夏になれば室内が蒸し暑い、反対に冬になれば室内がひんやりと寒いということがありますよね。
このとき、エアコンをかけてもなかなか快適な温度にならないことも多いでしょう。
その原因は、窓にあるといわれています。
窓は元々断熱性が高くないので、熱や冷気の出入りをさせやすい場所なのです。
しかし、窓によっては断熱性の高いものもあります。
ここでは、高断熱が期待できる窓のメーカーをランキング形式でご紹介していきます。
お部屋の快適さは窓が大きく影響する!
熱は、温度の高いところから低いところへ移動する性質があります。
そのため、夏であれば室内を冷房で涼しくした場合、外の熱気が室内に移動して、室温を上げてしまいます。
反対に、冬の場合は暖房で暖められた室内の空気が、外の冷気のほうへ移動しようとするのです。
この熱や冷気が室内に出入りできてしまうのは、窓が原因といわれています。
なぜなら、窓には外壁のように断熱材が備わっているわけではないからです。
ですから、窓からどんどん熱や冷気が出入りしてしまうのです。
これを防がない限りは、夏や冬の季節に室内で快適に過ごすことは難しいといえるでしょう。
それでは、窓の断熱を高めるにはどうしたら良いのでしょうか?
断熱性の高い窓を示す数値として「熱貫流率」というものがありますが、この熱貫流率を基にした窓のメーカー別ランキングについては後ほどご紹介していきます。
窓の断熱性を高めるには樹脂製が良い!?
窓の断熱性を高める方法は様々ありますが、そのうちの一つにはサッシも挙げられます。
サッシにも種類があり、多くの住宅に使われているサッシはアルミニウム製かと思います。
ほかにも樹脂製のサッシもあるのですが、この樹脂サッシがアルミサッシよりも断熱性が高いといわれているのです。
アルミサッシの熱伝導率が200に対し、樹脂サッシは0.17と約1000倍も熱の伝導に差があります。
熱伝導率の値が小さければ小さいほど、熱が伝わらないことを示しているので、アルミサッシが熱を通しやすいものだということがわかるかと思います。
そのため、サッシをアルミニウム製から樹脂製に変えるだけでも、断熱効果を得やすくなります。
現に、日本以外の先進国では住宅の6割以上が樹脂製のサッシを採用しています。
日本は残念ながら7%ほどしか普及してしないのが実情ですので、樹脂サッシ自体を知らないという方が多いかと思います。
熱伝導率のほかにも、断熱性の高い窓を示す数値があり、それは「熱貫流率」です。
これについては次項でご紹介し、熱貫流率を基にしたランキングで、窓のメーカーもご紹介していきます。
断熱性の高い窓を示す!熱貫流率とは何?
断熱性の高い窓を示す数値には、熱貫流率というものもあります。
これがどのようなものかというと、部材ごとの熱の伝わりやすさを表した数値をいいます。
そこで使用される材料の厚さ等も評価した数値で、断熱の性能を示しているのです。
もっと詳しくご説明すれば、窓の内側と外側で気温に違いがあり、温かいほうから涼しいほうへ熱が通過するとします。
このとき、窓の内側と外側の温度差が1℃あり、単位時間あたりに窓の面積1㎡を通過する熱量を表したものを、熱貫流率というのです。
熱貫流率も熱伝導率同様、0に近ければ近いほど熱が伝わりにくいことを示し、高断熱となります。
単位は、「W/(㎡/k)」です。
それでは、この熱貫流率の数値が低い窓、つまり断熱の高い窓のメーカーにはどのようなメーカーが挙げられるのでしょうか。
ランキング形式で、次項からご紹介していきます。
高断熱の窓のメーカー別ランキング3位!YKK APの特徴
ここから、熱貫流率を基に高断熱の窓を、メーカー別にランキング形式でご紹介していきます。
まず第3位にランクインしたメーカーは、「YKK AP」です。
YKK APの「APW 430+」という窓で、熱貫流率は0.78W/(㎡/k)です。
ガラスはトリプルガラスを採用しています。
断熱材も備わっているので、より断熱への効果を発揮してるでしょう。
対応できる窓の種類が多いのも魅力で、縦すべり出し窓やFIX窓、勝手口のドアにも対応可能です。
元々YKK APは、アルミ建材のメーカーでしたが、樹脂サッシ製造にも30年という実績があるのです。
そのため、アルミと樹脂を合成したサッシもありますが、オール樹脂のサッシも取扱いがあり、断熱はもちろん、気密性や防露にも優れています。
また、既存の窓の内側に施工できるリフォーム向けのサッシもあり、これを内窓に取り付けることで二重窓となり、より高い断熱効果を得ることができるでしょう。
窓のリフォームを検討されている方は、YKK APを選べば間違いはないといえるでしょう。
高断熱の窓のメーカー別ランキング2位!エクセルシャノンの特徴
高断熱の窓のメーカー別ランキング2位に入ったのは、樹脂サッシ専門メーカーの「エクセルシャノン」です。
エクセルシャノンの「シャノンウィンドウUF」が、熱貫流率0.73W/(㎡/k)となっています。
ガラスはYKK同様、トリプルガラスで、断熱材が備わっています。
また、センターシールを採用することで、対流電熱の抑制にも効果が期待できるものです。
エクセルシャノンでは性能試験も細かく決められていて、耐久・強度試験や曲がり反り試験、気密・水密・耐風圧試験が行われています。
機能面が優れているとデザインが劣るということもありますが、シャノンウィンドウでは外観と内観でカラーや素材を違うコーディネートにすることも可能です。
また、窓のスタイルも、ドイツのようなドレーキップ窓やアーチ型窓、弓型出窓などもあり、フレームもスリムなものもあれば、重厚感のあるものもあります。
断熱効果を期待できて、且つデザイン性のある窓に仕上げることができますので、新築予定の方にはおすすめのメーカーといえるでしょう。
高断熱の窓のメーカー別ランキング1位!LIXILの特徴
高断熱の窓のメーカー別ランキングで堂々の1位にランクインしたのは、「LIXIL」です。
LIXILの「レガリス」という窓の熱貫流率は0.55W/(㎡/k)と、世界最高峰の断熱性能ともいわれています。
LIXILは、樹脂サッシのラインナップが多く、選択する幅が広いことでも人気のメーカーです。
レガリスの特徴としては、5層ガラスになっていることが挙げられます。
真ん中のガラス以外にLow-Eガラスを採用し、高性能ガス(アルゴンガス)を封入することで、高断熱を実現しました。
5層ガラスだからといって重くはなく、スマートライト構造を採用することで、トリプルガラスと同じくらいの軽さとなっています。
さらに、多層ホロー構造により、断熱性だけでなくフレームの強度がアップしたことも魅力の一つです。
対応できる窓は、縦すべり出し窓や開き窓、勝手口のドアなどが挙げられます。
以上、熱貫流率の数値の小さい、3つのメーカーをご紹介してきました。
これから新築する方やリフォームする方も、快適なお部屋で過ごせるよう、窓を樹脂サッシにしてみてはいかがでしょうか。
樹脂サッシで快適なお部屋にしよう!
窓は断熱性が低いがゆえに、夏の熱気や冬の冷気の出入りをさせてしまっています。
これを防がなくては、お部屋の中で快適に過ごすことが難しくなります。
そのために、窓のサッシをアルミではなく樹脂製にしてみてはいかがでしょう。
断熱への効果も期待できますので、ご紹介した3つのメーカーなどからご自分に合った窓を選んでみてください。