新築するなら平屋が良いと考える方も多くいらっしゃるでしょう。
しかし、平屋は大きな土地が必要であったり、日当たりが悪くなってしまうと考える方も少なくありません。
ところが、それらは間取りを工夫することで改善することができます。
今回は、平屋を新築する際におすすめの間取りをご紹介していきます。
また、平屋の魅力も一緒にお伝えしていきましょう。
平屋の魅力とは?
新築では建売住宅を含め、2階建て住宅であることがとても多いです。
これは、土地が小さく、その土地の大きさに合わせた家を建築すると、自然と上に伸ばすしか十分な間取りを確保できないためだと言われています。
住人が若いうちは問題ないですが、年配になってからの階段の上り下りは大変です。
また、子供が巣立てば2階に空き部屋が増えてしまうでしょう。
リフォームするのは費用がかかり大変ですから、もし新築するのなら、平屋を選ぶことをおすすめします。
平屋は必要最低限のスペースで済むため、間取りを工夫すれば生活動線はかなり良くなります。
また、家が1階のみで広々としているため、外観にこだわれば、おしゃれな空間も楽しむことができるでしょう。
地震が起きた際も、上階が落ちてくる心配はなく、高い耐震性が期待できます。
子供がいる方は、家族でコミュニケーションがとりやすくなったという声も耳にします。
子供は思春期になると、帰宅して直接自分の部屋に行き、顔を見せなくなることが増えます。
しかし、リビングを通過して自分の部屋に入るといった間取りをとれば、顔を合わせる機会が増え、家族の会話が増えることに繋がるでしょう。
このように、平屋には魅力となるメリットがたくさんあるのです。
平屋にデメリットはあるの?
平屋を新築すると、魅力となるメリットがたくさんあります。
では、デメリットはどんな点があげられるのでしょうか。
以下でお伝えしましょう。
先ほど、平屋のメリットの部分で「家族とコミュニケーションがとりやすい」とお伝えしました。
これは逆にとらえると、十分なプライベートを確保するのが難しいという考え方もできます。
リビングの隣の自室で電話がしづらい、友達を連れてきづらいと考える子供も多いようです。
上記の場合は、最初の段階で、少し間取りに配慮する必要があるでしょう。
また、すべて1階で生活しているので、防犯面が懸念されます。
空き巣や泥棒対策で、窓を開けっぱなしにすることができないのです。
また、きちんと施錠を行っていても、空き巣などに狙われることもあるため、何かしらの防犯設備を設置することをおすすめします。
5年、10年、15年先の生活を想像して、よく考えて間取りを決めていきましょう。
新築平屋は生活動線を意識した間取りを
新築の平屋では、生活動線を意識した間取りにすることをおすすめします。
家族がぶつからないなど、考え方はいたってシンプルです。
決めるのは、普段家事をこなすことが多い方にしましょう。
家事が効率よく進む動線にすることで、結果として、家族にとっても住みやすい平屋になるのです。
まず、間取り図を広げ、洗濯機から干す場所まで、掃除機のかけるルートなどを指でなぞっていきましょう。
ここでおすすめするのは、家事動線が一直線に並んでいることです。
なるべく、行ったり来たりしない、一筆でなぞることができる動線がおすすめです。
このように、動線で家事の効率をあげると、生活の質も一緒にあがり、金銭的な節約にも繋がるでしょう。
その理由は、効率の良い家事動線は水回りが1つのかたまりになることが多く、洗面所やキッチン、おふろなどが1ヶ所に集中することで、配管の設置費やメンテナンス費の削減に繋がるためです。
間取りは何となく決めるのではなく、家事動線を意識することが大事なのです。
新築平屋は廊下がない間取りにしよう
新築の平屋は、トイレが1つで済んだり、2階建てのように階段がないので、その分のスペースを有効に使うことができます。
そこで注目していただきたいのが「廊下」です。
2階建て住宅では必須の廊下ですが、平屋の場合は部屋そのものを廊下としても使用できます。
例えば、広いリビングの中心にソファ、テレビ、ダイニングなどを配置し、リビングと隣接するように寝室、子供部屋などを配置し、壁とドア1枚で空間を分けます。
廊下は部屋として使えるスペースを使用するため、多ければ多いほど居住空間を圧迫してしまいます。
せっかく平屋に住むのなら、広々とした間取りにすることをおすすめします。
そのためには、極力廊下を削って、部屋の大きさを広げましょう。
新築平屋でおすすめの間取り
ここでは、新築平屋でおすすめの間取りをご紹介していきます。
●子どもがいる家庭
3~4LDKがおすすめです。
なお、子どもの数により調整しましょう。
長方形のリビングを真ん中に配置し、リビングから各部屋に入る、廊下のない間取りにします。
1部屋を和室にすれば、客間として使用できます。
自室に行くのに必ずリビングを通らなければならないため、1日に数回は家族で顔を合わせることができるでしょう。
●老後にも安心な家
老後になるとリフォームする方が増えるため、それを必要としない間取りになります。
2LDKで、リビングと隣接する寝室と和室を各1部屋ずつ作ります。
夫婦2人で住むのにちょうど良い大きさで、全体的に小さな平屋のため、価格もそれほど高くないでしょう。
●お客さんが多いお宅
お客さんが多いお宅では、リビングを通過して客間に入る間取りだと、常にリビングをきれいにしておかなければなりません。
この場合、玄関を入ってすぐ隣に客間を作りましょう。
玄関ホールを挟んで、反対側にリビングを作り、客間と距離をとりましょう。
キッチン付近にお風呂やトイレなどの水回りを集めたいと考えますが、客間のすぐそばにトイレを配置する間取りにすることをおすすめします。
新築するなら平屋と2階建てどちらが安い?
ここまで、さまざまな平屋の間取りについてご紹介してきました。
新築する方の中には、まだ平屋と2階建てどちらを建てようか、並んでいる方もいるかと思います。
そこで、ここでは平屋と2階建てでは、どちらの方が建築費用が安いのかについてお話ししていきます。
まずは2階建て住宅を見てみましょう。
2階建ては、耐震工事や施工面積が増えるなどの理由で、建築費用が平屋よりも高くなるイメージを持つ方が多いです。
工事の際に足場を組む高さも、2階建ての方が高くなるという理由も含まれるでしょう。
しかし、2階建てよりも平屋の方が建築費用が高い傾向があります。
これは基礎工事が深く関係しており、家を箱に見立てた時、同じ床面積なら2階建ては箱が2段に重なった状態、平屋は横に2つ並んだ状態となりますよね。
地盤改良を行ったりするので、基礎工事には大変費用がかかり、それが多い平屋の方が高くつくのです。
また、横に広ければ、のせる屋根も面積が増えるので、これも家の価格が上がってしまう原因の1つとなります。
新築平屋は家事動線を決めて快適空間にしよう
平屋には魅力的なメリットがたくさんあります。
新築の平屋で快適に生活するためには、家事動線を考えた間取り決めがポイントです。
実際に自分の今日1日を振り返り、行動を思い出しましょう。
その行動が1つ1つスムーズに進むように、洗面台やトイレの位置、寝室の場所などを決定していきましょう。
また、廊下のない家も、広いスペースを部屋として利用できるため、おすすめです。
間取りをよく検討し、住みやすい平屋を手に入れてください。