あなたのご自宅の窓はどのくらいの大きさですか?
リビングの窓が大きいと家の見栄えがよく、光もたくさん取り入れることができて、一見メリットばかりのような気がしますよね。
しかし寒い時期になると、部屋を暖房で温めても、空気の約60%が窓などの開口部から逃げてしまうと言われています。
そこで今回は、窓が大きいことでのメリット・デメリットや、寒さ対策について、幅広くご紹介していきます。
窓は大きい方がいいの?
日本の家は昔から、南に向いた大きな掃き出し窓がありますよね。
大きな窓があると、寒い冬は日向ぼっこができ、暑い夏は開け放てば涼しい風を取り込むことができます。
日光や風を通すだけでなく、外に広がる景色を眺めたり、開放的な光を取り入れることができるのです。
そんな点から、日本では昔から窓の大きいほうがいいと考えられているのです。
メリットをまとめてご紹介していきます。
●採光
窓は床に接しているので、太陽の光をさえぎることなく部屋の中に取り込むことができます。
太陽の光を浴びると、健康やうつ病の予防、体内時計を正確にするなどのメリットがあるのです。
●風通し
カビは湿度の高い場所で発生するという特徴があります。
風呂や料理、洗濯物の室内干しなど、部屋には湿度を上げる原因がたくさんあるのです。
カビはアレルギーの原因にもなりますので、窓を開けて風通しをよくしましょう。
●デザイン性
採光や風通し以外だとデザイン性がよいというメリットもあります。
窓が大きいと部屋が広く見え、開放感が生まれます。
また、バルコニーと部屋が続いているように見えるお洒落なデザインにすることも可能です。
大きな窓のデメリットは?
先ほどは大きな窓のメリットをご紹介しましたが、ここではデメリットをご紹介していきます。
●防犯
一戸建てでリビングに大きな窓があれば、採光がよく、気持ちのよい居住となるでしょう。
しかし、防犯面での不安が大きくなってしまうのです。
それは、少しカーテンを開けただけでも、外から部屋の様子がのぞかれてしまいます。
窓が大きいことによって、生活環境を他人に把握されやすいのです。
1階の部屋に大きな窓がある場合は、鍵をいくつか増やす、防犯ガラスに変える、などの対策をとるようにしましょう。
●冷暖房効率
窓が大きければ大きいほど、冷暖房の効率が悪くなります。
そのため、夏は暑く、冬は寒い部屋へとなることが考えられます。
熱を逃さないように、サッシを二重にしたり、夏は外にすだれを置いたりして対策しましょう。
部屋が寒い!窓の気密性・断熱性を高めよう
ここからは、大きい窓により部屋が寒くなってしまう時の対策を考えていきましょう。
寒い部屋になる原因はさまざまですが、大きい窓の開口部が1番影響が大きいと考えられています。
隙間風などがある場合は部屋の気密性を高めましょう。
窓からの冷気によって室温が下がってしまう時は、部屋の断熱性を高めなければなりません。
●気密性を高めるには?
隙間風に悩み、気密性を高めたい場合は、窓やサッシの隙間を埋める必要があります。
外の冷えた空気が部屋の中に入り込むのを防ぐことで、気密性が上がります。
●断熱性を高めるには?
