中古マンションなどをリフォームして、自分好みに変えていく過程をブログにアップしている方をよくみかけます。
見ていると、おしゃれな生活スペースに憧れてしまいますが、そのリフォーム、あなたの部屋でも可能なのでしょうか。
そこで、中古マンションのリフォームで、どんなことができるのか、どこまでできるのか、いくつかのブログからお役立ち記事をまとめてみました。
中古マンションのリフォームが流行っているのはなぜ?
昨今、中古マンションをリフォームして内装をおしゃれにしたり、機能的にしたりして暮らすことが流行しています。
ブログなどでも、その暮らしぶりを記事にして、おしゃれな内装の画像などをアップする人も多いですよね。
リフォームのよいところは、なんといっても、新築よりも安い費用で理想の部屋が実現できるところでしょう。
東京都心部などでは、新築マンション10㎡あたり1000万円以上の値が付くのは当たり前で、とても手が出ません。
そこで中古マンションをということになるのですが、それでも、築30年程度でやっと新築の2/3程度の価格といったところでしょうか。
20代は年収も300万円程度で、高い家賃にあえいでいた人たちが、30代になり450万~500万程度を稼げるようになり、マンションの購入を考えたとします。
50㎡程度の、少しはゆとりある部屋に住みたいと思っても、5000万円の住宅ローンを背負うのは厳しいですよね。
そこで、なんとか手の届く範囲で、3000万円程度の中古物件を探して、リフォームしようということになるのでしょう。
ところでそのリフォームとは、どの程度まで自由にできるのでしょうか。
あるブログからリフォームできる範囲をまとめてみた
実はひとことでリフォームといっても、マンションによってできることとできないことがあります。
あるブログで、中古マンションがどこまでリフォームできるかを取り上げていたので、役立ちそうなポイントをまとめてみます。
まず、マンションという箱状の部屋で、面積が変えられないなら、せめて天井高で空間を確保したいという場合です。
マンションの天井は、上階と20センチ厚程度のコンクリートで仕切られています。
そのコンクリートから軽量鉄骨などを吊り下げ、天井用の石膏ボードを貼っています。
コンクリートと石膏ボードの間には空間があり、そこにいろいろな配管などを通しているわけです。
コンクリートは構造上絶対必要なものなので、どうしようもありません。
しかし、石膏ボードを取り払い、配管やダクトが見えるようなデザインにすることで、天井高を上げることが可能だそうです。
普通は一軒家でしか求められない天井高の実現は、空間を重視する人には大切かもしれませんね。
ただ、上階との仕切りがコンクリートのみになってしまうので、騒音と断熱、湿気などの問題が気になるところです。
住宅の性能より空間や見た目優先というなら、チャレンジしてみてもよいでしょう。
ブログからわかる間取り変更できる物件のポイント
では、間取り変更はどうでしょう。
さきのブログによると、その点は、中古マンションの構造によるそうです。
マンションには「壁式構造」と「ラーメン構造」があり、壁式構造は壁自体が躯体の役割を兼ねていて、ラーメン構造は鉄筋の柱と梁が躯体になっています。
もし中古マンションがラーメン構造ならば、すべての壁を取り払って、好きな間取りにすることが可能です。
しかし、壁式構造の場合は、一部の壁は躯体としての役割があるため、さわることはできません。
このような違いがあるので、まずはその中古マンションが、どのような構造であるかを確認してから購入するべきでしょう。
面積に限度があるマンション暮らしでは、間取りはかなり重要です。
実は我が家もマンション購入時にリフォームをしました。
リビングの広さを確保したかったため、ベランダに面したリビングと居室の間の壁を取り払って、全面リビングにリフォームしたのです。
もしリフォームしていなかったら、全体的にコマ割りの空間ばかりになり、圧迫感を感じていたと思います。
オープンスペースとプライベートスペースの割合などにこだわりがある人は、ラーメン構造のマンションを選ぶべきでしょう。
マンションの水回りのリフォームは配管次第
では、水回りはどうでしょう。
