ほとんどのfx業者では、土日に取引を行うことはできません。
しかしながら、為替相場は土日関係なく常に変動しているため、週末持ち越しをすることには大きなリスクが伴うこともあります。
週末にポジションを持っていたら、為替が急変して週明けにロスカットされる可能性も否定はできません。
この記事では、土日の持ち越しリスクについて詳しくご説明していきます。
fxは土日に取引ができない!週末は何時まで取引が可能?
外国為替取引であるfxには、大きなメリットの一つとして、「24時間いつでも取引が可能」なことが挙げられます。
ただし、それはあくまでも平日だけに限り、世界の主要為替市場が休場している週末においては、取引をすることができません。
そのため、fxが24時間取引ができるからと言って、土日も取引ができるわけではないので注意が必要です。
では、為替取引は週末の何時まで取引が可能なのでしょうか?
結論から言うと、土曜日の早朝まで取引が可能ですが、正確な時間については、fx業者やその季節によっても異なります。
例えば、ニューヨーク市場、ロンドン市場、東京市場などの主要市場は、土曜日の朝6時~月曜日の朝7時まで休場になっています。
また、サマータイムを導入している諸国では、以下のような時間変動があります。
・夏時間
月曜07時00分~土曜05時50分
・冬時間
月曜07時00分~土曜06時50分
上記のように、サマータイムのある欧州市場や米国市場の場合、夏と冬の取引終了時間には、1時間の開きが出てきます。
これらの時間の動きについては、特に海外fx業者を利用する場合には注意する必要があります。
土日は為替変動が小さい?その理由とは
土日に主要為替市場が休場しているからと言って、為替相場もストップすることはありません。
為替相場は、土日問わず常に動いています。
ただし、土日の場合、余程のことがない限りは、大きな幅で変動することは少ないと言えます。
その理由の一つとしては、主要為替市場が休場であることを背景に、多くのトレーダーは売買取引を行いません。
そのため、需要と供給の観念から、土日の流動性は極めて少なくなるので、為替が急変することはほとんどの場合はないと言えます。
また、二つ目の理由として、中東市場による為替への影響が小さいことも関係しています。
土日には世界中全ての市場が休場しているわけではなく、イスラム圏の中東バーレーン市場などの市場は開いています。
イスラム圏においては、金曜日が休日となるため、その代わりに土日の週末に市場が開いているのです。
しかしながら、為替相場に対する中東市場の影響は小さく、その影響力でレートを大きく動かすことはほとんどありません。
以上、二つの理由から、土日の為替変動は基本的には小さいことが分かります。
土日の持ち越しにはリスクがある!為替変動もないとは限らない
前項では、土日の為替変動が小さくなる理由についてご説明してきました。
しかしながら、土日に渡る大幅な為替変動は起こらないとも言えないため、ポジションを持ち越す場合にはそのリスクについても知っておく必要があります。
土日の相場急変には、例えばテロや災害、大統領といった要人発言などをきっかけにして起こり得ます。
また、各国の事象やアクションが土日に起こることも少なからずあります。
そのため、金曜日の終値と月曜日の始値に大きなギャップが生じることで、大損失を被るケースも少なくありません。
この終値と始値の「ギャップ」は、fx用語で「窓」と呼ばれています。
チャートが大きく飛んで、「窓」のようにぽっかりと空くことから、このように例えられています。
この土日に起こる窓は、週明けの月曜日にはほとんどの場合が閉じる傾向にあります。
このように元に戻そうとするトレンドを「窓埋め」と呼び、トレーダーの中には、「窓は必ず埋まる」と断言する人も多くいます。
また、この窓埋めによる利益も大きいことから、それを狙った取引をするトレーダーも存在しています。
しかしながら、開いた窓が100%閉じるとは言い切れません。
したがって、特に相場の動きが予想できない場合は、「窓が埋まる」ことを過信せず、土日を迎える前の金曜日に決済しておくのが無難と言えます。
土日の為替変動で利益を狙う!窓を狙った早朝のトレード
土日の持ち越しには、為替変動リスクがゼロとは言えないため、持ち越すことはおすすめできません。
しかし、前述したように、窓埋めによる利益も大きいために、それを狙うトレーダーにとっては週末は大きなチャンスでもあります。
そのため、窓専用トレーダーは、月曜日の開始時間が早いfx業者を選ぶことが多く、少しでも早い時間に取引を始めることでチャンスを広げています。
つまり、土日に渡って各国のアクションや事件が起こった場合には、より早い時間から取引をすることで収益を狙うこともできます。
月曜日の最も早い時間に取引ができる業者には、「サクソバンク証券」が挙げられます。
「サクソバンク証券」は、夏時間には朝4時から、冬時間には朝3時から取引が始められるため、週明けの窓埋めを狙うトレーダーにとってはおすすめのfx業者です。
また、このより早い時間の取引には、利益獲得だけではなくリスクヘッジにも使えます。
為替値動きに対して、少しでも早く対応するためにも、サクソバンク証券の口座を一つでも持っておくと良いでしょう。
土日は為替市場が休場する!スワップポイントはどうなる?
これまでに、為替変動による土日の持ち越しリスクや、それを利益に変える窓埋め取引についてご説明してきました。
では次に、土日のスワップポイントに関してお話ししていきます。
金利の高いfx通貨で取引をしていると、スワップポイントの付与について気になる方も多いことでしょう。
そもそもスワップポイントとは、「2国間の金利差」を指し、低金利通貨を売って、高金利通貨を買うことでその金利差を利益にします。
基本的に、為替市場は土日に休場しているため、スワップポイントが土日に付与されることはありません。
しかし、土日分のスワップポイントが貰えないわけではなく、ほとんどのfx業者においては、その付与が木曜日に振り替えられます。
つまり、木曜日は土日合わせて3日分のスワップポイントを受け取ることができるので、スワップ3倍デーとも呼ばれています。
土日にトレードができない分、振り替えで3日分のスワップポイントが貰えるのは嬉しいですね。
ただし、fx業者によっては土日分の振り替え曜日が異なるため、それぞれで確認してみると良いでしょう。
取引ができない土日をうまく活用!トレードの分析と勉強
fxは時間があるときに少しでも稼ぎたいですし、土日であれば尚更そう思うことでしょう。
しかし、基本的に為替市場は土日休みですから、残念ながらトレードすることはできません。
では、fxトレーダーは土日に何をすべきでしょうか?
特にfx初心者であれば、fxの分析や勉強に励むことをおすすめします。
と言うのも、土日は為替変動を気にする必要もないため、fxに対する分析をより冷静に行うことができるからです。
具体的な土日の分析では、今週のトレード内容を細かくノートにまとめ、以下のことを振り返ることが大切です。
・エントリーの内容、根拠
・損切り、利確の根拠
・それぞれをルール通りに行えたか
・心理的状態
・各国の要人発言やアクション、災害など
・総合分析、反省、改善すべきこと
これらの内容は、週末になると忘れてしまうことも多いと思います。
そのため、できればトレードが終わったその日に書き止め、週末に全体的な評価や反省をするのがベターです。
取引ができない土日をうまく利用して、fxで成功できるように励んでいきましょう。
土日の持ち越しには注意
土日の為替変動は比較的小さいですが、ポジションを土日に持ち越す場合にはリスクが伴うため、その分注意が必要です。
特に土日に生じる窓に関しては、「窓埋め」の過信によって大損するケースもあり得ます。
できるだけ金曜日に決済を終え、土日にはトレードの分析を集中的に行うのがベストと言えます。
翌週のトレードをより良いものにしていきましょう。