窓サッシのレールやゴムパッキンにカビが生えると、健康被害が出てしまう可能性があります。
そのため、窓にカビを発見したら速やかにカビとりをしなければなりません。
今回は誰にでも行える、簡単なカビとり方法をご紹介していきます。
また、窓にカビが生えてしまう原因についてもお話ししていきましょう。
窓レールやゴムパッキンにカビが生える原因とは?
そもそも、なぜ窓レールやゴムパッキンにカビが生えてしまうのでしょうか。
まず、窓にカビが生える大きな原因は「湿度」になります。
カビの多くは湿度が65%以上になると活動を始め、さらに80%以上になるとたくさんの種類のカビが活発化すると言われています。
そのため、湿気の多い梅雨の時期や、室内外で気温差のある冬は結露ができやすいため、カビが発生しやすい時期なのです。
また、家の中ですと、浴室やキッチンなど、湿気が多く発生する場所はたくさんあります。
それらの部屋の窓にはカビが発生しやすい傾向があるのです。
ちなみに、カビにとっての快適な空間とは、人が快適に過ごせる温度と一緒になります。
さらに、カビは家に使用している建築資材のほとんどに付着したほこりなどを栄養とすることができます。
これらのことから、1度発生したカビは繁殖して広がっていきますから、窓レールやパッキンにカビを発見したら、速やかにカビとりや掃除をすることが望ましいでしょう。
窓レールやゴムパッキンのカビを放置すると起こることは?
窓掃除は面倒で、腰が重たく感じる人も少なくありません。
また、少しの汚れくらいなら、あとでまとめて掃除をしようとお考えの人も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、窓レールやゴムパッキンのカビは、栄養を求めて素材の奥へ向かって広がり続けます。
すると、掃除をしてもすぐに落とすことができない頑固な汚れへと成長してしまうのです。
また、発生したカビはその周辺にたくさんの胞子を飛ばします。
飛散した胞子は「喘息」「アレルギー性肺炎」「シックハウス症候群」などを引き起こす原因の一つとなるでしょう。
そして、それらの病気は具体的にどんな症状があるのでしょうか。
多く確認できる症状としては、吐き気や頭痛、めまいなどが挙げられます。
このような症状が悪化すると、喘息などを発症してしまう恐れがあるのです。
つまり、生活していてこれらの症状が多く見られるようであれば、窓レールやパッキンにたくさんのカビが発生している可能性があります。
そのため、カビが発生していた場合は、これ以上健康被害を悪化させないよう、速やかにカビとりをしましょう。
窓のカビとり前に!窓の拭き掃除しよう
ここからは、窓サッシレールとゴムパッキンのカビとり方法をご紹介していきます。
まずは、窓の拭き掃除からしていきましょう。
ちなみに、窓ガラスを拭く際は、外側から行うと良いでしょう。
そうすることで、窓ガラスの内側の汚れが見やすくなり、掃除時間の短縮へと繋がるためです。
スプレーに入れた水を窓ガラスに吹きかけ、ぞうきんで拭いていきましょう。
ここでガラスについたほこりや汚れをきれいに取り除いていきます。
外側を拭き終えたら内側も同じように拭いていきましょう。
また、外側・内側ともに、水拭きだけでは汚れが落ちにくい場合、中性洗剤を使用します。
まず、水に中性洗剤を少量溶かして洗剤水を作り、窓ガラスにスプレーしていきます。
スプレーしたら5分程置いておくと汚れが落ちやすくなります。
その後、洗剤が残らないようにしっかりと水拭きし、仕上げの乾拭きまで行ったら窓の拭き掃除は完了となります。
窓サッシのレールのカビとり方法
ここでは窓サッシのレールのカビとり方法をご説明していきます。
カビとりと一緒にレールもきれいに掃除してしまいましょう。
①窓を取り外す
本格的に窓サッシの掃除とカビとりをするため、事前準備として窓を外しておきましょう。
ただし、外しにくいタイプや、外せないタイプのものは無理に行わないでください。
そして、窓ガラス同士が重なる部分は普段の掃除では手が行き届かないため、この機会に頑固な汚れを一掃してしまいましょう。
