自宅で犬を飼っている方は、ペットの鳴き声を気にしていますか。
戸建てであればそれほど気にしないでしょうが、賃貸住宅の場合、ペット可の物件であっても、犬の鳴き声は騒音となって近隣の家に響いていることが非常に多いです。
そこでここでは、犬の鳴き声が響くのを防ぐ「防音カーテン」についてお話ししていきます。
防音カーテンの効果的な設置の仕方についても、くわしくご紹介していきましょう。
防音カーテンは犬の鳴き声に効果があるの?
ペット可の賃貸住宅であれば、壁や天井などに防音対策を施していることが多いものです。
そのため、飼い犬が吠えても、あまり気にしない方は多くいらっしゃると思います。
しかし、家の外に出てみると、飼い犬の鳴き声は思いのほか漏れて聞こえます。
外へ響いているということは、近隣の家にも騒音となって聞こえている可能性が高いので、何か防音対策をする必要があるでしょう。
そこでおすすめする防音場所は「窓」です。
窓はガラス1枚という薄さゆえに、音が響いて伝わりやすい場所です。
窓の防音に効果が期待できるのは「防音カーテン」になります。
防音カーテンはその名の通り、防音できるカーテンです。
外から部屋に入り込む騒音には効果が期待できませんが、部屋から外へ漏れる音には効果を発揮します。
小型犬~大型犬の鳴き声は、500Hz~1400Hzと、極めて高い周波数帯となっているため、防音カーテンをすることでこれを軽減することができるでしょう。
室内犬を飼っている方で普通のカーテンをしているお宅は、防音カーテンに変えることで騒音を抑えることができるため、おすすめです。
防音カーテンを効果的に設置するには
室内犬の鳴き声には、防音カーテンがおすすめだとご紹介しました。
では、より効果的に防音するには、どのようにカーテンを設置したら良いのでしょうか、
カーテンだけで防音するなら、以下のアイテムを併せて設置するのがおすすめです。
・防音レースカーテン
・防音カーテンライナー
・防音カーテン
上記のように三重構造にすると、より防音効果が高まるでしょう。
防音レースカーテンは、ウレタン樹脂をレースそのものにコーティングして、防音効果を上げています。
また、防音カーテンライナーは、防音カーテンに引っ掛けて使うもので、遮音コーティングされている2枚の生地を貼り合わせることでその効果を上げています。
防音カーテンのみで使用するよりも、防音効果のあるレースカーテンや、カーテンライナーを一緒に設置することで、室内の音漏れ対策に大きな効果が期待できるのです。
犬の鳴き声に効果を発揮!防音カーテンの重さや多重構造
ここでは、防音カーテンの構造について見ていきましょう。
防音カーテンを手に取ると、ずっしりと重い感じがするものです。
それは防音カーテンが通常のカーテンよりも厚みがあるためで、音をしっかり遮断するためにとても重要なことです。
犬の鳴き声などの騒音は、空気で伝わる「空気音」と呼ばれるものになります。
この空気音をしっかり受け止めて遮断するには、ある程度の厚みや重さがないと、音に負けてしまうのです。
また、厚みが大事であるとともに、カーテンの表面が「柔らかい素材」であることも重要なポイントです。
表面の柔らかい「吸音布」で音を乱反射しながら吸収し、カーテン内部の「遮音布」で音を完全に遮断する、という構造になっているのです。
さらに、カーテンを横から見ると、カーテン表面の吸音布と、内部の遮音布の間には隙間ができています。
この隙間が空気の層となり、遮音効果に一役買っているのです。
防音カーテンは中が多重構造になっており、ある程度の厚さと重さがないと、しっかりとした防音効果は期待できないということが言えますね。
防音カーテンは隙間を作らないで設置すると防音効果があがる!
防音カーテンの構造については理解できましたね。
では、さらに防音効果を上げるポイントは何かあるのでしょうか。
このポイントとしては、「窓とカーテンの間に隙間を作らない」ということが挙げられます。
どんなに性能の良い防音カーテンを設置しても、隙間がある、丈が足りていないなど、基本的な条件を満たしていないと、しっかりとした効果は期待できません。
カーテンの上部にひだができている場合は、引っ張って窓にぴったりとフィットさせましょう。
ひだができていると、その隙間から飼い犬の鳴き声が漏れてしまう可能性があります。
また、丈が足りていない場合も、下部の隙間から騒音が外へと逃げていってしまいます。
カーテンのサイド部分にどうしても隙間ができてしまう方は、「コーズプラス」というマチつきのカーテンを購入しましょう。
コーズプラスはカーテンのサイドが折れ曲がるようにしまるもので、サイドの隙間をなくすことができる優れものです。
「窓用ワンタッチ防音ボード」で遮音効果を実感
よく吠える犬の場合、防音カーテンだけでは心もとない方もいらっしゃるでしょう。
そのような場合は、窓と防音カーテンの間に「窓用ワンタッチ防音ボード」の設置をおすすめします。
窓用ワンタッチ防音ボードとは、窓のサイズに合わせた簡易ボードで、二重窓のように使用する遮音アイテムです。
取っ手がついているため、防音したい時は窓のように閉めて使用し、換気や日光を取り入れる時は開けておくことができます。
設置に業者を必要としないため、購入したら自分で設置が可能で、さらに窓枠にはめて使用するタイプのため、傷がつきにくいという特長があります。
遮音だけでなく断熱効果もあるため、冷暖房の効率も上がるでしょう。
窓の内側に窓用ワンタッチ防音ボードを設置し、さらにその内側に防音カーテンをすることで、防音効果がより期待できます。
しかし、窓用ワンタッチ防音ボードはオーダー製なので、ある程度の費用がかかることを頭に入れておきましょう。
防音カーテン以外で犬の鳴き声に効果的なもの
ここまで、防音カーテンの効果的な設置方法などについてお話ししてきました。
以下では防音カーテン以外でできる対策について、ご紹介していきましょう。
●犬をしつける
本来ペットを飼う際、前提となるのがペットのしつけです。
子犬のうちから飼う場合は、きちんとしつけを行い、犬と飼い主の上下関係をはっきりさせておきましょう。
すでに成犬になっている場合でも決して遅くはないので、犬のしつけのDVDや本を見て、きちんとしつけを行いましょう。
●防音壁を設置する
壁に防音壁を設置することでも、飼い犬の鳴き声を抑えることができます。
防音壁はホームセンターなどで購入できますが、家に本棚などの背の高い大きな家具がある場合は、それらを壁際に置くことで防音効果が期待できます。
●防音マットを敷く
ペットの鳴き声だけを気にされる方が多いですが、走り回る足音も騒音となることが多いです。
その場合は、厚めのカーペットやジョイントマットを敷くことで対策することができます。
カーペットやマットは、ペットの足の裏の滑り止めの効果もあるため、足腰にかかる負担を軽減してあげることができるでしょう。
賃貸住宅ではマナーを守って犬と暮らそう
ペット可の賃貸住宅だからといって、何をしても良いというわけではありません。
鳴き声などには防音対策をして音漏れをさせないように注意しましょう。
窓に防音カーテンを設置すれば、窓から外へ伝わる騒音を抑えることができます。
窓は音が漏れやすい場所のため、防音カーテンや防音レースをしっかり設置し、マナーを守って生活をしましょう。