電気代の平均額はご存知ですか?
同じアパートに住んでいても、建築の構造であったり、生活スタイルであったり、さまざまな要因で、驚くほど電気代に差が出ます。
電気代がかさむ原因を知りちょっとした対策をすれば、家計に潤いを与えることができます。
また、電力の自由化により受けられる恩恵とは一体どういったものでしょうか。
アパートの電気代と統計データの平均額はどのくらい違う!?
アパートの電気使用量は、どのくらい掛かっていますか?
「同じアパートに住みながら、お隣さんの電気代より2倍も3倍も高い」というのは、実はよくあるケースです。
では、電気代はだいたいどのくらい掛かるのが普通なのでしょうか?
アパート、戸建ても合わせたひと月あたりの電気代の平均額(2016年総務省統計)をみてみましょう。
・1人暮らし:およそ5,320円
・2人暮らし:およそ8,933円
・3人暮らし:およそ10,321円
・4人暮らし:およそ10,867円
・5人暮らし:およそ12,108円
みなさんの家の電気代と照らし合わせてみてどうですか?
この統計データは、一年を通しての平均額です。
冬の電気使用量は一番多く、次いで夏と、季節によって電気使用量は変動します。
電気使用量の少なくなる春や秋に平均額を超えている場合は、減らせる余地が多くあります。
電気代を下げるには、意外と簡単にできる方法が多くあります。
現状を見直し、生活スタイルに合った方法を検討していきましょう。
同じアパートに住んでいても電気代は数倍違うことも!?
前述では、統計データの平均額を電気代の目安として考えてお話をさせていただきました。
ここでは、電気代が高くなってしまう原因とその対策をご紹介します。
まずは、「同居人数による電気代」についてです。
同居人数が増えても、電気代はさほど大きくは上がらないケースがほとんどですが、中には数倍に跳ね上がってしまうケースもあります。
それには、下記のような理由が考えられます。
・個々が別の部屋で過ごす
・個々の生活パターンが違う
・個々がテレビ、パソコンを持っている
・個々が節電に関心がない
このように、同居する人たちが、まったく別のスタイルでバラバラな生活をしていると、電気使用量はグンと上がります。
個々が電気の使い方に少しでも意識をして、生活スタイルに取り入れていくことで、結果的には節電に大きく影響します。
次に、アパートの「窓のつくりや大きさ」についてです。
アパートにベランダや大きな窓がある場合、夏は暑くなりすぎ、冬は寒くなりすぎる原因になります。
そのような場合は、季節にふさわしいカーテンを選んで対策をしましょう。
そして、木造のアパートによくある「隙間風の問題」についてです。
木造の場合、収縮する木の特性で歪んだり反ったりして、隙間ができてしまうことが多いです。
そうなると、隙間から風が入り込んでエアコンの効率が悪くなり、余計に電気代が掛かってしまいます。
このような木造アパートでは、断熱ボードや隙間テープを使って対策をしましょう。
電気使用量の40%を占める電化製品の賢い使い方!
前述では、生活の中でできる節電対策のお話をしましたが、ここでは、電気使用量の40%を占める家電の賢い使い方をご紹介します。
年間の電気使用量はどのような内訳になっているかご存知ですか?
電気使用量全体の40%は、「冷蔵庫」「照明器具」「テレビ」「エアコン」で占められています。
どれも生活に欠かせないものばかりです。
では、どのような点に気をつけて使うと良いのでしょうか。
【冷蔵庫】
・省エネタイプのものを使う
・ドアの開け閉めの回数を減らす
・ドアはなるべく早く閉める
・冬場は調節スイッチを「弱」に設定する
【照明器具】
・白熱電球よりも蛍光灯の方が、電力の抑制になる
・高価ではあるが、LED照明が一番消費電力が少ない
【テレビ】
・商品によって電力の消費量が違うので、購入の際はチェックをする
・本体のスイッチを切って待機電力を使わない
【エアコン】
・省エネタイプのものを使う
・設定温度を下げる
・頻繁にスイッチを切ったり入れたりしない
・扇風機を上手に利用する
特に、アパートで過ごす夏は「もわっ」とした特有の暑さで、冬は凍えそうなほどの寒さなので、エアコンを頻繁に使用し電気代は高額になります。
上記のようなことを意識して、一年過ごした電気代を平均すると、ひと月当たりに大きな変化が出るでしょう。
このように、節電を意識した電気の使い方をすることは大事なことですね。
次は、節電と同時に見直したい、電気の契約についてお話しします。
電気の契約内容見直しで、年間の平均額が下がる!
