注文住宅を建てるとき、「どんな間取りにしようか」と、考えるのはとても楽しいことでしょう。
夢のマイホームですから、間取りで失敗したくはありませんよね。
しかし、家族の要望や予算なども考慮すると、なかなか家族全員が気に入る間取りにするのは難しいかもしれません。
そこで、今回はブログで公開されている、失敗しない間取りのコツを見ていきましょう。
間取りを考える前にまずは基本用語を覚えよう!
間取りを考えるときに、基本的な用語を覚えておくと、設計士に要望が伝えやすくなるので役立ちます。
そこで、基本的な用語についてご紹介していきます。
【LDK】
リビング(居間)、ダイニング(食事をする場所)、キッチン(台所)のことです。
これらが仕切りのない一部屋としてまとまっているところが「LDK」です。
【クローゼット】
通常、洋室にあり、衣類などを収納するするスペースのことです。
和室であれば、押し入れですね。
中に入って、物の出し入れができる広さのものは、ウォークインクローゼットと呼ばれています。
【パントリー】
食品をストックしておく収納庫のことで、大きさに関係なくパントリーと呼ばれます。
【居室/納戸】
居室は、日常的に過ごす部屋のことです。
建築基準法では、採光、換気、排煙、仕上げ材などの条件があり、これらの条件を満たさない部屋は納戸になります。
【建蔽率/容積率】
建築基準法などで決められている、建物を建てる場合の面積制限のことです。
地域によって違うので、予め確認しておくことをおすすめします。
【生活動線】
生活をする上で、人の動きを線で表したもので、単に動線とも呼ばれることもあります。
良い間取りにするには、この生活動線が大切で、シンプルなものが良いとされています。
次は、ブログで公開されている、間取りについて見ていきましょう。
ブログに見る後悔しない間取りは「周りの環境を考える」ことから
注文住宅の間取りを考えるとき、「せっかくなので理想の間取りを実現させたい!」と、多くの方が思うでしょう。
そして、「もっと良い間取りがあるのでは?」、「間取りで妥協したくない!」など、これから長く住むことになる我が家に対して、期待することも大きくなります。
しかし、残念ながら家族全員が満足するような、完璧な間取りは恐らくありません。
公開されているブログを見てみると、間取りを決めるときには周りの環境を考え、「その土地に合ったものにすること」が重要ということです。
図面だけで考えるのではなく、陽当たりや道路の位置、お隣との密着度合いなど、住宅を建てる土地周辺の情報もプラスして考えましょう。
ブログには、「近隣の建物が陰になって思ったより陽当たりが悪い」「風通しが悪い」「お隣に近すぎて音や声が気になる」など、建ててから「しまった!」と後悔されている方もいます。
まずは、建設予定地に立って、自分たちの生活をイメージしてみましょう。
ブログで公開されている間取りに対する考え方
公開されているブログを見てみると、間取りを決めるときには「優先順位を決める」ことが大事なことが分かります。
ブログを書かれている方の多くは、「新しい家に必要なものは何か?」をリストアップすることをすすめています。
家族全員がそれぞれ書き出してみましょう
お父さんは、書斎やオーディオなど趣味を楽しむ部屋や大きなお風呂、ゆったりできる広めのトイレ、お母さんは使い勝手の良いキッチン、洗濯物を楽に干せるスペースや衣類乾燥機など、欲しかったものを挙げていきます。
次に、家族にとって必要なものを挙げましょう。
各々必要なものがリストアップできたら、今度はそれを話し合いながら選択していくことになります。
このとき、取り入れたいものと、取り入れたくないもので分けていくと良いでしょう。
例えば、取り入れたいものは、日差し、風通し、採光などが挙げられます。
また、取り入れたくないものは、周りからの騒音や視線、西日などです。
このように具体的に考えていくと、だんだん間取りが見えてくるでしょう。
間取りを考えるのに大切なこと
家族の要望や取りれたいものと取り入れたくないものをリストアップしたら、次は具合的に間取りを考えていきましょう。
【生活動線を考える】
生活をする上でどう動くかは、その家庭ごとに違ってくるので、自分たち家族の生活動線を考えましょう。
