これから株式売買を始めようという方、基本的な株式の知識は習得しましたか?
株式売買を始めるにあたって、「株はどうしたら売ったり買ったりできる?」「株を売る時間や買う時間はいつ?」など、さまざまな疑問がわいてくることでしょう。
ここでは、そのような株式売買の基礎知識について解説していきます。
資産形成に株式売買
これまで「投資」の経験がなく、ほとんどの資産を銀行の預金や会社の財形貯蓄などで保有しているという方は多いことでしょう。
今の日本の経済状況を考え、「老後に決まった額の年金をきちんと受け取れるのか」という不安を抱いている方は少なからずいると思います。
そのような方は、将来の「お金」に関して他人任せにするのではなく、投資をして老後のための資産形成をしておきたいと考えていることでしょう。
一方、すでに老後の生活を迎えている方の中には、「時間もできたことだし、若いうちに貯めたお金で投資でもしてみよう」という方もいるかもしれませんね。
そこで、いざ投資を始めてみようと考えた時、大体最初に頭に浮かぶのが「株式」ではないでしょうか。
当記事では、「そもそも株とは何か」ということや、「株はどうしたら売ったり買ったりできる?」「株を売る時間や買う時間はいつ?」など、株式の基本的なことについて解説していきます。
株式売買の基礎知識
まず、「株」について簡単にご説明しておきましょう。
「株」とは、企業が何かの事業を始めるなどの理由で資金調達をするために発行されるものです。
その株を買うことは、つまり、その企業に出資をしているということですね。
株を買った人は「株主」と呼ばれ、株主は株主総会という企業の最高意思決定の場への出席もできます。
また、その企業に利益が出ると「配当金」として株主に分配されます。
さらに、「株主優待制度」がある企業であれば、その企業の商品やサービス券などがもらえるのです。
株は株式市場において自分のタイミングで買うことができ、売ることもできます。
(もちろん、いつでもではなく決められた時間内で取引します。)
株式売買をしたことがない方にとって、株は「怖い」というイメージがあるかもしれません。
しかし、株を買うということはその企業に出資して協力しているという、すばらしい一面があるのです。
そう聞くと、大きなくくりで日本経済に協力しているとも言えませんか?
株式を売る時間買う時間はいつ?株式売買の基本
株とはどういうものか、株の基礎知識についてご説明しました。
この項では、「株式売買の基本」について解説していきましょう。
まず、株は「証券取引所」で売買ができます。
実際に株を売買する際は、「証券会社」を通して行うことになります。
ですから、まずは証券会社に口座を作りましょう。
口座を作ることができたら、その口座に資金を入金します。
そこでようやく株を買うことができるようになります。
買った株は、自分の好きなタイミングでいつでも売ることもできます。
ただし、証券取引所での株式売買は時間が定められています。
証券取引所は、ニュースなどでもよく耳にする「東京証券取引所」をはじめ、他に名古屋・福岡・札幌にあります。
取引時間については、各証券取引所で異なるので注意してくださいね。
多くの売買が行われる東京証券取引所に関して言えば、午前中が9時から11時半、午後が12時半から3時までとなります。
ちなみに、午前中の取引は「前場(ぜんば)」、午後の取引は「後場(ごば)」と言いますので覚えておきましょう。
株を売る時間や買う時間には制限がない!?
ここでは、株を売る時間や買う時間についてもう少し詳しく解説していきます。
株を売買する時間は、東京証券取引所であれば午前9時から11時半の前場と午後12時半から3時までの後場の間とご説明しましたね。
時間はその通りなのですが、証券取引所には休日があります。
それは、土日祝日や年末年始です。
つまり、基本的には平日の前場と後場の時間帯しか取引ができないのです。
しかし、現代の生活スタイルを考えると、取引所が開いている時間帯は多くの方が仕事や家事などで忙しいですよね。
それを踏まえ、現在は「ネット証券」から24時間売買注文を出すことが可能になったのです。
株を売る時間や買う時間に制限がないということですね。
ただし、あくまでもリアルタイムに取引ができるのは、さきほどご説明した時間帯のみです。
また、証券会社のシステムメンテナンスなどの時間帯も売買はできません。
そして、平日の前場後場以外でネット証券から発注した注文は、翌営業日に持ち越されることになります。
株価を見ている時間がない!どうすればいい?
老後の楽しみで投資をしようと思っている方は、自分の好きな時間に株価をチェックすることもできるでしょう。
しかし、平日の日中に仕事がある方や家事で忙しい方は、株価を見ている時間はないですよね。
そのような方は、買いたい株があれば先ほどご説明したように、ネット証券から売買注文を出すことが可能です。
その際の発注の仕方として、「成行注文」と「指値注文」という方法があります。
成行注文は、「いくらでもいいから買いたい、売りたい」というもので、その時の株価で売買が成立します。
したがって、自分の思わぬ株価で売買が成立してしまう可能性もあります。
指値注文は、「その株価以下で買いたい、その株価以上で売りたい」というものです。
指値注文は、成行注文とは違って思わぬ株価で売買が成立することはありません。
そのかわり、いつまでたっても売買が成立しない可能性があります。
さらにもう一つ、「逆指値注文」というものがあります。
逆指値注文とは、保有している株が予想以上に下落してしまっても、前もって注文を入れておいて売ることにより損失を抑えることができるものです。
例えば、株価150円で買った株に130円の逆指値注文を出していたとします。
その株価が思ったよりも下落してしまった時、株価が130円になった時点で売るというものなのです。
逆指値注文を出しておけば、予想だにしなかった大きな損失を免れるということですね。
株式を売る際に注意すべきこと
株式売買の基礎知識として、売買できる時間帯のことなどご説明してきました。
最後に、株式を売る際に注意していただきたい点について解説します。
まず、株式には「権利確定日」という日があります。
この権利確定日は、さきほどお話をした「配当金」や「株主優待」に大きく関わってくる重要な日です。
権利確定日に関連して、「権利付き最終日」も配当金や株主優待に大きく関わります。
その理由は、「配当金や株主優待を受ける権利を得るためには、権利確定日にその企業の株を保有していなくてはならない」というものだからです。
ただし、ここで注意していただきたいのが、権利確定日にだけ株を保有していればいいということではないということなのです。
権利確定日に株主と登録されるには、そこから3営業日前の権利付き最終日までに株を買わなくてはならないためです。
つまり、もともとその企業の株を保有していて、もしも権利付き最終日の前日に株を売ってしまった場合、配当金や株主優待の権利は得られないとうことになってしまうのです。
特に、配当金や株主優待が目的で取得した株式ならば、この点はよく注意するようにしてくださいね。
基礎知識を蓄えて株式投資をしてみよう
一見、難しそうとも思われがちな株式投資。
しかし、基本的には企業に投資をするという日本経済の一端を担うものとも言えます。
しっかりとした知識を蓄え、資産形成のために株式投資を始めてみてはいかがでしょうか。
ただし、預金とは異なり株式投資には思わぬリスクがあります。
投資をする際は、自己責任で行うようにしましょう。