壁をすべて取り払ってスケルトンにしたのだから、水回りの配置も自由にリフォームできれば最高ですね。
たとえば、キッチンをベランダに通じる配置にして、換気をよくしたり、家事動線を便利にしたい場合などはどうでしょう。
また、バスルームを窓のあるところに移動したい、などという場合もあります。
ブログにアップされている内装の画像をみると、開放感のあるバスルームに憧れますよね。
ただ、排水管を移動した場合、排水のための勾配がとれなければ水が流れません。
また、移設場所の天井か床下に、給水管や給湯管、ガス管を通すスペースも必要となります。
キッチンの移設などは、換気扇やレンジフードのための排気口が必要ですが、これはもともとの排気口から排気ダクトを設置できれば可能です。
そして、バスルームの移設に関しては、全体的な防水性能に配慮しなければいけません。
このように、水回りの移設は条件をクリアできれば可能ですので、まずは業者さんに配管の位置などを先に確認してもらって相談することが必要です。
ただ、排水管の移動などは、階下にこれまでと違う騒音の影響を与える可能性もあります。
また、防水にも気を遣わなければ、階下に水漏れさせるかもしれません。
中古マンションは、コンクリート一枚で上下階、隣家と接していることを心して、計画を立てることが必要ではないでしょうか。
意外と大事、マンションのリフォームと窓の位置
最後に、窓の位置についてです。
窓には風通しと採光という大きな役割があり、ここに窓があったらなと思うことがよくあります。
ただ、中古マンションでは外壁は躯体の一部でもあり、勝手に壁に穴をあけて窓をつけるリフォームはできません。
また、サッシなどは共用部分とされているため、基本的にはサッシの交換などもできません。
このように、中古マンションの窓には制限があるため、リフォームする目的で中古マンションを購入する場合は、窓の位置をチェックしておきましょう。
採光が悪いと昼間の電気代がかさんだり、逆に大きすぎる開口部は断熱性が劣っていたりして、冷暖房費がかかります。
ただ、断熱性に関しては、ガラスをペアガラスにしたり、部屋側に内窓をつけたりすることで対応は可能です。
見た目に関しては、ブログなどでは、サッシの枠にペイントしたり、カーテンに工夫をしたりして、もともとのサッシを工夫しています。
このように、マンションにはリフォームでかえられるところ、かえられないところがあります。
中古マンションは部屋を見て購入することができるのですから、マンション選びの時点から、このような点をチェックしておくべきでしょう。
マンションの内装はブログを参考に自由にリフォームを
構造上のリフォームの注意点をいくつか述べてきましたが、リフォームの楽しいところはやはり内装でしょう。
中古マンションのリフォームでは、室内をどのようなイメージでコーディネートするかは自由です。
お気に入りの家具をおいたり、壁や床の色を好み通りに変えたり、見せる収納用に作り付けの棚を作るなど、ブログにもよく掲載されていますね。
私の場合は、壁を抜くリフォームをした際に、腰高窓のある壁一面に、1枚板で通しのカウンターをつけてもらいました。
家事やパソコン、ディスプレイなどに大活躍しています。
また、逆側の壁には外壁用のでこぼこした白の石素材を貼り付けてもらい、下がり天井にはダウンライトを設置しました。
その下にテレビ台を置いて、ちょっと雰囲気のあるリビングを作ってみました。
このように、内装はブログを参考にしながら、皆さんの理想のリフォームを実現していただきたいと思います。
ただ、構造や管理組合の規定などから、これまで述べてきたように、できることとできないことがあります。
マンションは自分の家であるとともに、集合住宅であることを自覚して、可能な範囲でリフォームを楽しんでください。
リフォームは業者選びも大切なポイント
最後に、中古マンションのリフォームでは、業者さん選びも大切なポイントです。
私の経験では、複数の業者からサイトで見積もりをもらい、現地再見積もりも3社にお願いして、最良の業者さんと出会うことができました。
結果、仕上がりも価格も工期も、希望通りかそれ以上の価値のあるリフォームができたと思っています。
みなさんも、見積もりの手間を惜しまないで、理想の我が家を実現していただきたいと思います。