アパートのエアコンから水漏れが!その対処と費用負担は?

アパートなどの賃貸生活が長いと、夏や冬には欠かせないエアコンから水漏れが起きるというハプニングに遭遇することもあります。

しかし、そのような水漏れが発生した場合、どのような対処をすれば良いのか戸惑ってしまいがちです。

この記事では、アパートのエアコンから水漏れが起こった場合の対処を始め、その修繕費用の負担についても詳しくお話していきます。

いざというときに、適切な対処ができるようにしましょう。

エアコンの水漏れの原因とは?

そもそも、エアコンが水漏れを起こしてしまう原因は何でしょうか。

水漏れの大半は、ドレンホースの詰まりが原因として挙げられます。

ドレンホースとは、エアコン内部から発生する水を室外へ排出するための管です。

つまり、このドレンホースが浸水していたり、内部にゴミが溜まってしまうことで、うまく排水処理ができず、逆流して水漏れを発生させるのです。

ほとんどの場合、掃除機や専用のポンプを使うことで、ドレンホースの詰まりを解消することができます。

しかし、水漏れの発生原因が必ずしもドレンホースにあるとは限らず、エアコン内部にトラブルがある場合もあります。

万が一、誤った掃除方法でエアコンを壊してしまえば、その修繕費用を請求されるケースも出てきます。

そのため、アパートのエアコンから水漏れが発生した場合は、まずは水漏れの症状をよく確認し、ドレンホースの掃除が必要であれば適切な掃除方法で取り除く必要があります。

アパートのエアコンから水漏れが!原因の多くはドレンホースに

では、アパートのエアコンが水漏れを起こした際の、症状の確認方法を見ていきましょう。

まず、水漏れ原因がドレンホースにある場合、以下の症状が現れます。

・エアコンをONにすると大量の水が漏れてくる

・エアコンが稼働している際、ドレンホースからの排水がない

以上のような症状が見られる場合は、ドレンホースの詰まりが原因であることがほとんどのため、室外機近くにあるじゃばら状のドレンホースを探し、確認していきます。

ドレンホースの詰まりには、前述した以下の2ケースの状態が見られます。

その状態に合わせて、水漏れに対する処置を行います。

①ドレンホースの排水口が浸水している

ドレンホースの口を水から引き上げ、位置を修正することで、水漏れの改善を図ります。

②ドレンホースの排水口にゴミが詰まっている

まずは排水口内の状態を確認し、ゴミが詰まっているのであれば、割り箸など棒状のものを使って取り除いてください。

また、掃除機を使って吸い取る方法もありますが、水を吸い取ってしまうと掃除機が故障する恐れがあるので、注意してください。

以上のように、ドレンホースの詰まりは状態に応じた対処をすることで、水漏れの改善が図れます。

では、ドレンホースに問題がない場合は、どのような処置をすれば水漏れが改善できるのでしょうか。

次項で詳しく見ていきましょう。

考えられるドレンホース以外の水漏れ原因は?

アパートのエアコンの水漏れが、前述した症状に該当せず、ドレンホースの排水口にも異常が見られない場合は、エアコン内部に問題があると考えられます。

エアコン内部の問題には、具体的に以下の3つが挙げられます。

①フィンの結露

フィンはエアコン内の空気調節を行っています。

しかし、温度が下がりすぎると大量の結露が生じ、その排水が間に合わないことで、室内に水漏れとして現れます。

フィンの結露除去とフィルターの掃除を行うことで、排水機能の改善が図れます。

②ドレンパンの汚れ

フィンで生じた水分は、フィン下部のドレンパンで受け止められ、ドレンホースから排水されます。

汚れが溜まりやすいため、掃除を怠ると排水機能に支障をきたし、水漏れの原因になります。

③内部の故障

フィンやフィルター、ドレンパンに問題がない場合は、エアコン内部が故障している可能性があります。

上記のフィンの結露に関しては、自分で掃除することで水漏れを解消が見込めます。

一方、ドレンパンの汚れと内部の故障については、プロの業者に任せるのが良いでしょう。

アパートのエアコンが水漏れを起こしたら?まずは大家さんに連絡!

