新築建設時には様々な費用がかかりますが、なかでも気になるのが電気工事費用でしょう。
素人では、どのような工事でいくら費用がかかるのか、なかなか見当がつかないものです。
とはいえ、現代の私たちの生活にコンセントの存在は必須です。
それを取り付ける際の電気工事費用についても、詳しくみていきます。
新築の電気工事費用は工事内容により異なる
まずは新築の際に行われる電気工事について知っておきましょう。
新築建設時に行なわれる主な電気工事は、以下の4つとなります。
・配線工事
工事内容としては、家に電気を引き込むための作業を行ないます。
その際には、配線を傷つけないよう作業することが求められます。
・照明器具工事
その名の通り、照明を住宅に取り付けるための作業を行ないます。
また、場合により照明の埋め込みを行うこともあり、その際には断熱材に注意して作業を行わなければなりません。
・空調工事
主にエアコンなど、空調機器の取り付けるための作業を行ないます。
また、後の空調機器の落下などを防ぐため、取り付け場所の下地に強度の高い素材を使うことが必要です。
・通信関係工事
テレビをはじめ、電話線などの工事を行ないます。
また、昨今ではこれらだけでなく、光ケーブルをはじめとした様々な種類のものもあります。
なお、注意点などにも触れていますが、これらの工事はどれも資格を有した電気工事士が行なうという原則があり、素人が行なうことは不可能です。
そしてこれらは、各工事ごとに内容が異なることから想像できるかと思いますが、費用も異なります。
どのような工事が行われるのか理解して、その費用についても理解を深めておきましょう。
新築は木造かRC構造かで電気工事費用が異なる
新築の場合、電気工事は家自体の建設が始まったと同時に行ないます。
また、その際に注意が必要な点は以下となります。
・新築ならではの電気工事がある
先述した家への電気の引き込みだけでなく、その電気を各部屋へ分配するため、分電盤の取り付けはもちろん、電圧の調節なども行ないます。
また、それに加えコンセントや照明、空調機器への配線なども行う必要があります。
ところで、これらの配線がむき出しにならないよう、普通は壁の中で配線されますよね。
それゆえ、配線を万が一間違えた場合には壁を壊して再度配線が必要となるため、確実な作業を行うことが求められます。
・木造かRC構造かにより電気工事の作業工程が異なる
まず、家が木造の場合、配線作業後に内装工事を行ないますよね。
その際、配線を間違えた場合でも、再度作業のやり直しが可能で、RC構造に比べ電気工事費用も安い傾向にあります。
一方、家がRC構造の場合、コンクリートのなかに電気の配線を埋め込みます。
そのため、やり直しが難しく、この作業は確実に行なう必要があります。
電気工事業者の慎重さや丁寧さが必要となるでしょう。
新築建設前に確認!電気工事費用の相場
一般的に、家の電気工事費用の相場がどのくらいなのかは見当がつかないものですよね。
ここでは、その電気工事費用の相場を確認する際のポイントをみていきましょう。
・家の大きさや設備により電気工事費用が異なる
家の電気工事費用の相場は、一般的には1万円~3万円となりますが、家の大きさや設備などにより異なりますので注意してください。
また、新築かリフォームかによっても電気工事費用は異なるため、事前に建設業者に確認しておくとよいでしょう。
・電気工事費用を複数の業者で相見積もりする
いくつかの電気工事業者から相見積もりをとって、見比べるのもよいでしょう。
それにより、適正な電気工事費用の相場を確認することが可能となりますのでおすすめです。
コンセント取り付けの電気工事費用も工事内容により異なる
先述した通り、新築建設時にはコンセントへの配線を行なうことも必要ですよね。
また、昨今では家電製品の種類も豊富となり、コンセントを多めに取り付けようと考える方も少なくありません。
実はその際の電気工事費用はそれほど高くならないため、そのように考える方が多いです。
ちなみに、コンセントを取り付ける場合は、主に2種類の以下の電気工事が行なわれることになるでしょう。
・コンセントを家に新しく取り付ける電気工事
・コンセントの差込口のみを増やす電気工事
コンセントを新しく取り付ける電気工事は、IHクッキングヒーターやエアコンなど、既存のものでは対応不可となるものを取り付ける場合に行ないます。
また、これらには1,000ワット以上の電力を必要とするため、専用の回路も必要でしょう。
そのため、もしブレーカーに空きがない場合には、ブレーカーの工事をして新しい回路をひくことが必要となります。
一方、コンセントの差込口のみを増やす場合には、新しく取り付ける場合と比べて電気工事費用を安く抑えることが可能です。
しかし、注意点として、既存のコンセントを増設する場合、消費電力の高さによっては使えない家電製品もあるということを覚えておくとよいでしょう。
コンセントは先を見越して数を考慮しよう
可能であれば、取り付けるコンセントの数は、先を見越して数を考慮することが大切です。
例として、前項で述べたエアコンなど、その便利さゆえに新たに取り付けることになる家電製品もあることでしょう。
また、新築時にはまだ使っていない部屋なども、将来だれがどのように部屋を使うかということも考慮しておくと、よりよいでしょう。
それにより、後に電気工事を行いコンセントを増やすという状況を防ぐことにつながります。
そのため、新築時には電気工事費用を考慮しつつ、コンセントの取り付けを多めにしておくとよいです。
また、キッチンでの調理をガスで行なっている方も、将来IHクッキングヒーターを取り付ける場合があるかもしれません。
それには、IHクッキングヒーターならではの安全性も大きな理由のひとつでしょう。
そのように安全性を考慮すると、キッチンにコンセントを取り付ける場合には、火元からみて反対側に取り付けることをおすすめします。
それに加え、水がかからない場所に設置することが望ましいです。
また、取り付ける調理台の幅が40cm以上の場合、調理台の前の壁に取り付けるのもよいでしょう。
コンセントを取り付けたい!新築時以降の電気工事費用の相場
新築建設時以降にコンセントを増やす電気工事を行なう場合、その費用が気になるものです。
また、一口にコンセントを増やすといっても、ボルト数のみを増やす場合やコンセントの増設に伴って配線を隠すなど、様々なケースが考えられます。
それに加え、コンセントを取り付ける高さや場所、ブレーカーの工事など、行われる工事の種類や条件により費用が異なってきます。
そこで、以下にコンセントを増やす際にかかる主な費用をまとめました。
・コンセントの差込口のみ増やす電気工事費用の相場は5000円~8000円
・分電盤から配線を増やす電気工事費用の相場は8000円~15000円
・電圧を変更する電気工事費用の相場は安くても16000円~
このように、条件によって電気工事費用が異なるということを覚えておくとよいでしょう。
なお、料金の上乗せなどが起こる場合を考慮し、上記の相場よりも10000円~20000円くらいは多く見積もっておくことをおすすめします。
それも加味して、あらかじめ30000円くらいを用意しておくとよいと考えられます。
ただし、上記の相場は一般的なものであり、電気工事業者によっても異なるため、その点についても注意してください。
電気工事のなかでもコンセント取り付けは将来を考慮して
新築建設時に行う電気工事には、ご説明した4つのものがあることがわかりました。
また、その際の電気工事費用も、工事内容により異なることを覚えておくとよいですね。
そして、数ある新築建設時の電気工事のなかでも、コンセント取り付けは数をよく考慮することが大切です。
将来の家族構成や、誰がどのように部屋を使うかなど、可能な限り細かくイメージしておくとよいでしょう。