株式投資を行っていると、わからないことが次々と出てきます。
わからないことをそのままにしておくと、売買の良いタイミングを失ってしまうことにもなりかねません。
そこでここでは、「株の気配値は何時からわかる?」や「特別気配って何?」といった気配値にまつわる疑問について解説していきます。
株式投資初心者の方は、これからの株取引のためにぜひ参考にしてみてください。
株の気配値は何時からわかる?
そもそも、「気配値」がどういうことかご存知でしょうか。
気配値とは、買いたい人が買いたいと希望する価格、売りたい人が売りたいと希望する価格のことをいいます。
「買い気配値」は出ている買い注文の中で一番高い価格、「売り気配値」は出ている売り注文の中で一番安い価格です。
さらに、買い注文のみしか出ていない状態を「買い気配」、売り注文のみしかでていない状態を「売り気配」といいます。
気配値をチェックすることで、「これぐらいで買えそうだ」などと相場の検討をつけることができます。
例えば、買い注文で一番高い価格500円で500株、売り注文で一番安い価格510円で700株出ているとしましょう。
そうすると、500円で500株が買い気配、510円で700株が売り気配ということになります。
それでは、株の気配値はいったいその日の何時からわかるのでしょうか。
実は、これは各証券取引所によって異なります。
下記の通りとなりますので、参考にしてください。
●東証・名証
・前場8:00~、後場12:05~
●福証・札証
・前場8:30~、後場12:15~
何時から株の気配値を見れば良い?
株式投資に慣れてくると、株の気配値を見て買い注文や売り注文を出す方も多いことでしょう。
株の気配値がわかるのは、先述したように前場で東証・名証で8:00~、福証・札証で8:30からです。
しかし、前場の開場はどこも9:00からです。
取引時間開始までそれぞれ1時間や30分もの時間がありますが、いったい何時から見るのが一番タイミングが良いのでしょうか。
証券取引所が開いているのは平日ですから、平日は毎日仕事があるという方はなかなか時間を作るのも難しいかもしれませんね。
ですから、そのような方は売買注文を出す直前に見ることも多いでしょう。
株式投資を専業とされている方は、はやい時間から気配値を見ていることと思います。
実は、気配値を見る一番良いタイミングというのはありません。
というのも、気配値はあくまでも買いたい・売りたい価格であるため、その価格を見てさらに価格が変動するからです。
つまり、気配値は常に変動するということになります。
商いが多い銘柄だと、その動きはなおさら多くなります。
市場が開場する5分前の気配値を見て注文を出したとしても、実際取引が開始したら思わぬ株価がついてしまうということもよくあるということなのです。
何時から見ても構わないけど気配値の信用しすぎは禁物!
前項で述べましたように、市場が開場する直前の気配値をチェックして売買注文を出したとしても、思わぬ株価がついてしまうということはよくあります。
ですから、気配値を信用しすぎるという行為は禁物です。
特に、気配値を見て、市場が開く前に成行注文を出してしまうのは危険です。
成行注文はいくらでも良いから買いたい・売りたいという注文方法なので、予想以上の株価で約定してしまう可能性が大いにあるからです。
何らかの事情で、どうしても市場が開く前に注文を出したい場合は、できるだけ指値注文で出すようにしてください。
気配値を何時から見ても構いませんが、理想的なのは市場が開いて寄り付きの株価を見てから売買注文を出すことです。
株の特別気配って何?
前項までは、株の気配値が何時からわかるかということや気配値の信用しすぎは禁物というお話をしましたが、ここでは株の特別気配について解説していきます。
特別気配とは、買い注文や売り注文が集中していることを指します。
先ほど少し触れましたが、買い注文のみしか出ていない状態を「買い気配」、売り注文のみしか出ていない状態を「売り気配」といいます。
ある銘柄で特別気配になった際は、株の板には「特」と表示されるようになっています。
特別気配になると一旦売買取引は停止になります。
そして、売買方式がザラ場方式から板寄せ方式に切り替わります。
さらに、取引成立まで気配値は更新されていきます。
基本的には、3分毎で200円未満の株価で5円、1,000円未満の株価で15円という値幅で段階的に更新されます。
それでは、株が特別気配になるという現象は良いことなのでしょうか。
それとも良くないことなのでしょうか。
次項で見ていきましょう。
特別気配は良いこと?それとも良くないこと?
気配値について、特別気配が良いことなのかそれとも良くないことなのか、一概にいうことは実はできません。
例えば、買い注文で特別気配が出ると、その銘柄には買い注文が殺到して株価が上がっていくということになります。
株価が上がるので、良いことと思えますね。
しかし、買いたかった株が買い注文を出したとしても買うことができず、しかもどんどん株価は上昇するので、安い株価で買うことができなくなってしまうのです。
売り注文の特別気配の場合は、売り注文が殺到しているということになります。
そのため、保有している株の時価がそれに伴ってどんどん下がるということになるのです。
つまり、特別買い気配、特別売り気配どちらにしても、売買注文をされる際は慎重に行うことが求められます。
特別気配が出るのは、その銘柄について大きなニュースが出た時が多いです。
例を挙げると、決算内容が予想以上であると特別買い気配となったり、倒産や民事再生というニュースが出たら特別売り気配になるということです。
他には、新規上場する銘柄が上場初日に特別買い気配になることが多くあります。
そのような銘柄は、9時に市場が開いても何時から株価がつくか誰も予想がつきません。
特別気配になった銘柄の注意点
特別買い気配になった銘柄は、「この先株がどんどん上がりそうだからどうしても買いたい」という方も中にはいらっしゃるでしょう。
特に、株式投資初心者の方でそう思われる方は多いと思います。
しかし、それは危険です。
特別気配になって急騰するような銘柄は、売買取引停止の措置が解除された後に利益確定のために売却する投資家が多いです。
そのため、そこから株価が暴落してしまうという現象が起こることもあります。
ですから、特別買い気配になっている銘柄があったとしてもすぐには飛びつかず、ただ瞬間的に株価が上がっているだけなのか、それともこれから右肩上がりに株価が上がりそうなのかを見極める必要があります。
しかし、株式投資初心者にはその見極めが難しくもありますから、特別買い気配が出ている銘柄に関しては、ひとまず様子を見るというのが良いかもしれませんね。
ここまで、株の気配値は何時からわかるのかということや特別気配など、気配値について解説してきました。
株式投資は企業への投資という素晴らしい側面を持ち合わせたものですが、ある意味ではギャンブルのようでもあります。
損失をできるだけ出さないためにも、なるべく多くの知識を蓄えるようにしていきましょう。
気配値はそんなに気にしなくても大丈夫!
気配値は、あくまでも買いたい人が買いたいと希望する価格、売りたい人が売りたいと希望する価格です。
そのため、気配値は瞬間的に変動するものでもあるので気にしすぎは禁物です。
また、特別気配が出ている銘柄に関しても、すぐに飛びつくのは危険です。
いずれにせよ、株式投資を有意義なものにするようにできるだけ多くの知識を得るように努力していきましょう。