アパートでも一戸建てでも、自宅の窓の防音対策に悩む人は多いですよね。
その場合、「窓に隙間テープを貼るのが有効だ」という話も聞きますが、実際にどうなのか気になっているという人もいるのではないでしょうか。
今回は、窓に貼る隙間テープに本当に防音効果があるのかや、その効果的な貼り方などを一緒に見ていきましょう。
家の窓の防音対策に悩む人は多い?
アパートなどの集合住宅はもちろん、一戸建てであっても、日本は近所の家との距離が近いので、音が気になります。
また、幹線道路や線路のそばに住んでいる人などは、車(主に大型トラック)や電車が通るたびにその音に悩まされることもあるでしょう。
音は一度気にしはじめると、ずっと気になってしまうものです。
騒音が人の健康に与える影響については様々なものがあると言われていますが、やはり精神的な面でも大きなストレスになるということが分かっています。
例えば騒音が続くと、何かしようとしても集中できなくなったり、夜も熟睡できなくなりがちですよね。
それが続くと心身ともに生活に支障をきたすので、そうなる前に防音対策することが健康を維持するためには重要なこととなります。
そして、そういった音に対する悩みを持つ人は、かなり多くいるとされています。
そうした人の間で「防音対策に効果があるグッズ」としてよく使われているのが、窓に貼って使う「隙間テープ」です。
しかし、この隙間テープの防音機能は付加的なものです。
なぜそうなのかについては、次の章で見ていきましょう。
隙間テープの本来の目的は?
窓に貼って使う隙間テープの本来の目的は、実は、防音対策ではありません。
「隙間テープ」と言うくらいですから、窓の隙間に貼って、暖かい空気が逃げて行かないようにするものです。
つまり、主に「防寒対策」に使われるものなのです。
そして、これは窓のサッシに貼ると、特に保温効果を発揮します。
なぜなら、窓からの外気(冷気)の約半分は、サッシから入ってくるからです。
そこを隙間テープで塞げば、部屋に冷気が入ってくるのを抑えることができるので、アパートの室内が寒くて辛い人には、とても役立つグッズです。
せっかく暖房を入れても、窓の下の部分(サッシ)から暖かい空気が逃げてしまっては、電気代もエネルギーも無駄が出てしまいます。
しかし隙間テープには、「外の冷気を入れない」という効果の他に、「部屋の空気を逃がさない」という効果もあります。
窓のサッシに隙間テープを貼れば、暖房代だけでなくエネルギーの節約にもつなげることができるので、使う人が多いのも頷けますね。
隙間テープが窓の防音対策になるのはなぜ?
しかし、隙間テープは、「窓の防音対策としても有効だ」と言われ、人気を博しています。
それはなぜなのでしょうか。
ここでは、その理由について見ていきましょう。
繰り返しますが、隙間テープは、窓の隙間を塞ぐものです。
隙間テープを貼ると、部屋に冷気が入るのを防げます。
しかし、窓の隙間からは、外気だけでなく、外の音も入り込んできます。
そのため、隙間テープを貼ると、外からの音が部屋に入ってくるのも防げるということになるのです。
集合住宅でも一戸建てでも、近隣からの音は意外と響きます。
また反対に、自分が出す音が周囲の迷惑になっていないか、気になることもありますよね。
今は、「生活音がうるさい」という理由で近所の人とトラブルになることも多い時代のため、不安に感じる人も多いでしょう。
そうした人にとっても、隙間テープは助かるグッズです。
アパートなどの集合住宅でも、一戸建てでも、窓に隙間テープを貼ることで室内の音が外に漏れにくくなれば、多少は安心して過ごすことができます。
また、効果の感じ方には個人差があり、「静かになった」という人もいれば、「思ったほど効果がない」という人もいるでしょう。
しかし、それでも何も対策をしないよりは健康に良いので、騒音が気になる場合には防音グッズを使って対策していきましょう。
窓に貼る隙間テープは何でもいいの?
