東京でひとり暮らしをはじめる方にとって、家賃相場は気になりますよね。
月々支払わなくてはならない家賃ですが、東京でのひとり暮らしの場合、平均家賃はどのくらいなのでしょうか?
また、人気のエリアの平均家賃は、どのくらいかかるのでしょう。
地方と比べてどのような違いがあるのか、東京の平均家賃と街の特徴を見てみましょう。
東京のひとり暮らし平均家賃はどのくらい?
東京で部屋を借りるとしたら、家賃はどのくらいかかるのでしょうか。
地方に比べ東京の家賃は高いイメージがあることでしょう。
全国のワンルームマンションの平均家賃は、4~5万円が最も多くなっていますが、東京では約7万円ですから、確かにかなり高いです。
公益財団法人 不動産流通推進センターが発表した2017年の資料によると、東京のワンルームマンションの平均家賃は、2008年9月の72,334円がピークで、その後、2012年9月には70,269円まで下がりました。
しかし、また少しづつ上がりはじめ2016年の平均家賃は、71,946円でした。
また、同じく2016年の調査では、平均家賃の上限は82,103円で、下限は61,789円です。
参考までに東京の他の間取りの平均家賃を見てみると、
・1LDK~2DK 107,691円 上限124,017円 下限91,366円
・2LDK~3DK 133,846円 上限152,651円 下限115,040円
また、2017年に全宅連(全国宅地建物取引業協会連合会)と全宅保証(全国宅地建物取引業保証協会)が、ひとり暮らしをしている18歳以上の男女、各都道府県各50名に調査したところ、次のような結果になりました。
・4万円台 24.7%
・5万円台 23.2%
・3万円台 20.8%
・6万円台 12.4%
・2万円台 6.3%
やはり、東京の家賃は他の地域に比べてかなり高いようです。
東京のひとり暮らし平均家賃はどのくらいが妥当?
前項と同じ調査では妥当だと思う家賃も調査されており、以下のようになっています。
・3万円台 23.7%
・4万円台 23.3%
・5万円台 22.3%
・2万円未満 9.7%
・6万円台 7.4%
・2万円台 7.2%
結果を見てみると、実際に支払っている家賃よりも低い回答になっています。
次に月収(年収を12か月で割ったもの)に占める家賃の割合を見ていきましょう。
・10%以内 29.3%
・20%以内 40.7%
・30%以内 25.0%
一般に家賃の目安は、手取り給料の3分の1までと言われているので、月収の20%くらいまでが無理なく支払える家賃と言えるでしょう。
東京の平均年収は448万円と首都圏で一番高くなっています。
首都圏で一番低い山梨県の平均年収は380万円ですから、年収で68万円の差になり、月収では5.6万円ほどの差になります。
・山梨 年収380万円÷12か月×20%=6.3万円
・東京 年収448万円÷12か月×20%=7.4万円
このような結果を見ると、東京で働いて月収の20%の家賃と考えると、7万円台の家賃は妥当だと言えるでしょう。
東京の住みたい街ランキング!人気のエリアの平均家賃は?
それでは、東京でひとり暮らしをしたい方に人気のエリアと、平均家賃のベスト5を見ていきましょう。
【人気の街エリアと平均家賃(ワンルーム・1K・1DK)】
1位 新宿区 87,900円
2位 中野区 74,400円
3位 渋谷区 99,900円
4位 中央区 102,400円
5位 港区 118,700円
以上のようになっています。
では、駅別で見てみるとどうなるでしょう。
【人気の駅と平均家賃(ワンルーム・1K・1DK)】
1位 吉祥寺駅(武蔵野市/中央線 総武線 井の頭線) 7.64万円
2位 池袋駅(豊島区/山手線 埼京線 など8路線) 8.79万円
3位 恵比寿駅(渋谷区/山手線 日比谷線) 13.21万円
4位 中目黒駅(目黒区/東横線 日比谷線) 10.96万円
5位 早稲田駅(新宿区/東西線) 8.68万円
このように見てみると人気の街エリアと、人気の駅では少し違いがあるようです。
また、前述した妥当な平均家賃と、実際に住みたい街の平均家賃にも開きがあります。
便利で住みやすく、人気のあるエリアはどうしても家賃は高くなってしまうようです。
東京23区の平均家賃を見てみよう!高い家賃トップ5
