住宅は一生に1度の買い物と言われることが多く、大きなお金が動くため、今後支払いがきちんとできるのか、よくシミュレーションをしなければなりません。
そのため、少しでも安く新築一戸建てを購入したいものです。
そこで今回は、新築一戸建ての建売住宅は値引きできるのか、また値引き交渉のポイントをご紹介していきましょう。
新築一戸建て住宅は値引きできるの?
そもそも、新築一戸建て住宅は値引きできるのかという疑問から解決していきましょう。
新築の値引きは、交渉次第ではできる可能性があります。
この時、可能性があるのはあくまで「建売住宅」で、「注文住宅」ではないことを覚えておいてください。
そして、値引きに重要なのは、「誰から住宅を購入するのか」という点です。
例えば、不動産仲介業者の営業に家探しを依頼していたとして、気に入った新築の建売住宅が見つかったとします。
しかし、不動産仲介業者の営業は、あくまで売り主と飼い主を仲介をすることが仕事のため、値引きを行う権限はありません。
そのため、ここで値引き交渉をするのは難しいでしょう。
一方、新築一戸建ての売り主の不動産会社から、直接建売住宅を購入する場合で見ていきましょう。
この場合、仲介業者が間に入らないため、当人同士で値引きの話し合いができるのです。
そのため、新築一戸建てを購入しようと検討している方は、新築の建売住宅を販売している不動産会社で家探しを依頼しましょう。
その結果、値引きできる可能性が高くなります。
新築一戸建ての値引きには現金購入が強い?
よく、「新車を現金一括で購入して値引きしてもらった」などという話を耳にします。
これは新築一戸建てに関しても同じことが言えます。
つまり現金で一括購入すると、値引きできる可能性が高くなる傾向があるのです。
ある事例では、数日前に200万円ほど値下がりした新築の建売住宅を購入しようと、申込書を書いていたら、「今月中に決済可能ならあと100万円値引きできる」と提案されたそうです。
そして、結果として300万円も安く新築一戸建てを購入できたそうです。
ここまで金額が大きい値引きはまれですが、現金一括払いは「即購入してくれる」お客さんだと不動産会社は考えるため、逃がさないように値引きをする傾向があるのです。
実際に、現金払いで新築を一括購入される方はそれほど多くはありませんが、可能ならばそうしたいと考える方もいます。
しかし、すべてを現金で支払うのは無理があると考える方は少なくないでしょう。
その場合、頭金を多く入れることをおすすめします。
頭金が多ければ多いほど、不動産会社は本腰を入れるため、値引き交渉に繋がるでしょう。
ローン仮審査を通すと新築一戸建てを値引きできる?
不動産会社が新築の値引きをしても問題ないと考えるのは、金銭的に問題がないお客さんです。
そのため、値引き交渉を行う前に、「ローンの仮審査」を通しておくことをおすすめします。
ローンの仮審査は銀行で行うことができます。
そして、仮審査の通過用紙、源泉徴収票、住民票、印鑑証明証など、新築の購入に必要な書類を揃えて不動産会社に持って行きましょう。
「新築一戸建てを買う気で来た」と営業に思わせることが重要です。
そして、新築を購入する目的を話すことを忘れないでください。
「子供の進学に合わせて」や、「〇月までに実家の近くに引っ越したい」など、明確な引っ越しの理由を伝えれば、「このお客さんは買う人だ」と思い、値引きできる可能性が高くなるでしょう。
書類の取得に少し出費がありますが、値引きのための大切なものなので、惜しみなく支払いしてください。
複数分譲地の最後の1区画は値引きしやすい?
よく、大きな土地を分筆して複数に分け、新築一戸建ての建売住宅を同時にいくつも建てる不動産会社を見かけます。
そして、「〇月に完成予定」などと大きく宣伝し、新築をアピールしています。
この場合、日当たりが良い住宅、大きな道路に面している住宅などから売れていき、比較的日当たりが悪かったり、ゴミステーションが近かったりする住宅は最後まで売れ残る傾向があります。
こういったことは、このような複数区画の分譲地にはありがちなことです。
しかし、不動産会社は次の現場に向けて動いていることが多いため、早急に残った区画を売ってしまいたいと考えるでしょう。
先ほどご紹介した仮審査の通過用紙一式を持って、最後の1区画に申し込みを行ったら、不動産会社は何とか売りたいと考えますよね。
その結果、新築の値引きすることへ繋がる可能性があります。
しかし、最後の一区画は、少なくとも売れ残るだけの理由が何かあるため、その部分をきちんと理解してから申し込みを行ってください。
新築一戸建てモデルルーム使用済なら値引きできる?
まれに広告で、「モデルルーム使用済一戸建て」や「家具付き住宅」というものを見かけます。
これは、新築一戸建て住宅として建てられたものを、モデルルームとして使用したのち、建売住宅として販売するといったものです。
一般的に、モデルルームに使用した一戸建ては販売しないことが多いので、上記の広告が出た際は、不動産会社が早急に売り切ってしまいたいと考えている可能性が高いです。
そのため、値引き交渉がしやすくなります。
もともと、モデルルームだったことで、住宅の価格はかなり下がっていると考えられます。
しかし、お客さんが購入の意思を見せることで、さらに値引きできる可能性は高くなります。
また、「家具付き物件」も狙い目です。
こちらもモデルルームだったため、最初から住宅に合った家具が複数設置してあります。
家具付き物件も、もともと値下げされていますが、不動産会社は売り切りたいと考えるため、さらなる値引き交渉をすることができるでしょう。
こういった広告が出ないか、普段から注意しておくと良いでしょう。
値引きできない新築一戸建てもある
新築一戸建ての購入を検討している方は、少しでも安く購入したいと考えることが普通です。
値引き交渉することは自由ですが、値引きに応じられない新築は多くありますので、理解しておきましょう。
以下で、値引きできない新築一戸建ての特徴をまとめました。
●売れそうな物件
基本的に、放っておいても売れそうな物件に関しては、値引きすることはできません。
人気のエリア、問い合わせが多い、案内が多い、値引きをしたばかり、これらの場合は住宅の価格が安くても、高くても、値引きは難しいでしょう。
現金一括払いであっても、仮審査の通過用紙を持参しても、結果は同じとなります。
●分譲棟数の少ない不動産会社
地元の工務店にも同じことが言えますが、分譲棟数の少ない不動産会社の場合、販売棟数も少ないことになりますから、値引き交渉はしづらい傾向があります。
棟数が少ないため、1棟1棟からしっかり利益を出さなければならないのです。
そのため、値引きはせずに「その価格のまま売れるのを待つ」というスタイルが多いようです。
年間30,000棟販売している会社と、年間30棟販売している会社では、同じような新築一戸建てでも値引きの金額は大きく違ってくるでしょう。
新築一戸建ては交渉次第で値下げできる
新築一戸建ては人生で1度の高額な買い物のため、なるべく安く購入したいと考えますよね。
今回は値引き交渉のポイントを中心にご紹介しましたが、住宅は必ず値引きできるわけではないことを理解して行動に移してください。
あくまで、不動産会社が提示した価格で購入するのが一般的だということを、忘れないようにしましょう。