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消費税増税については単純に反対できない理由がある

2018.8.20

日本では、2019年に消費税増税が予定されています。

消費税増税について、賛成・反対、いろいろな意見がありますが、どちらの意見もある意味正しいといえるのかもしれません。

消費税増税には、そうしなければならない理由があるからです。

消費税増税について、さまざまな観点から考えてみましょう。

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消費税増税し続けてきたが日本は税率が低い

私たちが何かを買うとき、必ず付いて回る「消費税」。

2019年には10%に消費税増税がされますが、増税の前に消費税について学んでおきましょう。

消費税が登場したのは、1952年のフランスです。

フランス大蔵省の官僚であったモーリス・ローレが考案した間接税のひとつです。

物やサービスなどの取引によって生じる付加価値に着目して課税する、という仕組みの税金です。

日本に導入されたのは、1989年です。

このとき、消費税は3%から始まりました。

ここから消費税増税が始まり、1997年に5%、2014年に8%に増税され、2019年には10%に増税される予定になっています。

消費税は、世界160ヶ国程度に導入されており、その税率はさまざまになっています。

特に、ヨーロッパでは高めの税率になっていることが多いようです。

最も高い税率の国は、ハンガリーです。

消費税率は「27%」です。

福祉に力を入れているといわれていますが、生活満足度ランキングでは下位にランキングされています。

やはり、税金が高いことは国民の不満につながります。

北欧のスウェーデンでも、消費税率25%と高い税率ですが、その分医療費や教育費が無料です。

そのため、消費税増税があったとしても生活が保障されている部分があり、安心度は高いようです。

反対に、消費税率が低い国は、台湾、カナダ、ナイジェリアで5%です。

カナダは消費税が低い理由があります。

実は「州・売上税」という税金が加算されるため、実質5%+州・売上税になります。

本当は5%では済まないのです。

州・売上税は州によって違うので、カナダに行く際は注意が必要です。

台湾では、6%への消費税増税の話が出たとき国民から反対されたので取りやめになり、そのまま5%が継続しています。

反対意見もあるが消費税増税が必要な理由

消費税の税率だけ見ると、日本は世界的に税率が低い国に入ります。

これから、政府はさらに消費税増税へ舵を切ることが予想されます。

では、消費税増税が必要な理由はどこにあるのでしょうか。

増税と聞くと「反対!」という気持ちが湧いてくるかと思いますが、そもそも増税が必要な理由を考えてみましょう。

大きな理由をふたつ挙げてみます。

ひとつめは、「高齢化」です。

日本では、すさまじいスピードで少子高齢化が進んでいます。

日本の全人口のうち高齢者の割合は21%を超え、現在日本は「超高齢化社会」となっています。

そのため、いま現役で働いている世代に負担が集中してしまことになってしまいます。

その負担が一部の世代にのしかからないように、全国民が平等に高齢者を支えるために増税が必要になるのです。

ふたつめは「社会保障費」です。

社会保障財源の確保のため、消費税増税が必要だといわれています。

社会保障財源とは、社会保障費のための財源のことです。

先ほども出てきた超高齢化社会である日本では、年金、医療、介護などにかかる社会保障費が年々増加しています。

年々増加しているため、さらなる財源が必要になっているのです。

増税をしなければ、年金などの社会保障費を出すことができなくなってしまいます。

消費税がターゲットになった理由

日本において消費税増税は、徐々に行われてきました。

消費税3%から始まり、5%、8%、そして10%に増税されようとしています。

消費税は日々の暮らしに直接影響する税金ですので、この消費税増税に反対している人も多く存在しています。

そのように反対されるのであれば、政府はほかの税金の増税を考えた方が良いのではないか、と思いますよね。

しかし、消費税の増税がターゲットであるのには理由があります。

それは、消費税は日本に住んでいる全員から税金を集めることができるからです。

前項でお話しした年金や医療などに充てられる社会保障費の財源は9兆円も不足しているといわれています。

ほかの税金ですと未納や滞納者も多く、徴収するだけで経費も時間もかかります。

しかし、物を買ったりサービスを受けたりするときには消費税を払わなければなりません。