窓から伝わった冷気が部屋の温度を下げてしまいます。
対策としては、二重窓にしたり、厚いカーテンをかけて部屋と窓の間に壁を作りましょう。
大きい窓は寒い!自分でできる寒さ対策①
ここでは自分で行うことができる、大きい窓の寒さ対策をご紹介していきます。
自宅に置いてあるものや、ホームセンターなどで手に入るものがほとんどなので、手軽に試すことができます。
●断熱シートを貼る
断熱シートを窓に貼るだけという、手軽に行える寒さ対策の1つです。
取り付け方は簡単で、両面テープを貼ったら余った部分を切り取って、窓に直接貼るだけです。
作業時間は10分ほどで、値段も2,000~3,000円で購入できます。
窓にあると薄暗くなってしまうタイプがあるので、クリアなものを選ぶように注意しましょう。
●窓にプチプチを貼る
割れ物の持ち運びに必ずついている気泡緩衝材(プチプチ)も利用できます。
プチプチの部分が空気の層を作るので、窓からの寒い冷気が部屋に届きづらくなるのです。
気泡緩衝材は自宅にあれは費用は0円なので、手軽でおすすめです。
ただ、あまり厚く張ってしまうと窓の開閉の妨げになるので注意が必要です。
●窓際にボードを置く
窓の大きさにカットしたボードを、窓際に立てかけて置くだけです。
窓は特に足元が冷えやすいので、ボードならば床面に面している分、十分な寒さ対策になります。
●厚いカーテンをかける
床につく長さで、なおかつ厚手のカーテンならば、寒さ対策に有効です。
冷気は足元から伝わってくるので、裾が床につくくらい長く、さらに厚さもあれば、薄い壁が1枚あるようになります。
大きい窓は寒い!自分でできる寒さ対策②
つづいても、自分で行うことができる、大きい窓の寒さ対策をご紹介していきます。
●隙間ガードを貼る
ホームセンターなどで購入ができる、隙間ガードシールも有効です。
大きい窓以外には、玄関にも使用できます。
窓の開け閉めの妨げにならす、雨などの水にも強いので、寒い隙間風に悩んでいる人におすすめです。
●窓用ヒーターを設置
窓用ヒーターは窓の下に設置するヒーターのことで、部屋を暖めるだけでなく、結露を防止する効果があります。
特に窓は足元から冷気を運ぶので、窓下にヒーターを設置するのは有効な寒さ対策だと言えます。
●内窓を取り付ける
窓の内側にもう1つの簡易的な窓を取り付ける方法です。
素材はプラスチックなどで自作するれば費用はかかりませんが、ホームセンターで内窓セットを購入して取り付けることも可能です。
●カーテンの隙間を埋める
お金がかからずにできる寒さ対策として、カーテンの隙間を埋める方法があります。
両面テープや洗濯ばさみを使ってカーテンレールの隙間などを埋めてみましょう。
大きな窓ですと、室温が1~2度変わってくることもあるので、試してみてもよいでしょう。
また、マジックテープで取り付ければカーテンの開閉の妨げになりません。
困ったらプロにお願いしよう
上記では、自分で行うことができる、大きい窓の寒さ対策をご紹介しました。
しかし本格的に寒さ対策をお考えなら、窓自体をリフォームすることをおすすめします。
1999年以前に新築した家の多くは「次世代省エネ基準」に対応していないことが多いのです。
そのため、費用はかかりますが、長い目で見ると暖房効率が上がる観点から、思い切ってリフォームしてもよいのではないでしょうか。
代表的な窓のリフォーム方法を3つご紹介します。
●内窓を設置する
内窓を設置することによって、二重窓にし、冷暖房の効率をあげる方法です。
リフォーム作業時間が1時間ほどでできます。
費用は窓の大きさにもよりますが、7万円程度からとなっています。
●外窓を設置する
断熱性の高い窓に、サッシも含めてすべて交換します。
リフォーム作業時間は2時間~半日程度です。
二重窓よりも効果は落ちますが、5万円程度から行える手軽なリフォームです。
●断熱ガラスへ変える
サッシはそのままで、窓ガラスのみを断熱窓と交換するといったリフォームです。
二重窓にすれば冷房効率が上がり、寒い外気の影響をうけづらくなります。
リフォーム作業時間は30程度で、見た目の変化も少ないので、人気の高いリフォーム方法になります。
大きな窓はしっかりとした寒さ対策を
大きな窓には採光や風通しのよさ、開放感があるなどのメリットが多くあります。
しかしデメリットとして、防犯の面や冷暖房効率が悪いという点があげられましたね。
寒さ対策に関しては、自分でできる手軽なものからプロにまかせるリフォーム作業までさまざまです。
当記事でご紹介した寒さ対策をぜひ試していただき、快適な空間を作り上げてください。