分譲や賃貸物件の駐車場に車を停めていたら、自分の車に何か当たる音がして確認すると、ボディがへこんでいた…。
といった駐車場トラブルに、巻き込まれたことはありませんか。
駐車場トラブルには、様々なケースがあります。
実際にトラブルになったら、どのように対応したら良いのでしょうか。
トラブルは騒音以外にも!駐車場でも起こりやすい
賃貸の集合住宅においての入居者同士のトラブルは、騒音以外にも、駐車場でもよく起こります。
誰でもトラブルは回避したいものですが、駐車場トラブルはどのようなことがおこりやすいのでしょうか。
●駐車場に停めてある車に傷
自分の車に、隣の車が当たる音を聞いてすぐに対応できる場合と、知らないうちに自分では身に覚えのない傷がついている場合があります。
●自分の駐車場に無断駐車されている
特に駐車場を常用しない場合、他の入居者や訪問者が、当たり前のように駐車している事例も多くあるようです。
駐車場の使用料を支払っている側からすると、自分の駐車場に無断駐車されるのは、心中穏やかにはいられませんよね。
残念ながら非常識な人もいるので、無断駐車は頭が痛い問題ですね。
●隣の車のサイズが大きすぎる
駐車場トラブルには、「隣の車のサイズが大きすぎる」ということが原因になることもあるようです。
確かに、隣の車が大きすぎると、ドアが開けにくかったり、何度も切り返さないと出られなかったりします。
しかし、車の大きさに関しては、自分のほうも隣の車に迷惑をかけている可能性もあるので、注意したいところですね。
狭い駐車場の場合は、少しでも相手に迷惑をかけないように、ミラーは必ずたたんでおきましょう。
分譲物件の無断駐車に警察は介入してくれるの?
賃貸の集合住宅の騒音トラブルも、事件に発展するほど深刻なものもあります。
しかし、前項でも駐車場の無断駐車について少しふれましたが、賃貸の集合住宅だけでなく、分譲物件の無断駐車問題も軽視できないものなのです。
自分の駐車スペースに、見知らぬ車が停めてあったら迷惑ですよね。
こんな時にまず最初に思い当たるのは、「警察に何とかしてもらおう!」ということではありませんか。
しかし、ずばり無断駐車問題には、警察は介入できません。
警察は道路交通法違反として駐車違反は取り締まりができますが、私有地内は不介入なのです。
ですから、つい頭にきて「自分でレッカーを呼んで移動させてしまおう!」と考えるのは、やめておきましょう。
実は、日本国の法律では、法的手続きをしないで、実力行使で権利を取り戻すのは禁止されています。
ですから、無断駐車車両を勝手に敷地外に出した場合は、納得できませんが、無断駐車をした側から不法行為を行ったとして、損害賠償を請求されるおそれもあるのです。
では、相手から訴訟されずに、効果がある無断駐車の対処方法は、どのようなものがあるのでしょうか。
分譲物件の無断駐車対策
無断駐車する人も、駐車しやすい場所を選んでいるはずです。
つまり、無断駐車がしやすい=駐車しやすいということです。
まずは駐車場内を確認してみましょう。
そして、例えば三角コーンを立てておくなどして、手軽に無断駐車ができない環境作りをしておくといいでしょう。
三角コーンの価格はピンきりですが、中には500円以下で買えるものもありますよ。
無断駐車されている車には、張り紙などで警告をしましょう。
張り紙に書く内容としては、「無断駐車しないで下さい。次回無断に駐車された場合には、駐車代金として○万円をいただきます。」などがよいでしょう。
怒りにまかせて大金を要求したいところですが、あまりにも高い罰金は、逆に効力が弱まってしまいます。
無謀な金額は書かないようにしましょう。
恐喝罪にならないように、行き過ぎないくらいの警告にとどめることが大切です。
ここで大事なポイントが、もう一つあります。
張り紙をフロントガラスにガムテープで止める人がいますが、テープ跡などを逆手に、因縁をつけられることもあります。
そうならないためにも、ワイパーに挟んだり、テープ跡がつかないものを使うなどして、相手から付け込まれる隙を与えないように気をつけてください。
悪質性が疑われる場合は、証拠写真を撮っておくことをおすすめします。
次項は、賃貸物件の駐車場で、「何かが車に当たる音がした」などのトラブルの事例をご紹介します。
賃貸物件の駐車場で上から何かが車に当たる音が!