窓に貼る隙間テープは、「隙間テープ」と謳っているものであれば、何でもOKです。
そして、隙間テープは100円ショップでも取り扱いがあるので、お金を掛けずに防音対策することができます。
しかしその選び方にはコツがあり、選び方を間違えてしまうと効果が得られないばかりか、かえって窓が使いにくくなるなどの新たな問題が出ることも考えられます。
そこで、ここでは効果を高めるための隙間テープの選び方をご紹介します。
まず隙間テープの厚さですが、これは本当に様々なので、自宅の窓の隙間の幅を事前に調べそれに合うものを選んで下さい。
隙間より細いテープでは隙間が埋められません。
しかし、厚すぎると窓の開閉ができなくなります。
そのため、「少し閉めにくい」と感じる程度の厚さのものにしておきましょう。
そして、隙間テープの材質には、ウレタン製のものと、合成ゴムでできているものがあります。
ウレタン製のものが安いので、どちらがいいのか分からない場合は、まずウレタン製の隙間テープを試してみるのが良いでしょう。
合わなければ合成ゴムに切り替えるのがおすすめです。
色は、どんな家の窓にも合うように、黒や茶色であることが多いので、好みに合わせて選んでみて下さい。
賃貸物件では、剥がしやすいものを選ぶと、退去時に剥がすのが楽です。
窓の防音対策効果を高める隙間テープの貼り方
では、窓の防音対策として隙間に隙間テープを貼る方法をご紹介します。
隙間テープは、部屋の防寒対策として使う場合には窓のサッシに貼りますが、防音対策として貼る場合には、貼る位置が異なります。
防音対策として窓に貼る場合の貼り方は、以下の通りです。
①隙間テープを貼る位置を決めます。
一般的には窓の戸当たりに貼ることが多いでしょう。
②貼る部分をきれいにする
戸当たりは、意外と汚れが付いているものです。
汚れているところに隙間テープを貼っても、剥がれやすくなってしまいます。
③隙間に合う長さにテープを切る
隙間テープの後ろについているシールをはがして貼り付けて下さい。
上から下まで、一気に隙間テープを貼るのがコツです。
長さのあるテープを戸当たり部分に一人で貼るのは難しいかもしれませんが、その場合には、テープを切らずに上から貼り始め、下まできちんと貼ってから切るようにするとうまくいくでしょう。
窓の防音対策として隙間テープを使うときの注意点!
ここまで、隙間テープの選び方や貼り方をお伝えしましたが、隙間テープで防音対策をする場合は、やはり注意点もあります。
窓の防音対策として、隙間テープを貼る場合には、以下のことを頭に入れておき、適切な使い方をするようにしましょう。
・劣化してきたら、ボロボロになる前に交換する
・音や振動が気になる場合には、他の防音グッズとも併せて使う
隙間テープは消耗品なので、使っているうちに少しずつ劣化してきます。
隙間テープが傷み、効果が薄れてきたと感じたら、早めに貼り替えましょう。
また、隙間テープのみで振動音まで防ぐことは難しいので、電車の揺れなどによる振動対策には、他のグッズ(防音マットなど)を併用することも考えましょう。
さらに、窓の給気口などを隙間テープで塞いではいけません。
窓の給気口は、住む人の健康を守るためにあるもので、そこから出ていく空気はそれほど多くありません。
ここを隙間テープで塞いでしまうと換気ができなくなるので、うっかり塞がないように注意して下さい。
隙間テープで手軽に防音対策ができる!
今回は、「防音対策」としての隙間テープの使い方をご紹介しました。
隙間テープなどの防音対策グッズは、日々進化しています。
窓に合った材質・サイズの隙間テープを選び、適切な貼り方をすることで防音効果を高めることができます。
快適な生活空間を確保し健康を保つためにも、騒音に悩んでいる人は、ぜひ隙間テープを使って窓の防音対策をしてみて下さい。