電気の契約は見直したことはありますか?
契約内容で注目していただきたいのが、「アンペア」と「プラン」です。
まず、電気には「契約アンペア」というものがあります。
一度に使うことのできる電気エネルギーの量のことです。
つまり、電気をたくさん使う家は大きいアンペアが必要で、あまり使わない家は小さいアンペアで良いのです。
アパートの場合、ほとんどが30Aに設定されています。
この30Aというのは、2~3人の家族が暮らすのに十分なアンペアです。
しかし、中には社会人の1人暮らしの方でも30Aになっている場合があります。
日中は仕事で不在、家での自炊もほとんどしない、という生活であれば、30Aは必要になりません。
アンペア数ごとに基本料金が設定されていることがほとんどなので、そのような場合には、低いアンペアに変更すれば電気量は必然的に安くなります。
そして、「契約プラン」も確認してください。
先ほどのように、アパートで社会人の1人暮らしの方の場合、夜間と早朝のみ在宅というケースも多いはずです。
そのような場合には、夜の時間帯の電気代が割安になるものが最適かもしれません。
このように、生活スタイルに合ったプランで電気を使える場合もあり、年間で平均するとかなりオトクになります。
変更手続きも簡単なので、契約内容のチェックは必ずしてみてください。
アパートでも電力会社を選べる!?電気代の月平均額が大幅ダウン!?
前述のように、電気の契約内容の見直しをしても適当な方法がなかった場合、「電力会社を変える」という選択肢もあります。
2016年4月から電力の自由化がされたことで、電力会社を自由に選び契約できるようになりました。
繰り返しになりますが、世帯によって電気の使い方はさまざまです。
一番合ったサービスを提供している電力会社と契約することで、電力自由化の恩恵を受けることができます。
アパート住まいだから、電力の自由化は関係ないという声を時々耳にしますが、それは間違いです。
アパートにお住まいの方でも、基本的には電力会社を自由に選べます。
電力会社とは、大家さんではなく、個人で契約しているケースがほとんどだからです。
そのため、電力会社を変更する際に、大家さんや管理会社に必ず相談しなければいけないということもありません。
しかし、場合によってはメーターの交換工事が必要になる場合などありますので、一言伝えておく方が、後々のトラブルを回避できるでしょう。
電力会社を変えたことで電気代の月平均額が下がり、年間額にすると数万円の差が出たという例も多くみられます。
一方、アパートにお住まいの場合で電力会社が選べないケースは、「一括受電」といって、アパートが一括して電力会社と契約している場合です。
この場合は、自分の意思で電力会社を変えることはできません。
電気代を下げるべく電力会社を変えるときのポイント
これまでのように、電力会社を変えてアパートの電気代の月平均額を下げたいという場合、注意していただきたいことをお話しします。
まず先にお伝えしたいことは、電力会社を変えても、電気の質が変わったり、供給が不安定になることはないということです。
変わるのは、電気料金とサービス内容です。
電気料金を見る際は、基本料金と電力量料金に注目してください。
電気料金を比較するためにシュミレーションを使ってみるのも良い方法です。
料金の安さで決めるのはもちろんですが、電力会社の対応の良さで決めるのも良いでしょう。
また、電力会社によって、携帯電話やインターネットの料金に割引が適用されたり、ポイントが溜まるなどの特典がある場合もあります。
様々なサービスを比較して検討してください。
アパートでも電気代を下げる方法はたくさんある!即実践の価値アリ!
アパートの電気代は、建築の構造、同居する人数、生活スタイルによってかなり差が出るということがお分かりいただけたでしょうか?
平均以上に電気代が掛かっている場合は、節電対策はもちろんのこと、契約内容と電力会社を見直すことをおすすめします。
多くの電力会社が存在しているので、あなたのアパートに適した電気料金プランがみつかるはずです。