前述したように、アパートのエアコンの水漏れがドレンパンの汚れや内部の故障にある場合、素人には何かしらの処置をすることは困難です。

そのため、まずは管理する大家さんに連絡することが先決です。

よくある間違ったケースとしては、大家さんを通さず、勝手に業者に依頼して修理してしまうことです。

勝手な判断で業者に修理を依頼してしまうと、修繕費用を大家さんに請求できない可能性も出てきます。

と言うのも、アパートは賃貸物件であり、エアコンは付属設備の一部であるからです。

賃貸契約に関する民法には、居住するための必要な修繕費用の支払いについて、原則的には賃貸人に義務があるという規定があります。

そのため、通常使用によるエアコンの故障や経年劣化の場合は、大家さんの管理下にあるので、まずは必ず大家さんに伝えましょう。

修繕費用は誰にある?それぞれの負担ケース

では続いて、アパートのエアコンから水漏れが起こった場合について、修繕費用の負担ケースをそれぞれまとめていきましょう。

【大家さんが負担する場合】

・経年劣化による水漏れ

前述したように、経年劣化によるエアコンの故障は、大家さんの管理下で修繕されます。

・大家さんのメンテナンス不足

アパートに住み始めてすぐにエアコンが水漏れを起こした場合、それは大家さんのメンテナンス不足が原因にあると考えられます。

【入居者が負担する場合】

・アパートの付属設備ではない

もともとエアコンのないアパートで、以前の入居者が独自で取り付けている場合、基本的にその修繕費用は大家さんの負担になりません。

そのため、部屋のエアコンが付属設備であるか否かは、あらかじめ確認しておきましょう。

・入居者の過失による水漏れ

投げたものがエアコンにぶつかって故障するなど、入居者の過失によるものは入居者側の費用負担になることがほとんどです。

以上のように、エアコンが水漏れを起こした経緯によって、修繕費用の負担の責任は変わってきます。

ただし、エアコンの故障に気付いた場合は、いずれにしてもまずは大家さんに連絡することが大切です。

アパートのよくあるエアコントラブル!水漏れ放置は禁物

前項では、エアコンの水漏れに対する修繕費用の負担についてご説明してきました。

最後に、アパートのエアコントラブルに関する、よくある「水漏れ放置のトラブル」についてご紹介しましょう。

水漏れ放置のトラブルとは、アパートの付属設備であるエアコンから少量の水漏れが生じるも、エアコンの使用上、問題がなかったためにそのまま放置してしまうケースです。

たとえ水漏れが少量であっても、放置してしまうと水漏れ被害が拡大し、壁のクロスは剥がれてしまいます。

このようなケースでは、その修繕費用は大家さんではなく、入居者に対して負担する義務が生じます。

と言うのも、エアコンなどの賃借物が修理を要する場合、借主には速やかに大家さんに連絡する通知義務があります。

ところが、借主はエアコンのトラブルを知っていたにも関わらず、大家さんに通知しなかったということになると、それによって水漏れ被害が拡大したことになります。

つまり、このケースでは入居者が通知義務を怠ったことに非があるため、修繕費用は入居者が負担することになるのです。

したがって、使用上は問題がなくても、水漏れなどのトラブルに気付いた場合は、速やかに大家さんに連絡をするようにしましょう。

まずは水漏れの原因を確認

エアコンが水漏れを起こす原因は、そのほとんどがドレンホースの詰まりにあります。

そのため、まずはドレンホースの状況を確認し、掃除が必要であればゴミを取り除いて解消してください。

また、エアコン内部のフィンやフィルターもチェックし、排水を妨げる汚れは掃除しましょう。

ただし、エアコン自体の故障である場合は、速やかに大家さんに連絡し、修理を依頼するようにしてください。