

準防火地域での防火「軒天」の重要性

例えば、隣のお宅で火災が発生した場合、炎は燃え広がり、自分の家の軒天や屋根、外壁へと襲ってきます。

火災が起きたときの木造住宅の燃焼温度は1200度にも達すると言われます。

そしてその火災の勢いは、3m離れていても隣り合わせの住宅が受ける温度は840度、6m離れていても550度と言われています。

火は、下から上へと燃え広がるので、軒天の防火は特に重要になります。

もし、軒天に火が燃え移れば、あっと言う間に屋根や屋内に燃え広がってしまうでしょう。

木材が着火する温度は約260度ですから、防火がなされていなければ、ひとたまりもありません。

そのため、防火地域や準防火地域が設けられ、延焼による被害を防ぐための基準があるのです。

火災による飛び火を防ぐためにも防火は大切ですが、もし、自分の住宅から出火したとしても、防火対策がしてあれば、隣家に燃え広がることを遅らせることができます。

出火しないことが最善ではありますが、自分のためにも近隣のためにも防火対策は重要なのです。

木造住宅の延焼を防ぐには軒天がポイント!

火災はとても怖いものです。

起こらないことに越したことはありませんが、万が一と言うこともあります。

特に防火地域や準防火地域にお住いの方は、住宅が密集しているので防火意識を持つことが大切です。

なかでも、火が燃え移りやすい軒天の防火は重要です。

軒天に隙間が出来ていないか、日ごろから定期的にチェックしておきましょう。

 - 暮らし, 法令