モルタルは外壁材として使うことにより、手法ごとに違った風貌が表現され魅力ですよね。
また数ある建築材料のなかでも、段階を踏んで仕上げる点も特徴です。
それには、職人による手作業にもコツが必要となるでしょう。
このように、素人では扱いづらいという印象のあるモルタルですが、もっと身近に感じていただくために、ここではモルタルについて幅広くご紹介していきます。
屋内の仕上げにも使われるモルタル!施工にコツが必要といわれる理由
モルタルとは、セメントに砂と水を加えて混ぜて練った建築材料のことをいいます。
その粘度のような質感と色が特徴で、施工の際にコテという道具を使って塗っていくのです。
特に以前は、住宅の外壁材料として多く親しまれていたことも、記憶に新しいでしょう。
また、モルタルの特徴の一つとして、屋内外で使えるという点も魅力ですね。
そのため、外壁材としてはもちろん、屋内では浴室などの仕上げ、屋外ではレンガなどの目地材としても幅広く使われています。
このように利点の多いモルタルですが、数ある建築材料のなかでも施工にコツが必要です。
それには、モルタルの材質による影響が大きいといえるでしょう。
ちなみに、モルタルを建築材料として使う場合、施工工程は以下のようになります。
①モルタルを下塗りする
②下塗りしたモルタルを乾燥させる
③乾燥したらモルタルを中塗りする
④中塗りしたモルタルを乾燥させる
⑤モルタルを上塗りして仕上げる
このように、モルタルを建築材料として使うには、段階を踏んだ施工が必要となります。
また、各工程とも職人の手作業によりコツも必要なため、熟練した技術力が重要でしょう。
外壁材としてモルタルを使う際の手法の種類
モルタルを外壁材として使う際には、いくつかの手法が挙げられます。
その手法ごとに、コツなどを主としてご説明しましょう。
●吹き付けタイル
この手法は、タイル材を約1~3mmほどの厚さにモルタルを拭き付けるものです。
それにより、表面の滑らかさと相違した凹凸のある風貌が魅力で、それを生かすため吹き付ける際にムラが出ないように仕上げるのがコツです。
●リシン
以前よくみかけた、モルタルを外壁材として使っている住宅で最も選ばれていた手法が、このリシンです。
表面が砂壁のような、艶のない仕上がりが味があるとの声も多く、人気を博していましたよね。
ですが、この手法はヒビを発生しやすいという点もあるため、施工の際にコツが必要という声も多くきかれます。
●スタッコ
まるで石造のような品の良さが特徴で、それにより高級感を漂わせる手法でしょう。
その風貌ゆえ、凸凹の多さにより施工時に塗料を多く使う点も特徴です。
それに比例して施工に手間がかかるため、こだわりの高い方から支持を得ているのもうなずけますね。
モルタルを自作する際にはコツが必要!仕上げにも影響?
