外壁材のalcってどんなコンクリート?違いはどこにある?

マンションの建設にあたり、外壁材にalcをすすめられたけれど、alcとは何なのかが、よく分からないですよね。

普通のコンクリートの違いは、いったい何なのでしょうか。
また、他の外壁材との違いは、どこにあるのでしょうか。

この記事では、alcの基本的な知識や、メリット・デメリットをお伝えしていきます。

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alcってどんなコンクリート?

お持ちの土地に、賃貸マンションの建築を考えているというオーナーさんであれば、建材について知っておく必要があります。

建材の違いで、コストは大きく変わってくるからです。

今回のお話では、alcというコンクリートについてお伝えしていきます。

「alc」とは、「Autoclaved」(高温高圧蒸気養生された)「Lightweight aerated」(軽量気泡)「Concrete」(コンクリート)の頭文字をとって名づけられました。

簡単に言うと「高温で発泡加工した軽量のコンクリート」のことです。

1920年代にスウェーデンで開発され、ヨーロッパを中心に発展してきた建材です。
主に、外壁材として使われています。

コンクリートは、圧縮力に強く、強固なマンションを作るためには必要な建材ですが、重量が大きいというデメリットもあります。

一方、alcは水に浮くほど軽量で、マンションの躯体への負担を減らすことができます。

また、たくさんの気泡を含んでいますので、コンクリートと違い、断熱性にも優れています。

そのため、外壁以外にも、鉄骨造・鉄筋コンクリート造のマンションの床・屋根・間仕切りにも使われています。

ほかの外壁材の特徴と違い①

マンションの外壁は、建材の中でも耐久性や耐火性、快適性を決定する大切な建材です。

外壁に使われる建材の中でも、多機能な性能を持つ「alc」というコンクリートは、注目を集めています。

alcについて、詳しくご説明する前に、他の外壁材の特徴や、違いについても知っておきましょう。

▼サイディング
サイディングは、外壁に使われる板状の外装材のことです。

素材は、セメント(窯業)系・木質系・金属系などがあります。
耐火性や耐久性に優れ、安価でデザインが豊富なのが特徴です。

以前ですと、数年ごとに再塗装が必要と言われていましたが、現在では、耐久性を高めたものも登場しています。

そのため、多くのマンションやアパートで使われています。

▼モルタル
セメントが原料の建材です。

現場で、セメントと砂と水を混ぜ、職人が調合して直接、壁に塗り付けて施工します。

仕上がりは職人の腕にかかっているので、品質にバラツキが出ることもあります。
近年では、あまり使われなくなってきているようです。

ほかの外壁材の特徴と違い②

▼タイル
タイルは、耐候性に優れ、他の素材とは違い、経年劣化による塗装作業を必要としません。

外壁塗装の費用が掛からないため、コスト面でも優れています。

しかし、タイル自体は耐久性に優れていますが、タイルを固定するモルタルは劣化します。

モルタルに含まれる石灰成分が溶けだし、タイルを白く汚してしまうことがあるのです。
さらに難点は、「剥がれる」ということです。

モルタルの劣化により、タイルが剥がれ落ちてしまうのです。
そのため、近年では剥がれにくい乾式工法が取り入れられています。

▼コンクリート打ちっぱなし
デザイナーズ物件など、デザイン重視のクールなマンションでよく見かけます。

柱を必要とせず、空間を広くすることができます。

気密性が高く、耐熱性・遮音性・耐震性・耐久性に優れているといった特徴があります。

ただ、熱伝導率が高いため、結露が起きやすいなどの問題点もあります。

いろいろな外壁材がありましたね。

次の項では、いよいよalcについてご説明します。

alcとコンクリートとの違い

それでは、alcについて、詳しくご説明していきます。

壁材として使われるalcは、板状に成形され、alcパネルと呼ばれます。

工場で生産されたパネルを取り付けるだけなので、施工に掛かる時間が短縮されるのが、特徴のひとつです。

alcパネルのメリットは、それだけではありません。

先ほどもお話した通り、alcは、気泡を含んだコンクリートです。

コンクリートと違い、軽量な建材になっています。

軽量であることによって、躯体への負担や施工の負担も軽くなり、工期も短縮できるのです。

また、断熱性の高さも大きな特徴です。

普通のコンクリートと比べても、約10倍の断熱性を持っています。

結露の防止など、居住性も高めてくれます。

耐火性が高いという部分は、コンクリートと同様です。

alcパネルは、気泡が含まれていることにより、軽量ではありますが、遮音性の高さを持っています。

他の建材と組み合わせれば、マンションの界壁に利用することもできます。

多孔構造であることで、調湿機能も持っています。
しかし、この調湿機能は、alcのデメリットでもあります。

次の項で、alcのデメリットについても触れていきます。

alcはコンクリートと違い防水性がない!

このような、多くのメリットを持つalcにも、デメリットはあります。
マンションの建材を決定するためには、そのデメリットも知っておく必要があります。

先ほど、alcは調湿機能を持つ、とお伝えしました。

調湿機能を持つ多孔構造のため、alcは防水性がありません。
防水性がなく、吸水性があるため、単体で外壁材として使うことはできません。

そのため、外壁材として使用する際には、仕上げ材を塗布する必要があります。

この仕上げ材によって、alcの耐久性が左右されるのです。

alc自体に問題はなくても、仕上げ材によっては、問題が発生することもあります。

耐水性や耐久性の低い仕上げ材を使ってしまうと、防水性を長く保つことができません。
この点は、注意が必要です。

コンクリートでできているため、alcは防水性も高いと思われがちですが、その点はコンクリートと違います。

alcは吸水性も高いので、寒冷地では吸水した水が凍ってしまうと、一部が剥離してしまいます。

塗装する仕上げ材が重要であるということを、しっかり覚えておきましょう。

メンテナンスでalcを長く持たせる

alcは、塗装による防水性が失われてしまうと、染み込んだ雨水が壁の内部まで侵入してしまいます。

そうなると、芯の鉄筋を腐らせてしまうことになります。

この鉄筋は、alcの強度を補強するためのものですので、これが腐ってしまうと、外壁自体の耐久性が低下してしまいます。

alcという素材自体は、コンクリートと同様に耐久性が高く、50年の耐久性を持つと言われています。

メンテナンスをして長く使うためにも、塗装は定期的に行うことをおすすめします。
目安としては、おおよそ、10年の周期で行うと良いでしょう。

また、alcパネルの継ぎ目の、目地を埋めるシーリング材も、同様にメンテナンスが必要です。

マンションなどの建物は、季節の温度変化や、地震などによって常に動いています。

その動きを吸収する役目を果たしてくれているのが、目地です。

外壁の塗装と一緒に、この部分の補修もしっかり行いましょう。

このように、外壁材にはいろいろな特徴や違いがあり、alcにも、いろいろなメリット・デメリットがあります。

マンション建設やリフォームの際には、建材のメリット・デメリットを知り、賢い選択をしていくことが大切です。

正しいメンテナンスで長持ち

外壁材は、風雨にさらされる箇所ですので、定期的なメンテナンスが必要です。

外壁にalcを採用するのであれば、メリットやデメリットを理解しておきましょう。

マンションを長く持たせるためにも、正しいメンテナンスをしていくことが大切ですよ。