消費税を払わなければ、物を買うこともサービスを受けることもできないからです。

間違いなく徴収できるのが消費税なのです。

必ず徴収できる税金ですから政府の予算が立てやすくなるため、増税のターゲットになっているのです。

消費税増税の利点を考えると単純に反対できない

しかし、消費税増税は悪いことだけではありません。

増税には増税の利点があります。

・財源が安定し社会保障が充実する

消費税増税で得られた財源によって、社会保障が充実することが考えられます。

子育て世代には、子育てがしやすくなるような社会保障が期待できます。

子どもがいない人はどうなるのか、という声もあるかと思いますが、子どもがいない人にも利点はあります。

このまま少子高齢化が進むと、年金制度が破たんする可能性があります。

現在、年金制度を含む社会保障を支えているのは、現役世代と消費税です。

自分が年を取ったとき、支えてくれる世代がいなければ年金制度は成り立ちません。

子どもたちは、いつかは「支えてくれる世代」になります。

子どもが増えなければ日本の将来を支える世代がいなくなってしまいます。

子どもがいない人にとっても、少子化対策はとても重要な政策なのです。

・平等な負担

一生懸命働いて所得を増やしても、所得税などで支払う税金は増えます。

健康保険や保育料なども高額負担になります。

働けば働くほど税金が上がり続けると、モチベーションが上がらなくなりますよね。

消費税であれば、日本に住んでいるすべての人から平等に少しずつ税金を徴収します。

特定の人だけに負担をかけずに済みます。

・復興支援

日本は地震大国ですので、定期的に大きな地震が起こります。

消費税を含む税金は復興支援にも使われており、被災地が立ち直るためには必要な財源です。

このように消費税を徴収する理由を知ると、漠然と反対すればよいものではないということがわかると思います。

増税を反対すべき理由もある

しかし、やはり消費税増税には欠点があります。

・景気が悪化

消費税増税が実施されれば、日々の支払いにダイレクトに影響します。

そのため、買う物やサービスに対して多くの人がシビアになるでしょう。

人々がお金を消費しなければ、経済は活性化しません。

消費税増税によって、景気が悪化することが考えられます。

・貧困層への負担が増

平等な税負担は消費税の利点でもあるのですが、反対に考えると欠点になります。

つまり、富裕層からも貧困層からも平等に徴収されるのです。

富裕層が1万円払ったとしても、貧困層が1万円払ったとしても消費税は同じだけ支払わなければなりません。

貧困層はさらに生活が苦しくなり、消費行動が鈍ることが考えられます。

・政府への不満

増税が必要な理由はわかっていても納得できないのは、政府が本当に必要な部分にその税金を使っているのかがよくわからないからです。

社会保障費として自分や自分の家族に返ってくるのであれば、消費税を支払うことは苦ではなくなるかもしれません。

しかし、結局何に使われているのかがあいまいな部分があります。

それが政府への不信感につながり、消費税増税反対の動きになるのです。

日本の消費税率は実は低くない!

日本の消費税率は、世界と比べても低い方だとお話ししました。

しかし、本当に日本の消費税が低いのかどうかは、税率だけで推し量ることができない部分があります。

多くのヨーロッパの国では、日本よりも高い消費税が徴収されています。

しかし、ヨーロッパでは日本が導入していない軽減税率を導入しているのです。

軽減税率は、生活必需品の消費税を安くしたり免除したりする税制です。

日本では生活必需品にも消費税が課税されます。

つまり、生活必需品に関してみれば、日本の消費税の方が高いということになります。

ヨーロッパでは、この軽減税率があるという理由で、消費税増税しても家計に直撃することは少ないです。

消費税の税率の数字だけを切り取って、税金が安い・高い、と言い切ることはできません。

消費税率が高いから生活がつらい、消費税率が低いから生活が楽、と単純にいえるものではないのです。

税金を徴収するのであれば、それを最大限の価値で活用することが国に求められています。

そうすれば、むやみに消費税増税に反対することはなくなるはずです。

消費税を含む税金においては、国民から徴収して国が使うことで、国民に還元することを目的としなければなりません。

増税するなら生活満足度の向上を

年々膨らみ続ける社会保障費のことを考えると、消費税増税については仕方がないと考える人も一定数います。

しかし、国民の多くは生活を直撃する消費税増税について反対しているでしょう。

もし消費税増税するのであれば、使い道をうやむやにせず、目に見える形で国民の生活満足度が向上することを望みます。

 - 税金, 経済