アパート経営で管理会社に支払う費用はどれくらい?

アパート経営というものは、自宅にいるだけで、家賃が入ってくるというわけにはいきません。

いろいろな管理が必要になり、トラブルも考えられます。

そのようなときのために、管理会社が存在します。

しかし、気になるのは管理に掛かる費用ですよね。

今回は、管理会社に支払う費用について調査しました。

アパートの管理は自分?管理会社?

賃貸アパートの経営では、管理をどのようにするかが、大きな問題になります。

自主管理では、入居者の募集・集金・アパートの管理・クレーム対応など、手間が多く、リスクも大家さんがすべて背負うことになります。

もちろん、大家さんの自主管理でも、うまく経営しているアパートもあります。

しかし、個人で入居者の募集を行うのは、限界があります。

また、クレーム対応がうまくいかないと、入居者が不満を感じ、退去してしまうこともあります。

このように、自主管理では、アパート経営が円滑にまわらないことがあります。

そこで、このようなリスクを回避するために、アパート管理を管理会社に委託する大家さんが多くなりました。

管理を委託するためには、契約書を交わし、その費用を支払うことになります。

アパート経営においては、この管理会社に支払う費用も考慮に入れて、収支計画を立てなければなりません。

そのため、管理会社に掛かる費用は、大家さんにとって重要事項でもあります。

どのように、その費用が決まるのか、見てみましょう。

アパートの管理委託する場合の費用

管理会社に、アパート管理を委託する場合、大家さんに入る家賃収入のうちの一定額を、費用として支払います。

これを、管理委託方式と言います。

アパート経営では、この管理委託方式で管理を行う場合

家賃収入-管理会社に支払う費用=大家さんの収入

となります。

そのため、家賃収入が、そのまま大家さんの収入になるわけではないのです。

アパート経営では、このことを忘れてはいけません。

収支計画においては、この管理会社に支払う費用がいくらになるのか、実際の収入がいくらになるのかを、考えておかなければなりません。

では、管理会社に支払う費用は、どのように計算して決めれば良いのでしょう。

さらに、その相場はどれくらいなのでしょう。

一般的に、管理に掛かる費用は、

家賃×△%

という計算で決められます。

このパーセンテージは、契約によって決められます。

具体的に計算してみます。

家賃6万円で、手数料3%という契約だったとします。

6万円×3%=1,800円

つまり、月々の管理に掛かる費用は、1,800円ということになります。

管理会社に支払う費用の相場

前項でご説明した方法ですと、管理会社に支払う費用は、家賃やパーセンテージが大きくなるほど高くなります。

一般的に、管理の手数料の相場は、5%と言われています。

管理会社を選ぶ際にも、この費用がどれくらいになるのかが、大切な判断のポイントになります。

この費用が掛かりすぎてしまうと、思ったよりも利益が出ないということも考えられます。

しかし、管理会社を費用だけで決めてはいけません。

できるだけアパート管理の費用を安くするために、パーセンテージが低い会社を選べば良いと思いますよね。

しかし、管理会社に支払う費用は、月々の家賃のパーセンテージ分だけとは限らないのです。

この費用と別に、「更新事務手数料」や「システム料」を請求する管理会社もあるのです。

また、管理業務といっても、管理会社によって業務内容が異なります。

清掃作業は別であったり、メンテナンス費用は別であったりと、さまざまです。

どのようなサービスが管理業務に含まれているのか、よく吟味する必要があります。

アパートの管理会社は費用だけで決めない

パーセンテージだけを見て、簡単に管理会社を決めることはできないと、お伝えしました。

では、どのように管理会社を決めるべきか考えてみましょう。

家賃6万円のアパートの管理を委託すると仮定します。

?社

家賃×5%の管理料が掛かります。

この場合は、月3,000円です。

すべての管理業務と、滞納保証が業務に入っています。

?社

月々、家賃×3%の管理料が掛かります。

月1,800円です。

更新契約業務・退去時の点検・カギの管理・家賃の督促は、別料金になります。

また、システム料と更新事務手数料が1.5ヶ月分、別に必要になります。

月々に支払う費用だけ見ると、?社の方が安いですよね。

しかし、安いように見えるだけで、内容をよく確認すると、かえって?社の方が高くつくことに気付くはずです。

アパート管理に掛かる費用は、できるだけ安くしたいという気持ちもわかります。

しかし、管理会社を選ぶときは、いくつかの会社に見積もりを依頼しましょう。

そして、費用と業務内容を、しっかり比較し、検討しましょう。

以下のようなポイントを、チェックすると良いでしょう。

・基本のサービスに含まれている業務
・別料金になる業務
・パーセンテージ以外に必要になる費用

管理会社に委託するメリット

このように、費用を払ってでも管理会社に管理を委託するのには、そのメリットが大きいからです。

管理会社に、管理を委託することによって、次のようなメリットを得ることができます。

・管理

アパート経営では、個人では対応が難しいことがあります。

そのため、アパート管理会社が存在しているのです。

アパートの管理は、思ったよりも大変で、24時間対応しなければならないこともあります。

例えば、アパートの清掃や、部屋の中でのトラブル(漏水など)、クレーム対応などです。

管理会社に委託すれば、このような細々としたことを、任せることができます。

また、信頼できる管理会社があれば、遠方にアパートを所有することもできます。

・家賃のトラブル

また、家賃滞納も、大家さんに代わって対処してくれます。

請求や、退去の申し入れなどは、精神的に負担が大きい作業です。

法的措置を取らなければならなくなったときも、円滑に事を進めてくれます。

・メンテナンス

リフォームや修繕などのメンテナンスは、業務に含まれている管理会社と、含まれていない管理会社があります。

退去後の清掃や、破損箇所の修繕を大家さんが対応するのは大変です。

アパートの資産価値を高く維持するためにも、メンテナンスは重要です。

メンテナンス業務も行ってくれる管理会社を、選ぶことをおすすめします。

管理費用は高いか、安いか

管理会社に支払うパーセンテージが5%だとします。

そうしますと、10部屋のアパートで6万円の家賃だったとしたら、管理会社に支払う費用は月々3万円です。

この管理費用を、高いと思うか安いと思うかは、人それぞれかと思います。

自分で管理できるのであれば、高いと感じるでしょうし、管理が重荷と感じている大家さんであれば、安いと感じるかもしれません。

しかし、管理会社に管理してもらうメリットは大きいので、これに掛かる費用は大きなデメリットにはならないと考えられます。

もし、アパート経営だけで生計を立てていくとお考えであれば、自主管理も考慮に入れて良いかと思います。

近年では、ネットバンキングが発達し、金銭の管理は、インターネット上でも簡単に行えるようになりました。

これを利用して、アパート経営を行っている人もいるようです。

確かに、このようなシステムを使えば、以前よりはアパート経営が簡単になるかもしれません。

それでも、クレーム対応や清掃、メンテナンスのことを考えると、一部だけでもプロに任せた方が安心できます。

費用のことだけでなく、起こりうるリスクに対処することも、考慮に入れておきましょう。

管理会社はビジネスパートナー

アパートの経営は、きれいごとだけでは済まされないことも起こります。

そのようなときに、信頼できる管理会社に任せられれば、心強いですよね。

アパート経営では、管理会社は、いわばビジネスパートナーです。

信頼できる管理会社を選ぶことが、まずは大切ですよ。