②溝の汚れを落とす
歯ブラシや小さめのハケを使って、溝に溜まった泥汚れやゴミなどを掃き出していきます。
この時、水で濡らしたりはせず、必ず乾いた状態で行うようにしましょう。
また、掃き出した汚れやゴミは、掃除機で吸ってください。
③消毒用エタノールで拭く
カビの菌を死滅させるため、消毒用のエタノールを使用しましょう。
まず、サッシかぞうきんにエタノールをスプレーし、カビを拭き取っていきます。
使用中の注意点としては、エタノールは引火しやすいので火気厳禁です。
また、有毒ガスが出てしまう可能性があるので、塩素系洗剤には混ぜて使用しないことを心掛けてください。
④塩素系カビとり剤を使う
上記のカビとり方法で取り除けなかった場合は、塩素系カビとり剤を使用しましょう。
キッチンペーパーに塩素系カビとり剤を含ませ、カビの部分に張り付け、ラップで覆います。
その後、20分程放置してから取りはずすと、カビはきれいになくなっているでしょう。
ちなみに、ティッシュペーパーを使うと溶けてしまうので、キッチンペーパーで行うようにしてください。
以上で窓サッシレールの掃除と、カビとりは完了となります。
次項では、ゴムパッキンのカビとり方法をご紹介していきます。
窓のゴムパッキンのカビとり方法
続いて、窓のゴムパッキンのカビとり方法をご紹介します。
ゴムパッキンはカビの根が深いものが多く、1度の掃除ではきれいに取り除けないことも少なくありません。
そのため、根気強く何度も繰り返し掃除しましょう。
ここでは、以下で2つのカビとり方法をご紹介していきます。
●塩素系漂白剤を使う
前項でご紹介したサッシのカビとりと同様に行います。
まず、塩素系漂白剤をキッチンペーパーに含ませて、ゴムパッキンのカビの部分に貼り、上からラップを貼り付けます。
ゴムパッキンは傷みやすいため、放置時間は5分としてください。
そして剥がした後、まだカビが残っていた場合は複数回に分けて同じように作業を行ってください。
●クエン酸と重曹を使う
塩素系漂白剤のきついにおいが苦手な人は、クエン酸や重曹を使用すると良いでしょう。
まず、クエン酸小さじ1に対して水200mlの割合で混ぜ、クエン酸水を作ります。
それをゴムパッキンのカビの部分に吹きかけ、さらに上に重曹をかけていきます。
その後、30分ほど放置すると、浮き上がったカビを拭き取ることができます。
窓のカビ予防をしよう!
そもそも、窓レールやパッキンのカビが予防できれば、掃除をする頻度も減りますよね。
ここでは気軽に行える窓のカビ予防策をご紹介していきます。
●こまめな換気
換気をすることは、カビを予防する上で最も大切と言っても過言ではありません。
しかし、24時間換気システムがないお宅もあるでしょう。
その場合は、窓などを2か所以上あけて風を通しましょう。
また、窓をあけるのに抵抗がある人は、扇風機や換気扇を回すことも効果的です。
●湿度を管理
カビは65%以上で活動を始めるので、室内の湿度は40~50%を常に維持させましょう。
そのためには室内干しを避ける、料理をしたらしばらく換気扇を回しておく、などを意識して、湿度が高くならないように工夫してください。
●結露対策
窓の結露は1番のカビの原因となります。
また、結露を抑えるには室内外の気温差を広げないことが重要です。
例として、暖房器具は窓から離す、扇風機の風を窓に当てて空気を流し続けるなどが効果的です。
しかし、いずれにしてもカビを100%防ぐのは難しいことです。
そのため、小さなカビを発見したら、それ以上広がらないように速やかにカビとりすることが重要でしょう。
健康被害が出る前に!窓のカビはすぐに取り除こう
窓レールやパッキンにできたカビは、放置するとさまざまな健康被害を起こす可能性があります。
そのため、カビを発見したらすぐにカビとりを行いましょう。
今回ご紹介したカビとり方法を繰り返し行えば、頑固なカビも取り除くことができるでしょう。
また、洗剤のにおいが気になる人は、クエン酸や重曹を使い、無理のない範囲でカビとりを行いましょう。
このように、日々の生活の中でカビ予防を意識することが重要です。