家の中での窓の役割は大きく、冷暖房のポイントも窓です。
窓の断熱効果が高ければ、効率よく部屋を涼しくしたり、温かくすることが出来ますし、結露も防止してくれます。
しかし、家中の窓を交換するとなると、多大な費用が掛かり、工事に要する時間も考えると、先延ばしにしてしまいがちだと思います。
ところが、今は窓の交換がDIYで簡単に出来ると言うのです。
それは一体どんなものなのか、ご紹介していきましょう。
サッシ窓の交換費用はどれくらい?DIYの場合は?
まず、DIYについてお話する前に、専門業者に依頼して窓の交換をするには、どれくらいのリフォーム費用が掛かるのか見ていきましょう。
窓のサイズやグレードにもよりますが、窓の単価と交換するパーツに工事費が加算されたものがリフォーム費用になります。
一例を挙げてみましょう。
【普通ガラスの窓】
・700×845㎜ 10,008円~
・970×1780㎜ 12,651円~
・1170×1820㎜ 27,051円~
普通ガラス窓ですと、このくらいの価格から購入出来ます。
それでは、次に工事費をプラスしたリフォーム費用を見てみましょう。
【窓サイズ 小窓 700×900㎜】
・普通ガラス 36,000円~
・防犯ガラス 36,000円~
・遮断ガラス 40,000円~
【窓サイズ 腰高窓 1200×1700㎜】
・普通ガラス 38,000円~
・防犯ガラス 55,000円~
・遮断ガラス 90,000円~
【窓サイズ 掃き出し窓 1800×1700㎜】
・普通ガラス 51,000円~
・防犯ガラス 72,000円~
・遮断ガラス 120,000円~
高性能な窓に交換すると、窓そのものも高くなるので、当然費用も掛かります。
家の中の窓を何箇所もリフォームするとなると、相当な費用になってしまいますね。
それでは、DIYで窓の交換費用を抑える方法を見ていきましょう。
窓の交換方法には4種類!DIYに向くのは?
それでは、主な窓の交換方法を見ていきましょう。
【カバー工法】
窓をサッシごとリフォームする方法のひとつです。
現在の窓枠に新しくサッシをかぶせる「カバー工法」は、窓の上に新しい窓をかぶせるので、窓自体はひと回り小さくなりますが、工事は1日ですみます。
180×170cmまでの窓の交換費用は、10~20万円前後が相場です。
【はつり工法】
窓をサッシごと撤去して交換する「はつり工法」は、窓の周囲の壁を壊して工事を行うので、リフォーム費用はかなり高額になります。
また、工期も2~3日と長く掛かる場合がほとんどです。
180×170cmの掃き出し窓の交換費用は、30~50万円位が相場と言われています。
【内窓の設置】
窓に、内窓を付け、二重窓にする方法です。
正確には窓を交換するわけではありませんが、交換した場合と同じように断熱、防音、防犯効果が高いので人気があります。
外壁を壊さない簡単な工事なので、30分~2時間と短時間ですみ、180×170cmまでの窓の交換費用は、8~15万円前後と低コストです。
しかし、二重窓ですと掃除が少し手間かもしれません。
【ガラスの交換】
窓枠はそのままで、ガラスだけを断熱、遮熱、防音、防犯などの機能性ガラスへ交換する方法です。
工事も短時間ですみ、180×170cmまでの窓の交換費用は、5~15万円前後とこちらも低コストです。
しかし、他の方法と比較すると、期待する断熱、遮熱、防音効果は小さくなります。
以上が、主な窓の交換方法です。
DIYをする場合は、「内窓の設置」と「ガラスの交換」が適していると言えるでしょう。
DIYで窓の交換!ガラスを交換する
前述した窓の交換方法で、DIYしやすいのは「ガラスの交換」です。
窓枠はそのままで、ガラスだけ断熱、防音、防犯効果が高い高性能のものに交換する方法です。
ガラスを交換するだけですから、費用を抑えられますし、部屋の雰囲気も変わりません。
ただし、この方法ですと窓枠は交換しないので、前述したように他の方法より気密性や断熱性は劣ります。
したがって、隙間風や結露には思ったほどの効果は得られないでしょう。
しかし、ガラスを真空ガラスに交換すれば結露予防にもなりますし、防犯対策ガラスに交換すれば窓ガラスを割られて侵入される心配は減ります。
性能の良いガラス戸に交換することで、今使っているガラス戸よりも快適になることは間違いありません。
DIYで高性能のガラスに交換する
