MRF金利0%時代の救世主!?「SBIハイブリッド預金」とは?

2016年2月、マイナス金利が導入され、今では「高利回り低リスク」を謳っていたMRF金利も0%です。

その後、各証券会社がMRF金利を補うような独自のサービスを打ち出してきています。

しかし、それよりも以前に、いち早く独自のサービスを展開したのが、SBI証券です。

それでは、「MRFよりも便利でお得」な「SBIハイブリッド預金」についてご紹介していきましょう。

MRF金利とSBIハイブリッド預金について

マイナス金利導入よりもだいぶ早い2011年6月4日、SBI証券はMRFの新規買付を終了しました。

それは、SBI証券の顧客を、同じSBIグループの住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」に誘導するためだと考えられます。

SBI証券は、MRF新規買付の終了と同時に住信SBIネット銀行と連携し、MRFよりも便利でお得なSBI証券の「SBIハイブリッド預金」をはじめました。

そして、同年6月27日には、既存顧客のMRFの取り扱いも停止し、8月9日にはMRFの残高を強制解約して、すべて「預り金」としました。

この時点で、SBI証券のMRF金利はすべて0%になったのです。

2011年6月10日のMRF金利は、平均で0.0733%でした。

かつて、MRF金利は平均で0.4681%だったこともあるのですが、2011年当時はずいぶん下がっていました。

しかし、それでも普通預金に比べれば、悪くない金利です。

「SBIハイブリッド預金」は、MRF金利よりも高い金利を目指すとしていて、2011年6月の金利は0.120%と、MRF金利を上回っていました。

後にMRF金利が「SBIハイブリッド預金」を上回ったこともあったのですが、その後、マイナス金利が導入され、前述したようにMRF金利は0%になり、「SBIハイブリッド預金」の金利は、2016年5月から現在まで0.010%をキープしています。

MRF金利よりもお得な「SBIハイブリッド預金」とは?

それでは、住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」について、詳しく見ていきましょう。

【株式・投資信託取引に使える】

預り金自動スィープサービスにより、SBI証券に預けてある待機資金は、自動的に住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」へ資金移動されます。

また、「SBIハイブリッド預金」の残高は、SBI証券の買付余力に「自動的に」反映されます。

【信用取引で使える】

追加保証金等、自動振替サービスを事前に申し込んでおけば、SBI証券での信用取引で、追加保証金が必要になったとき、住信SBIネット銀行の普通預金からSBI証券の証券口座に、自動で振り替えてくれます。

【買付余力に利息が付く】

取引に使わない買付余力金は、「SBIハイブリッド預金」へ自動的に振り替えられるので、普通預金と同じように利息が付きます。

【アグリゲーション機能】

アグリゲーション機能とは、SBI証券総合口座残高表示機能のことで、住信SBIネット銀行のWEBサイトで、SBI証券の預り残高を見ることが出来ます。

ただし、事前に申し込み(無料)が必要です。

【利息が毎月受取れる】

MRFの分配金と同じように、毎月預金利息の入金があります。

このように見ていくと、MRF金利が付かない今、「SBIハイブリッド預金」は、かつてのMRFとほとんど変わらない機能を持った預金と言えるでしょう。

住信SBIネット銀行「SBIハイブリッド預金」を利用するには

このように、「SBIハイブリッド預金」はMRFの機能を持ちつつ、住信SBIネット銀行と連携しているのでMRF金利と違い、利息も付きます。

それでは、住信SBIネット銀行の「SBIハイブリッド預金」を利用するにはどうしたら良いか、ご紹介していきましょう。

①住信SBIネット銀行とSBI証券の口座が必要です。

②申し込みは無料、WEBサイト上で簡単に手続き出来ます。

口座開設にはマイナンバーが必要です。

マイナンバーの提出は、WEBでアップロードするのがおすすめですが、郵送で行うことも出来ます。

SBI証券の口座は、店頭や電話でも開設可能です。

③「預り金自動スィープサービス申し込み」や「アグリゲーション機能の申し込み」など、必要な申し込みは同時に行っておきましょう。

これで、住信SBIネット銀行とSBI証券を連携させ、「SBIハイブリッド預金」を利用することが出来ます。

MRF金利の替わりになる!?SBIの「スマートプログラム」

「SBIハイブリッド預金」のサービスに「スマートプログラム」があります。

「スマートプログラム」とは、商品やサービスの利用状況に応じてランク分けされ、現金やJALのマイルに交換できるスマプロポイントが貯まり、ATMや振込の手数料が無料で利用出来る優遇サービスです。

