これからアパート経営をしたいオーナーように向けて、いくつかの心構えをお話します。
新築にてアパートを建てられる場合、重要になってくるのが周囲の環境です。
良い環境は、経営にも大きく影響してきます。
近隣住民への挨拶や配慮、不動産会社への挨拶がポイントです。
アパートのオーナーが心得るべきこと
はじめに、アパート経営をなさるオーナー様の心得をお話します。
家賃収入がなくては、経営は破綻することでしょう。
そうならないためにも、オーナー様には空室が続かない物件にしていく努力が必要です。
●時代の背景や実態
現時点での時代の環境を知っておくと、その時代のニーズに答えられる工夫ができます。
時代に合った物件こそ、長期空室を避ける秘訣です。
のちほどお話しますが、近隣への挨拶などで、地域に似合った環境を把握することも大切なことです。
●競争物件
内装や外観、駐車場やごみ置き場、家賃や敷金など、ほかの物件に引け目を感じないアパートを目指しましょう。
●リーシング力がある会社を集める
リーシングとは、不動産仲介に重点を置いた業務のことです。
5~6社ほどの情報を集めて、どの会社が良いか判断しましょう。
●リーシング力がある会社に物件管理を移管する
オーナー様自身で物件を管理するのと、会社に物件管理を行ってもらうのを比べると、内観件数は圧倒的です。
手数料はかかりますが、家賃収入が見込めないことを考えてみれば、移管するほうが得策といえる場合もあります。
条件の良いアパートの土地選びとは?
新築のアパートを建てる場合、まず土地を探します。
ここで多くのオーナー様は、条件の良い土地を選びたいと考えますよね。
では、好条件の土地とは、いったいどんな土地なのでしょうか。
抑えておきたいポイントは2つです。
1つめに、土地の価値が値上がりしそうな土地です。
ここ何年かで、住宅や商業施設が多く建てられています。
こういったエリアでは、将来的に人口が増し、土地の価格が上昇する可能性があるのです。
これらを見極めて土地を抑え、5~10年後に人気のあるエリアとなれば、アパート経営もうまくいきやすくなります。
2つめに、交通の便が良い土地であることです。
サラリーマン向けのアパートならば、駅から近い土地。
ファミリー向けのアパートならば、学校から近いエリアなど、どのような人に住んでもらいたいかを考えたうえで決めましょう。
ただ、すでに地価が高騰しているエリアでの建設には、高額な初期費用がかかります。
この初期費用を考え、高い家賃に設定してしまうと、集客が見込めない状態になりかねないので、注意が必要です。
次項では、土地を選ぶときなどに役立つ近隣の挨拶の効果について、お話します。
土地調査として挨拶してみよう
アパートを建てる土地を決めるときに、周囲の状況も見てみましょう。
周辺のチェックポイントは以下のようなことです。
●ゴミを放置している家はないか
●庭やベランダが汚れている家はないか
●道路に花壇などがはみ出している家はないか
●非常識な状況はないか
このような状況があった場合は、慎重になって決めていきましょう。
今後の近所付き合いで、オーナーようやアパートの住人が苦労しないためにも、事前の調査がポイントです。
可能であれば、購入前の土地調査として、隣人に挨拶してみましょう。
声をかけて会話してみることで、分かることもあります。
思わぬ情報が手に入ることもあるかもしれませんよ。
土地が決まったら、いよいよアパートの建設です。
建物を建てるときは、工事の安全や家の繁栄を祈る地鎮祭が行われます。
土地を利用するにあたって、土地の神様を祀り、工事の無事を祈る儀式です。
地鎮祭は「じちんさい」と読むほかに「こしづめのまつり」と読みます。
基本的には、大安吉日を選んで行います。
設計士や施工業者が挨拶する?オーナーが挨拶する?
自宅を建てるときと、アパートを建てるときで地鎮祭は何らかわりませんが、近隣への配慮の仕方が異なる場合があります。
まず、アパートは賃貸物件であることです。
自宅を建てる場合、どんな人が住むのかは、挨拶をするときにある程度分かります。
しかし、賃貸の場合は、どんな人が住んでいるのかを近隣の住人が把握することは困難です。
また、たくさんの人が住むアパートでは、ゴミ出しの方法やマナーを心得ている人ばかりでないことも予想されます。
こういったことから、地鎮祭などで近隣への挨拶周りのときに、不安を耳にすることもあるかもしれません。
今後、良い付き合いをしていくことを踏まえて、真摯に受け止めましょう。
挨拶の方法としては、まず、設計士や施工業者に確認してみましょう。
建築中のトラブル経験が豊富なため、対応に慣れていらっしゃいます。
もうひとつの方法としては、建築前の挨拶は業者が行い、オーナーようは完成時に挨拶回りをするという方法もあります。
この方法ですと、建築中の問題がないことが利点です。
しかし、建設後に問題が起きたときは、新築前の挨拶がなかったと指摘されるケースもあります。
いずれにしても、近隣との良い関係を築けることも、アパート経営の安定に繋がります。
挨拶周りでオーナーの気持ちを伝えよう
アパートが収入を得る物件であることを、好意に思わないかたもなかにはいます。
自宅を建てる場合は、多くのかたが住宅ローンを組み、毎月決まった金額を返済しています。
こういった返済は、出費に値します。
収益物件であるアパートの場合も、初期費用や管理費用などの出費はあります。
しかし傍から見れば「家賃収入がある」「収益がある」などのイメージが湧きやすい傾向があるのです。
すると、出費している身になってみると、うらやましく感じることも頷けますよね。
オーナー様は、こうした近隣住民の意見を受け止めましょう。
そして、良い環境をたくさんのかたに提供したい気持ちや、安定した経営をすることが入居者のためになるということを、伝える必要があります。
土地が決まり、地鎮祭を行う際には、近隣への挨拶がとても大切になってくるのです。
アパートの空室を埋めるには不動産会社への挨拶が鍵
新築のアパートは人気がありますし、すぐに満室になることも珍しくありません。
この状態が長く続くことに越したことはありませんが、築年数を重ねていくと、空室も目立ってきてしまいます。
家賃収入が見込まないと、安定した経営が困難になってしまいますよね。
空室をなるべく作らないためにも、オーナー様ができることはあります。
その1つに、不動産会社への定期的な挨拶です。
定期的な挨拶を行うことで、所有しているアパート物件を覚えてもらいやすくなりますよ。
空室のときだけ行くのではなく、満室であっても伺いましょう。
オーナー様の顔を覚えていただけますし、最新の情報が取得できることもあります。
不動産が忙しい休日や祝日、時間帯を避けて向かいましょう。
手土産を持っていくのも、おすすめですよ。
ご自身の物件を扱ってくれている不動産会社に足を運ぶことも大切です。
挨拶をすることで生まれる効果
アパートの経営者として、周囲の環境や住人の環境をいち早く察知することは、ご自身のためにもなります。
日頃から、近隣住人やアパートの住人、物件を取り扱っている不動産会社に挨拶を行いましょう。
挨拶から生まれる安心感も生まれますし、より良い環境を作り出す効果もあることでしょう。