アパートなどの集合住宅に住んでいると、騒音や共用スペースの使い方などで不快に感じることがあるかもしれません。
そんなときの苦情はどこに言ったら良いのでしょうか?
迷惑行為はやめて欲しいけれど、できることなら、トラブルに発展させたくはありませんよね。
そこで、今回はトラブルを避けるアパートの苦情の言い方についてご紹介しましょう。
アパートの苦情はどこに言ったら良い?
アパートに暮らしていて不快な思いをした場合には、どこに苦情を言うでしょうか?
騒音などの場合は、すぐにでも静かにして欲しいので、直接相手のところへ苦情を言いに行きたくなるかもしれませんが、それはやめましょう。
日ごろから互いによく知っていて、注意を聞いてくれるような間柄であれば問題ありませんが、そうでない場合、感情的になり大きなトラブルに発展しかねません。
そのため、まずは管理会社に連絡しましょう。
大家さんという手もありますが、管理会社へ任せていることが多いので、管理会社の窓口へ連絡した方が早く対応してくれる可能性があります。
管理会社の対応としては、貼り紙による注意喚起か、電話や手紙で直接相手に伝える、どちらかになるでしょう。
この場合、「誰が苦情を言ったのかわかってしまうのでは?」と心配になる方もいるかもしれませんが、管理会社はトラブルを避けるために、誰が苦情をに言ったのかわからないようにしてくれます。
管理会社側も、アパートの住民が安心して生活できるよう「穏便に済ませたい」という考えがあるので、そこは心配はいりません。
アパートの騒音で直接苦情を言うのはNG!
アパートの騒音でついついやってしまいがちなのは、「壁ドン」ではないでしょうか。
直接苦情を言うことはできないけれど、うるさいことをアピールするために、思わず壁を「ドンっ!」と叩いてしまったことのある方もいるでしょう。
もしかしたら、壁ドンをされた方もいるかもしれません。
しかし、この壁ドンは叩く方は軽い気持ちでも、叩かれた側はショックを受けるものです。
壁を叩き返されたり、感情的になって乗り込んで来られたりと、良い結果にはなりません。
反対に迷惑行為をする加害者にされてしまうこともあるので注意しましょう。
また、直接苦情を言いに行くのも良くありません。
それは、相手のどこに怒りのスイッチがあるかわかりませんし、「人間関係のトラブルは修復が困難」だからです。
一度でも嫌な思いをするとその印象は消えません。
特に苦情を言われた側は、言いに来た人に良い印象を持たないので注意が必要です。
感情的になって暴力を振るわれたり、嫌がらせを受ける可能性もあります。
また、騒音の原因を特定するのは、案外難しいということもあります。
集合住宅の場合、音の響き方が複雑になるので、騒音を出していると思い込んで苦情を言いに行ったら、間違っていたなどという可能性もあります。
苦情は直接言わずに、管理会社に相談してください。
アパートの苦情はどこに言う?管理会社時間外の場合
アパートの苦情で多いのが「生活音」や「騒音」です。
・子どもの騒ぐ音や声
・会話や笑い声、足音
・大音量のテレビや音楽
・深夜や早朝の洗濯機や掃除機の音
・車やバイクの音
「お互いさま」と我慢できるものもあれば、常識の範囲を超えるものもあるでしょう。
通常であれば、管理会社に連絡すれば対処をしてくれるはずですが、就寝時間帯など、管理会社がやっていない時間の苦情はどこに言ったら良いのでしょうか?