一番家に長くいる人や、主に家事をやっている方を優先して考えることがポイントです。
例えば、朝、洗濯物をしながら食事の用意もしたいと考えるのなら、洗濯機が置いてある場所とキッチンは近い方が良いですよね。
洗濯物を干すのは陽当たりの良い2階のベランダにするなら、階段は洗濯機の近くだと便利です。
このようにして、普段の生活で何がどこにあったらスムーズに動けるかを考えましょう。
【収納】
間取りで重視したいものとして、「大きな収納」を多くの人が挙げます。
このことからも分かるように、収納スペースに関しての失敗は、公開されているブログの中でも多く見られます。
しかし、収納はたくさん入れば良いというものではなく、「いかに物が出し入れしやすいか」が大切です。
何をどのくらい収納するのか、ある程度イメージして大きさを決めましょう。
そして、ここでも重要なのが生活動線です。
例えば、パントリーを作るとしたら、キッチンのどの場所にするのか、扉は開けにくくないか、物は取り出しやすいかなど、自分の動線に合わせた位置にしないと使いにくくなってしまいます。
自分の生活動線をイメージしながら、間取りを考えましょう。
ブログで公開されている間取りの失敗例
ブログに公開されている間取りの失敗例では、採光に関するものも多く見られます。
なかでも、玄関は住んでみてはじめて「しまった!」と気付くようで、「玄関が暗すぎる!」「明り取りの窓を付けておけば良かった」といった話が見られます
また、採光とともに失敗例として公開されているものに「風通し」もあります。
「窓の数が少なかった」「風が入ってこない位置に窓を付けてしまった」などの失敗例がある一方、採光と風通しを考えて窓を大きくし過ぎて失敗した方もいます。
通りに面した場所に大きな窓を付けてしまったため、「採光や風通しは良いが人目が気になり使っていない」という方や、「陽が当たり過ぎてテレビが見にくい」「夏暑く、冬寒い」といったケースがあります。
窓は、防犯の面でも重要なので、設置場所や大きさはよく考えましょう。
また、家具や家電を置く位置を考えていなかったために、置き場所に困ってしまったという方もいます。
間取りを考えるときに、その部屋でどのように過ごすのかイメージすると、家具や家電の置き場所が決まってくるでしょう。
ブログで公開されている「うっかりミス」
公開されているブログのなかには、家を建てる前にしっかりイメージしたはずなのに、うっかりミスで間取りを失敗してしまった方もいます。
あるブログでは、オープンキッチンと広めのダイニングで、開放的な間取りにしたら、料理の臭いが部屋に充満してしまったという話があります。
特にIHクッキングヒーターは、臭いと熱が伝わりやすいという性質を持っているので注意してください。
このような、広いダイニングキッチンは、換気扇をダイニング側にも付けるなど、臭い対策をしておきましょう。
ほかによくある失敗例は、「コンセントの数が足りない」「位置が悪い」などの問題です。
掃除機をかけるのに必要な場所にコンセントがなかったり、家具を置くためにコンセントが使えなくなったり、生活動線でイメージしたはずなのに、足りなくなってしまった例が多く見られます。
電気関係ですと、照明のスイッチも足りなくなったり、位置が悪かったりということが起こりやすいようです。
外出から帰ったときに、玄関照明のスイッチがドア側にないので、暗い中、一度玄関に上がってから明かりを付けなくてはならなかったり、廊下の照明スイッチが1か所しかないので不便だったりといった例があります。
家を建てるときには、考えることがたくさんあって、細かいところまで気が回らないかもしれません。
しかし、快適な間取りにするためには、細心の注意が必要です。
間取りはブログの失敗例や成功例を参考にしよう!
注文住宅の間取りを考えるのは楽しくもあり、大変でもあります。
自分の思ったような間取りにするには、ブログに公開されている失敗例や成功例を参考にすると良いでしょう。
そして、設計士に自分たちにとって何が最優先なのかしっかり伝え、採光や風通しなどで不安があれば、すぐに聞いてください。
早めに相談することで、より理想の間取りに近づけられることでしょう。