モルタルはその独特な風貌で外壁材としての人気も高いですが、段階を踏んだ施工や職人の熟練した技術力が必要なことは述べた通りです。
それにより、施工期間の長期化や職人の手作業による施工費の高さが特徴なのも、致し方ないでしょう。
そこでおすすめなのが、モルタルを自作して使うという方法です。
このモルタルを自作する方法であれば、材料費を抑えることができ、また施工自体も自分で行うことで施工費も抑えることができるでしょう。
ですが、モルタルを外壁材として使う際には、自作ではなく一切の工程を職人にお任せするのがよいです。
その理由は、外壁は家の強度にも関わる重要な役目を担うため、素人の施工は難しいとされているからです。
ただし、外壁材としてではなく、外構などでモルタルを使う際には自作のモルタルも有用であるといえます。
また、その際に特に重要な工程があるため、以下でご説明します。
●材料を混ぜる工程
この際、灰色になるように混ぜるにはコツが必要です。
もし、ここで灰色にならない場合は、混ぜるのが足りないというサインでもあるので注意してください。
●水を入れる工程
コツとしては、水はモルタルを自作する日の天気によって量を変えるようにすることでしょう。
また、モルタルの用途によっても水の量を変えることもありますよね。
それは、モルタル自体の硬さを調節するのに重要で、なおかつそれにより仕上げにも影響を与えるといわれています。
これらの工程を踏まえて、次項ではモルタルを自作する際の手順をご説明していきます。
モルタルを自作しよう
モルタルを自作する際の手順は、以下となります。
①砂とセメントを混ぜる
初めに、バケツのなかに砂とセメントを入れ、レンガコテでよく混ぜましょう。
混ぜ方のコツは、バケツを揺さぶるようにするとよく混ざります。
この際の配合は、砂が3割なのに対し、セメントは1割です。
②水を加えてさらによく混ぜる
バケツをもう一つ用意し、そのなかに水をいれます。
その水を、先ほど混ぜておいた砂とセメントに数回に分けて、加えてください。
前項でも触れましたが、この水を入れたり材料を混ぜる工程は特に重要です。
③全体的によく混ぜる
前述したとおり、灰色になるまでよく混ぜて仕上げるようにしてください。
ちなみに夏場などでは、当然モルタルが乾燥しやすい傾向がありますよね。
そのため夏場などでは、ここでご紹介したものより多少柔らかめのモルタルを作っておくことがコツでしょう。
モルタルで仕上げた後は道具を早急に洗うのがコツ
自作したモルタルを使って壁などを仕上げた後は、早急に使った道具を洗うのがコツです。
それは、モルタルが余った場合や次の日に再度モルタルを使う場合にも該当します。
もし、洗わずに放置した場合はどうなるでしょうか。
道具にモルタルが付着し、それが固まり道具が劣化することにも繋がるのです。
そのため、もしモルタルが余ってしまったら、それを使って小さめのインテリア小物などを作ってもよいでしょう。
また、道具を洗う際の注意点として、汚れた水をそのまま排水溝に流さないようにすることも大切です。
なぜなら、水を加えて混ぜるモルタルは強アルカリ性であり、洗った際に汚れた水も同様強アルカリ性となるためです。
それを排水溝にそのまま流すことは、排水管を傷つけたり詰まりの原因にもなりかねません。
そのような状態を防ぐためにも、桶に水を入れておいたもののなかに道具を入れ、そのなかで洗うようにしてください。
コツが必要ないモルタル商品をご紹介!仕上げのきれいさも引き立つ
前項では、自作のモルタルについてご紹介しましたが、モルタルを自作するのに自身の無い方や、手軽にモルタルを使いたい方には市販されているモルタル商品も有用でしょう。
なかでも人気の高いアイテムを、以下でご紹介します。
【MATERAN ペーストモルタル NO105255_7209 灰|塗料・補修用品 接着剤 万能タイプ】
レンガやタイルの目地、または部分補修などの際に活躍します。
その際、先端の先の細さにより扱いやすさもあり、素人が使ってもコツが必要ありません。
そのため、仕上げのきれいさが際立つとの声も多いです。
【家庭化学工業株式会社 超速乾60分モルタル 10kg】
その名の通り、他のモルタル商品に比べ、早急に乾く点が魅力です。
雨の日のモルタルを使った施工は一般的によくないとされていますが、こちらの商品であれば小雨ほどの雨であれば問題ありません。
また、無収縮の性質もあるので塗りやすく、素人が陥りやすい薄塗りの際にもひび割れしにくいため、塗り方のコツが必要ないと人気です。
外構や部分補修に!自作や市販のモルタルも有用
数ある建築材料のなかでも、独特の風貌に仕上げる点もモルタルの魅力ですよね。
ですが、その材質により、段階を踏んだ施工が必要で、その際の職人の技術力も重要です。
そのため、外壁材としてモルタルを使う場合は、職人に一切をお任せするのがよいですね。
ちなみに、外構などでモルタルを使い際には、自作のモルタルも有用でしょう。
また、使う際のコツが必要ないといわれるモルタル商品も多く出回っているため、一見の価値があるといえますね。
それを、部分補修やレンガの目地などに使うのもよいでしょう。