人気エリアの平均家賃がわかったところで、次は東京23区のひとり暮らしの平均家賃を見てみましょう。
【家賃が高いトップ5(ワンルーム・1K・1DK)】
1位 港区 118,700円
2位 千代田区 107,500円
3位 中央区 102,400円
4位 渋谷区 99,900円
5位 目黒区 95,900円
1位の港区はマンションが多いエリアで、90%の人が集合住宅に住んでいます。
また、日本国内にある大使館の半数にあたる、約80の大使館があることから警備の警察官も多く、治安がとても良いのが特徴です。
白金、白金高輪、麻布十番、六本木などがあり、お金持ちも多く、平均年収は1,023万円とこちらも23区内でトップです。
千代田区は、皇居や国の政治を司る霞が関や永田町などがあるので治安が良く、医療機関も充実し、交通の便も良いのが特徴です。
人口は5万人以下と23区内で最も低いですが、昼と夜の人口比率は2000%以上です。
中央区は、勝どき、月島、築地などがあり、散歩するのに良く、犯罪発生率が23区中20位と治安も良いので、住みやすいエリアと言えるでしょう。
渋谷区は、若者の街として知られていますが、恵比寿、広尾、代々木など落ち着いたエリアもあります。
便利な反面、犯罪発生率は高いので、住むときには治安の良いエリアを選びたいところです。
目黒区は、中目黒、自由が丘、祐天寺などがあり、ひとり暮らしでもファミリーでも住みやすく、犯罪発生率も低いエリアです。
東京23区の平均家賃を見てみよう!安い家賃トップ5
今度は、東京23区内で平均家賃が安いエリアトップ5を見てみましょう。
【家賃が安いトップ5(ワンルーム・1K・1DK)】
1位 葛飾区 61,000円
2位 足立区 61,800円
3位 江戸川区 64,800円
4位 練馬区 65,500円
5位 板橋区 67,800円
葛飾区は、映画や漫画の舞台になっているので、下町のイメージが強いかもしれませんが、駅を中心に生活環境は充実しています。
足立区は、西新井、北千住、綾瀬などがあり、平均家賃も安く、住みやすいエリアです。
犯罪発生件数は、23区中12位とあまり良くありませんが、7割は自転車泥棒と言われていて、凶悪犯罪はほとんどありません。
江戸川区は、葛西、船堀などがあり、物価も比較的安く、ひとり暮らしよりはファミリー層に人気のエリアです。
練馬区は、埼玉県と隣接していて、都心にも埼玉にも行きやすいエリアです。
光が丘、石神井公園、大泉学園などがあり、交通の便も良く、犯罪発生率も低く、健康で文化的な最低居住面積水準を満たしている世帯が多いので、余裕のある暮らしをしている住人が多いエリアと言えます。
板橋区は、蓮根、本蓮沼、志村坂上などがあり、静かで落ち着いた雰囲気のエリアです。
主要な駅へのアクセスも良く、スーパーやファミレスなど、生活するのに便利です。
東京でひとり暮らしをするときのポイント
これまで、東京でひとり暮らしをする場合の平均家賃を見てきました。
最後に自分に合った街を探すポイントをご紹介しましょう。
ひとり暮らしをするにあたり、家賃も重要ですが、会社までの通勤時間も重要になってきます。
できれば1時間以内で着くような場所が望ましいでしょう。
東京は人が集まっているので、通勤のストレスも大きくなります。
家賃と通勤時間のバランスが大切です。
家賃が高い上に、通勤時間が長いのでは、心身ともに疲れ切ってしまいます。
気に入った物件があったら、駅までの距離や周辺のお店など、生活に必要なものが街にあるかどうか歩いてみましょう。
また、治安についてもチェックする必要があります。
昼と夜の環境の違いや、街やそこに住む人の雰囲気などを見れば、その街の治安状況もわかってきます。
ゴミの出し方、自転車の停め方、店の種類(風俗店、パチンコ店、居酒屋など)や雰囲気など、事前にチェックしておきましょう。
東京でのひとり暮らしは家賃と生活のバランスが重要
東京での暮らしは、収入も多いけれど、家賃などの経費も高くなります。
人気のエリアは家賃が高いので、憧れの街であっても、家賃と通勤時間のバランスを考えて、慎重に物件選びをしてください。
また、東京の治安は、エリアによってかなり格差があります。
実際に街を歩いて、自分の目で確かめましょう。
この記事を参考に、東京でのひとり暮らしを快適なものにしてください。