サラリーマンの方でも、融資を受けるなどして、副業として挑戦されていることも多いアパート経営ですが、近年、メリットが多いということで、注目度があがっています。
しかし、仕方がない事なのですが、住民同士のトラブルなどで頭を悩ませることがあるのも事実です。
特に多いのが、騒音によるトラブルです。
この記事では、その対策や、引っ越し費用を負担すべきなのか、ということについて、ご説明していきます。
アパート経営のメリットとデメリット!
いざ、アパート経営をしようと考えても、安易に行うのではなく、まずはどのようなメリットとデメリットがあるのかを知っておきましょう。
アパートにはお部屋が複数あるので、一定の家賃収入が期待でき、建物が古くなっても土地自体の価値は残るメリットがあります。
そのため、ワンルームマンション投資よりもメリットがある、と考える方も多いです。
そして、ワンルームマンションの場合は、火災や地震で建物が全壊したら価値がなくなってしまうこともあります。
この点を考慮してアパート経営を選ぶ方も少なくありません。
ですが、お部屋の数が複数だからこそ、育ってきた環境も価値観も違う方が、隣り合わせで暮らすことになります。
そのため、多かれ少なかれ、苦情が持ち込まれることは覚悟しておかなければなりません。
このようにトラブルに見舞われることがデメリットの一つでしょう。
今回、焦点を当てる騒音についてのトラブルも、入居者様によっては、引っ越し費用を管理会社や大家に請求してくるケースもあるのです。
では、そのような事態にならないための対策について見ていきましょう。
引っ越し費用を請求されることも!アパートの騒音を防ぐ
騒音に耐えて引っ越しをしなければならないというのは、入居者様にとっても相当なストレスになってしまうと思いますが、引っ越し費用を請求してきたら、こちらも困ってしまいますよね。
騒音トラブルの対策について、しっかり学んでおきましょう。
まずは、入居してくる前にできることについて、ご紹介します。
・壁の材質を考える
壁を厚くする、という方法だけではなく、遮音シート・パネル、吸音ウールなどを使用したり、気密遮音コーキングなどで隙間を塞いであげることで、日常生活で起こる騒音を、ある程度防げます。
・窓に騒音対策
アパートの近くに線路や幹線道路、工場などがあることによって起こる騒音トラブルの対策として、窓に二重サッシを採用したり、他の、防音効果のあるものにすることが挙げられます。
・床材に気を配る
床材を、遮音・吸音・防振性の高いものにすることや、床下に遮音材を付けることでも、効果があります。
引っ越し費用を請求されないために入居後にできること
先ほどは、騒音対策として、入居前にできることについてお伝えしました。
ご紹介したことを実践すれば、入居者様へのアピールにもなり、アパートの人気も上がるかもしれません。
それでは、次は、入居してきた後にできることについてご紹介します。
・騒音の元について、注意喚起する
騒音で苦情があったら、掲示板などにその原因を書いた紙を貼り、他の入居者様にも分かるよう、注意を促すことができます。
・騒音の元となっている方に、防音マット・カーペットなどのアドバイスをする
小さなお子さんがいらっしゃると、どうしても走り回ったりして、階下の入居者様から苦情がある、ということも多いものです。
ジョイントマットなどをおすすめすることも、一つの対処法でしょう。
・遮音カーテンや防音カーテンなどのアドバイスをする
それほど大きな騒音ではなく、他の入居者様からは苦情が来ていない場合に限りますが、そうした簡単な対処法もある、ということをお伝えするのもいいかもしれません。
これは、入居者様と普段からコミュニケーションを取り、良好な関係が築かれている場合には、効果が期待できます。
そうでない場合は、火に油を注いでしまうことになりかねませんので、言わない方がいいでしょう。
余計、引っ越し費用を請求されるリスクが高くなってしまいます。
アパートの騒音トラブルをこじれさせないようにするには?
アパートで、騒音トラブルがあった際に、どのように対処すればいいのかについてお伝えしています。
ここでポイントになるのは、「誠意を見せる」ということです。
騒音の元になっている入居者様にも子育てや、生活スタイルなど、様々な事情があることでしょう。
ですから、居丈高に注意すると、感情的になってしまい、事態がややこしくなってしまうこともあります。
あまりにも大きな騒音で、多くの入居者様から苦情が入っている場合、直接はっきりとお伝えしなくてはいけないことになります。
できるだけ冷静に、丁寧な態度で説明しましょう。
また、騒音を訴えてきた方に対しては、注意をしたこと、収まらない様ならまた相談してほしい、ということをお伝えしましょう。
こうしたことは、管理会社がしてくれることもありますが大家としても、状況をきちんと把握することは大切です。
次項では、引っ越し費用を請求されるような場合に、他にも気をつけておくべきことについて書いていきます。
騒音で引っ越し費用を請求されたら?
おそらく、引っ越し費用を請求されるということになる前に、アパートの管理会社にお話は伝わっていることと思いますが、こういった問題で重要なのは、「1人で解決できるとは思わない」ということです。
管理会社はもちろん、管理組合や法律に詳しい専門家などに相談しながら、解決策を探していきましょう。
何度、注意しても騒音について気をつけてもらえずに、トラブルがこじれてしまい、入居者様が引っ越しを余儀なくされてしまった場合、費用を請求されるケースは意外とあるのです。
中には、弁護士に依頼する方もいらっしゃいます。
責任はその騒音の元となる方にあり、筋違いなのでは、と感じるかもしれませんが、いろいろなお考えの方がいらっしゃるものです。
ですので、やはり誠意を持った対応をすること、状況をしっかりと把握することが大切です。
こうした騒音トラブルで、管理会社や大家が引っ越し費用を負担するというのは、極めてまれなことです。
他の方の知恵を借りながら、落ち着いて対処しましょう。
騒音トラブルを解決する工夫
アパート経営で、騒音トラブルをこじれさせないために、経営者としてどのようなことに注意したらいいのか、なんとなく分かっていただけたでしょうか。
注意する方法として、掲示板で注意喚起することがまず考えられます。
その他には、入居者様全員にお手紙を出すというような対処法もあります。
また、物件をお持ちの場合、引っ越し費用を請求せずにそちらのお部屋に移っていただく、という方法で解決されたケースもあるようです。
引っ越し代の全額を請求されたり、暴力沙汰に発展するかもしれないピリピリした空気になっていたりする場合の奥の手ですが、いろいろな工夫があるということを知っておきましょう。
そして、基本的に、対応するのは不動産会社です。
ですから、経営に専念できるよう、信頼できるパートナーになるような不動産管理会社を選びましょう。
こうしたトラブルのことを知ると、アパート経営に尻込みしてしまうかもしれませんが、前もって対策を取っていれば防げることも多いので、ご安心ください。
アパートの騒音トラブルを防ぐ
アパートの騒音トラブルへの対策・対処法について、ご理解していただけたでしょうか。
他にも、募集段階で、しっかりと規約を策定することが大切です。
ペットを飼うことや、テレビや音楽の音量、楽器演奏の時間など、入居していただく際にお伝えしましょう。
また、お子さんが多いアパートなら、事前にそういったことも伝えることが大切です。
ご面倒かもしれませんが、トラブルを防ぐためにも、お互いに確認しておいたほうがいいこともあります。
やはり、管理会社や入居者様にどれだけ誠意をもって対応できるか、ということが重要です。