DIYで高性能のガラスに交換する場合には、小さい窓からはじめることをおすすめします。
サッシ窓は見た目よりも重く、大きな窓は扱い辛い上に、作業をするための広い場所も必要なためです。
それでは、サッシ窓のガラス交換の手順をご紹介しましょう。
【サッシ窓のガラス交換の手順】
①窓枠からサッシ窓を外します。
②ガラス戸の枠に付いているビスをドライバーで緩めます。
③左右の枠を少し外し、上枠を取り外します。
④左右の枠をもう少し広げながら、ガラスを外します。
⑤ガラスを外したら、ゴムパッキンも外しましょう。
⑥交換するガラスにゴムパッキンを巻きつけます。
⑦そのまま、ガラスを下枠に差し込んでいきます。
⑧左右の枠をガラスにはめ込み、最後に上枠をはめ込みます。
⑨ビスでしっかり固定して、ガラス交換終了です。
⑩ガラス戸を窓枠に戻します。
このような手順で交換すれば、費用はガラス代だけで収まります。
DIYで窓を交換!内窓について
前述した窓の交換方法で、次にDIYしやすいのは「内窓の設置」です。
また、内窓用の商品も販売されているので、それを使えば短時間、低コストで窓の交換が出来ます。
内窓用の商品は、LIXILから「インプラス」、YKKAPから「プラマードU」が販売されているので、その特徴を見てみましょう。
【LIXIL インプラス】
・断熱性 H-5~4等級
・気密性 A-4(2)等級
・遮音性 T-4(40)等級
・耐風圧性 400pa
・窓枠カラー 白/木目6色
・枠の厚み 67㎜(引き違い窓)
・クレセント錠カラー 4色
・和紙調ガラス 荒間格子1種
・和紙調ガラス枠カラー 4色
【YKKAP プラマードU 】
・断熱性 H-5~4等級
・気密性 A-4等級
・遮音性 T-3~4等級
・耐風圧性 600pa
・窓枠カラー 白、グレー/木目4色
・枠の厚み 70㎜(引き違い窓)
・クレセント錠カラー 4色
・和紙調ガラス 荒間格子、横繫吹寄格子の2種
・和紙調ガラス枠カラー 5色
どちらの商品も、その特徴はほぼ変わりありませんが、枠の厚みの差3㎜は設置するときに重要になってきます。
それは、内窓を取り付けたときに必要な窓枠の奥行が関係してくるのですが、インプラスの枠の厚み67㎜の場合は奥行き70㎜が必要となり、プラマードUの枠の厚み70㎜の場合は奥行き73㎜が必要となります。
もし、窓枠の奥行が足りない場合は、窓枠を足す「ふかし枠」を取り付けなければなりません。
DIYで窓を交換!内窓を取り付ける
では、どのようにしてDIYで内窓を取り付けるのかご紹介しましょう。
《準備するもの》
・メジャー
・ドライバー(出来れば14.4V以上の電動ドライバー)
【窓枠を測る】
内窓を注文する前に、取り付ける窓の「窓枠の横幅」「窓枠の縦幅」「窓枠の奥行」をメジャーで正確に測ります。
窓枠の横幅は、上下と真ん中で少しですが異なります。
窓枠の内側を均等に3か所ほど測り、一番狭い横幅を記録しておきましょう。
窓枠の縦幅、奥行きも同じように3か所ほど測ってください。
窓枠を測り終えたら、ホームセンターや通販などで窓枠に合う内窓を購入しましょう。
取付用窓枠と窓サッシ、ガラスがセットになっているものでしたら、15,000円くらいから販売されています。
【窓枠を取り付ける】
①内窓の枠を既存の窓枠に沿って、左右を間違えないようにしながら、付属のビスで取り付けていきましょう。
ただし、奥行きが足りない場合は、予め「ふかし枠」を取り付けておいてください。
②次に、上枠を少ししならせながら、左右の枠にしっかりはめ込んでください。
③左右をはめ込んだら、真ん中の部分を手で押し上げます。
④下枠も上枠と同じようにはめ込みます。
⑤付属のビスで上枠、下枠を固定します。
⑥窓枠が完成したら、ガラス戸を差し込んで完成です。
DIYに慣れた方でしたら、腰高窓を30分ほどで設置することが出来ます。
この方法でしたら、窓枠ごと交換するよりも簡単に窓の機能を高めることが出来ますね。
窓の交換はDIYで出来る!
DIYで窓の機能を高める方法をご紹介してきました。
断熱、防音、防犯効果を高めるには、窓の機能を高めることが大切です。
しかし、窓を交換するリフォームを専門業者に依頼すると高額になってしまうため、家の窓全部を行うとなるとかなりの費用が掛かってしまいます。
ご紹介してきたDIYの方法で、費用を抑えた窓の交換をしてみてはいかがでしょうか。