ここでは、賃貸物件の駐車場でよくある事例をご紹介します。
その方は、4階建ての賃貸マンションのベランダに向き合った配置の駐車場を借りています。
在宅時に、突然何かに当たる音がしたので様子を見に行きました。
すると、駐車場に駐車しておいた自分の車のボンネットが、見てすぐわかるくらいにへこんでいるではありませんか。
車の近くには、上階から落下して、車に当たったと思われる布団挟みのプラスチック破片がありました。
布団を干した時に、布団挟みを誤って落下させてしまったのであろうと想像できます。
上階を見渡すと、明らかに同じ布団挟みを使っている部屋を、特定できたそうです。
このように、駐車場の場所によっては、落下物による被害も少なくないのです。
まず最初にとるべき行動は、管理会社へ連絡して、間へ入ってもらいましょう。
賃貸の場合には、確実に共済会に加入しており、その中に「個人賠償責任保障」というものがあります。
個人賠償責任保障とは、日常生活の事故やトラブルで損害賠償が発生したときに備えるものです。
法律上の損害賠償責任をとらなければいけない際に、共済金が支払われます。
駐車場トラブル!車のドアが当たる音が!
前項では、賃貸マンションの上階からの落下物による被害についてお話しました。
その他にも、「駐車場に車を停めて、ドアを開けた瞬間に強風であおられました。
ハッと思った時には、自分の車のドアが隣の車のドアに当たる音が聞こえたのです。
予想できなかった強風によって、隣の車にドアが当たってしまい、はっきりとわかるような傷がついてしまいました。」
というような事例があります。
確かに、狭い駐車場においては、ちょっと気を抜くと、ドアがぶつかりそうになりますよね。
あと少しで、ドアがぶつかってしまいそうで、冷や汗をかいた経験がある人もいるでしょう。
そして、ドアをぶつけてしまう原因にはちょっとした不注意のほかにも、マンションの入居者の中に子どもがいる場合があげられます。
子どもは車の乗り降りで、大人のように力の加減がうまく調節できず、隣のドアとの距離感もつかめません。
ですので、子どもが車のドアを開けた際に、ぶつけてしまうといったトラブルがおきやすいのです。
管理会社は、「駐車場内のトラブルは一切関知しません。」などといった看板を設置しているところが多いです。
敷地内の駐車場トラブルは、入居者同士の問題です。
大家や管理会社は、弁償してくれる相手ではありません。
怒りの矛先を間違えないように気をつけましょう。
駐車場トラブルでぶつけた相手が思い当たる場合は?
賃貸物件の駐車場で「ドンッ」と当たる音がして見に行くと、自分の愛車のドアに傷があったら悲しいですよね。
相手に明らかに非がある場合は、弁償をしてもらいたいですね。
ぶつけた相手がある程度特定できている時は、どの様に対応すべきなのでしょうか。
一番最初に思いつくのは、大家や管理会社に連絡することでしょう。
相手がだいたい判明している場合には、大家や管理会社は対応してくれるのでしょうか。
ちなみに、賃貸物件を契約した不動産業者は仲介のみを行っているので、建物のトラブルは扱っていないので間違えないようにしましょう。
結論から述べますと、相手の予想がついている場合でも、大家や管理会社は何もしてくれませんし、何もできないのです。
きっと「警察へ連絡してください」と言われるでしょう。
駐車場内では色々なトラブルの発生が予想されるため、「駐車場でのトラブルは管理対象外」といった内容が、契約書の条文に、最初から記載されています。
もしも契約書に記載がない場合においても、管理対象外と言われるでしょう。
大家や管理会社にできることは、「駐車場内で車をぶつけられるといったトラブルが発生しました。入居者のみなさんは十分に気をつけてください。」と、注意を働きかけることぐらいなのです。
ぶつけたであろう相手の名前と部屋番号を教えて欲しいと要求しても、個人情報保護法があるため、相手の許可がない限りは情報を教えることは不可能なのです。
ぶつけた犯人を見つけ出す行為は、警察の仕事です。
ですから、ぶつけられたことがわかったら、直ぐに警察へ連絡してください。
警察官に現場の状況を説明するとともに、思い当たる相手についても伝えておきましょう。
軽視できない駐車場トラブル
分譲物件、賃貸物件での駐車場内のトラブルは、残念ながらよくあることです。
特に、賃貸物件での場合、間違った対応をしてしまうことで、入居者同士が気まずい関係になってしまう恐れもあります。
今後も気持ちよく生活していけるように、怒りの感情はなるべく抑えて、とるべき正しい対応をしましょう。