日中なら気にならない音でも、夜中や早朝となれば、気になって眠れなくなってしまうかもしれません。
どうしてもすぐにやめてもらいたい場合は、110番通報をしましょう。
警察は民事不介入だから、苦情を言っても仕方ないと思う方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、通報を受けると警察は必ず動いてくれます。
警察官に注意をされることで、自分の出している騒音に気付いてやめるはずです。
とはいえ、これはやむを得ない場合と考えておきましょう。
アパートの苦情どこに言う?「共用スペース」の場合
アパートの騒音も大変ですが、集合住宅ならではの共用スペースの使い方も苦情が多いことのひとつです。
「自分の部屋には置いておきたくない」「邪魔になるものを外へ出したい」などの考えで、自転車や傘立て、車のタイヤ、粗大ゴミなどが共用スペースに置かれていることがあります。
特に夏場などに生ゴミを廊下に出しておかれると、臭いや害虫の発生などが起こりやすいので迷惑ですよね。
また、ポストに入っていた不用なちらしを部屋に持ち帰らずにその辺に捨ててしまうなど、「自分さえよければいい」という考え方の方がいると共用スペースが不快なものになってしまいます。
共用スペースの苦情はどこにでもある問題ですが、騒音と違うのは見た目が悪い、近隣の邪魔になること以上に、消防法や自治体の火災予防条例に抵触するということです。
火災が起きたときに避難の邪魔になる、散乱したチラシが放火や不審火の原因になるなど、思いもよらないトラブルに発展しかねません。
このような場合も、すぐに管理会社に相談してください。
アパートの苦情処理に管理会社が動かない!どこに相談したら良い?
アパートで起きたことの苦情は、すぐに管理会社に相談するのが最善の方法ですが、もし、その管理会社がすぐに動いてくれない場合はどこに相談すれば良いのでしょうか。
何度か相談しても有効な手立てをしてくれない場合には、管理会社の責任者に話をしましょう。
管理会社がどこなのかわからない場合は、契約書を見れば明記されています。
担当者に相談し、責任者に相談しても苦情に対処してくれない場合は、大家さんに相談しましょう。
とはいえ、大家さんは管理会社に管理業務を任せているので、直接苦情を言われても困ってしまうことでしょう。
また、大家さんを困らせたいわけではありませんよね。
重要なのは「何度も管理会社に相談したが取り合ってもらえない」という事実をきちんと伝えることです。
大家さんからすれば、「自分にまで苦情がくるのは、管理会社がきちんと業務を行っていないからだ」と判断できるため、適切な対処をしてくれるはずです。
アパートの苦情を相談するポイントは?
ここまで、アパートの苦情をどこに相談したら良いか、その対処方法をご紹介してきました。
最後に、苦情を相談するときのポイントをお話ししましょう。
自分がどのように困っているのか相手にわかってもらえないと、クレーマーと思われてしまったり、お互いさまなのだから我慢して欲しいと言われて終わってしまう可能性があります。
管理会社に苦情を伝えるときには、次のポイントをおさえておきましょう。
1.自分が誰なのかはっきり伝える
どこのアパートの何号室に住んでいる誰なのか、はっきり伝えましょう。
自分のことを言わないと管理会社も対処できません。
2.どのようなことで困っているのか具体的に伝える
いつごろから、どのくらいの頻度で、どんなことで、どんなふうに困っているのか具体的に伝えましょう。
例えば、「深夜、1週間に2~3回、人を部屋に呼んで大きな声で話すので、眠れなくて困っています」などのようにわかりやすくまとめておくと良いです。
3.どのように対処して欲しいのか伝える
「遅い時間に人を呼ぶのをやめて欲しい」「話し声を小さくしてくれれば良い」など、どのような対処を望むのかも伝えましょう。
4.期限を区切る
なるべく早く解決して欲しい場合は、いつまでに対処してくれるのか、管理会社に聞きましょう。
また、対応している状況も連絡して欲しいとお願いしておくと、どのように進んでいるのかわかるので安心です。
アパートの苦情は管理会社に相談を!
アパートのような集合住宅では、生活習慣の違う人たちが一緒に暮らしているので、騒音などのトラブルが起きやすくなります。
お互いさまということもあり、多少の我慢は必要ですが、常識を外れたあまりにも酷い状況であれば、苦情を言いましょう。
黙っていては解決されません。
そして、苦情は必ず管理会社を通しましょう。
直接の苦情はトラブルの元です。
管理会社の担当者に冷静に状況を説明し、適切な対処をしてもらいましょう。