【スマプロポイント】

・外貨預金と仕組預金の月末残高合計300万円以上で、100ポイント

・給与や年金の受け取りか、定額自動入金サービスのいずれか利用で、30ポイント

・外貨積立を月1万円以上の積立で、10ポイント

・JCB(ミライノ カード)、月内引落金額合計5万円以上で、100ポイント

・口座振替=銀行引き落しで、5ポイント

・純金積立を月5千円以上積立で、10ポイント

このようにして貯めたポイントは、1ポイント=1円相当として使うことが出来ます。

また、JALのマイルに交換する場合は、100ポイント=40マイル相当として反映されます。

「SBIハイブリッド預金」も高金利ですが、給与受け取りやクレジットカードカードなどの引き落としでもポイントが貯まるのはうれしいですね。

このようなサービスを活用することで、かつてのMRF金利を上回る利益を得ることも、期待出来るかもしれません。

MRF金利の替わりにSBIの「スマートプログラム」を活用

前項では、「SBIハイブリッド預金」の「スマートプログラム」のポイントについてご紹介しました。

次にご紹介するのは、商品やサービスの利用状況に応じて決められる「ランク」についてです。

【スマプロランク】

次のいずれかの条件を満たすと基本ランクとなり、クレジットカード利用でランクアップされ、その合計で適用ランクが決まります。

《ランク2》

・月末の総預金残高が、30万円以上

・ロボアドバイザーの月末資産運用残高が、10万円以上

・30歳未満

《ランク3》

・月末の総預金残高が、300万円以上

・住宅ローンの月末残高あり

・ロボアドバイザーの月末資産運用残高が、100万円以上

《ランク4》

・外貨預金と仕組預金の月末合計が、500万円以上

・住宅ローンの月末残高あり+外貨預金と仕組預金の月末合計、300万円以上

※ロボアドバイザーとは、最新のAIを利用して投資助言を行うロボットのことです。

ランク2と3に関しては、他のサービスを複数利用するこで条件を満たすことが出来ます。

いずれにしても、ここでご紹介しきれない条件があります。

その中には、出来るだけサービスが受けやすいように工夫されている条件もあります。

詳しくは、WEBでチェックしてみてください。

先程もお話ししたように、このようなサービスを活用すれば「SBIハイブリッド預金」が、かつてのMRF金利替わりになるかもしれません。

こんなにお得!SBIの「スマートプログラム」!

ランクが決まると、受けられるサービスも変わってきます。

《ランク2》

・ATM利用手数料無料回数、月5回

・他の金融機関宛振込手数料無料回数、月3回

《ランク3》

・ATM利用手数料無料回数、月7回

・他の金融機関宛振込手数料無料回数、月7回

《ランク4》

・ATM利用手数料無料回数、月15回

・他の金融機関宛振込手数料無料回数、月15回

また、いずれのランクも、住信SBIネット銀行の口座と住信SBIネット銀行の口座宛の振込手数料は、無料回数無制限です。

ランク外であっても、ATM利用手数料は月2回、他の金融機関宛振込手数料は、月1回無料で利用出来ます。

ネット銀行ですと、ATM利用手数料が気になるところですが、このように無料回数が増えるのは助かりますね。

「SBIハイブリッド預金」は、証券口座を持つことになりますが、投資の機能はまったく利用しなくてもサービスが受けられます。

そのため、MRF金利が付かなくなって、投資に興味がなくなってしまった方でも、「SBIハイブリッド預金」のさまざまなサービスは受けられます。

SBI証券の口座を持っている方は、口座を眠らせておかないで、「SBIハイブリッド預金」で活用してみてはいかがでしょうか。

「SBIハイブリッド預金」は便利でお得!

低金利時代になって久しくなりますが、ご紹介したように「SBIハイブリッド預金」を上手に活用することで、資産運用をMRFとほとんど変わりなく行うことが出来ます。

MRF金利は0%になってしまいましたが、「SBIハイブリッド預金」であれば優遇金利も受けられますし、ポイントも付くので、利用の仕方によっては、かなりお得です。

投資に興味のある方は、まずは口座を作って、サービスを活用することから始めてみるのも良いかもしれませんね。