DIYがブームである今、DIYに適したさまざまな商品が販売されています。
中でも、簡単に貼って、透明の窓ガラスを曇りガラスに変身させることができる、シートタイプの商品は人気があります。
ここでは、窓を曇りガラスに変えたい方のために、メリットやデメリット、シートの選び方や貼り方、剥がし方までご紹介します。
窓を曇りガラスにするメリット
窓には透明なガラスが入っていることが多いですが、場所によっては不透明な曇りガラスを取り入れている窓もあります。
また、曇りガラスシートを使ってDIYしている方も少なくありません。
ここでは、窓を曇りガラスにするメリットについてお話しします。
・外から見えにくくなる
透明なガラスであれば、外から中が丸見えになってしまうので、カーテンやブラインドを設置する必要があります。
曇りガラスであれば、濃さによってうっすらシルエットがわかる場合はありますが、外から中は見えにくくなります。
そのため、防犯にも効果を発揮し、外から中の様子を覗き見されるなど、プライバシーを侵害される可能性を防ぐことができます。
このメリットを活かし、カーテンやブラインドを設置しにくい特殊な窓や、トイレやお風呂の窓に、曇りガラスが用いられることが多いです。
・直射日光をやわらげてくれる
窓を曇りガラスにすると、透明なガラスにレースのカーテンを設置した状態に近くなります。
そのため、陽の高い時間帯であっても、直射日光が照り付けることはなく、明るさは取り入れつつも光をやわらげてくれるというメリットがあります。
レースのカーテンを設置している場合と違い、開け閉めする必要もなく、窓辺をスッキリと見せてくれるのも曇りガラスの良いところです。
また、直射日光がやわらぐことで、紫外線も大きくカットしてくれます。
床や家具の日焼けや、紫外線による人体への悪影響も防ぐ効果があります。
窓を曇りガラスにするデメリット
先ほどは、窓を曇りガラスにするメリットについてお話ししましたが、メリットばかりではなく、デメリットもあります。
曇りガラス、といっても、ガラスそのものを曇りガラスに交換するのか、シートタイプのものを貼り曇りガラス風にするのかによっても、それぞれにデメリットがあります。
ここではシートタイプのデメリットをご紹介します。
・景観が損なわれる
これは曇りガラスに交換しても、シートタイプのものを貼っても、共通するデメリットです。
外から中が見えにくい曇りガラスは、中から外の景色も見えません。
そのため、景色を楽しみたい場合は妨げとなり、デメリットになるでしょう。
・傷がつきやすい
シートタイプの曇りガラスを貼ると、どうしても通常の窓ガラスと比べて傷がつきやすくなります。
また、お掃除の時には柔らかい布しか使えないので、注意が必要です。
・熱割れを起こす可能性がある
直射日光が特に強く当たる窓に、シートタイプの曇りガラスを貼ると、窓ガラスが熱割れを起こす可能性があります。
熱割れとは、一枚の窓ガラスの中で大きな温度差ができると起こる現象です。
通常であれば、直射日光で窓が温められても、自然に発散するため、大きな温度差が生じることはありません。
しかし、シートタイプの曇りガラスを貼っていると、シートと窓ガラスの間に暖かい空気がこもり発散しないため、窓枠のサッシ部分にある冷たい窓ガラスと温度差が広がり、熱割れしてしまうことがあるのです。
窓用曇りガラスシートを購入するときの注意点
それでは、透明な窓を曇りガラスにする方法をご紹介しましょう。
透明な窓を曇りガラスにするには、窓ガラスを交換する方法と、曇りガラスシートを貼る方法があります。
ここでは、DIYのために曇りガラスシートを購入するときの注意点についてご紹介します。
・窓ガラスのタイプを知って商品を選ぶ
二枚のガラスを組み合わせて構成された複層ガラスや、ガラスの中に鉄線が入った網入りガラスにシートを貼る場合には、特に注意が必要です。
通常の窓ガラスと違って、熱がこもりやすい特殊な窓ガラスであるため、断熱や遮熱の効果があるシートを貼ると、熱割れを起こす可能性が非常に高くなります。
この場合、複層、網入りなどの特殊ガラスに対応したシートを購入すると安心です。
・接着方法を確認する
曇りガラスシートは、水で貼るタイプのものや、弱粘着タイプ、シールタイプ、糊を使わない吸着タイプなど、さまざまな接着方法の商品が販売されています。
賃貸にお住いの方は特に、なるべく剥がした跡が残りにくい商品を選ぶのがおすすめです。
なぜなら、曇りガラスシートを剥がした跡が残ると、退去の際の原状回復に大きな影響を与えるからです。
曇りガラスシートの貼り方その1
曇りガラスシートの貼り方は、商品によってさまざまです。
ここでは、水で吸着する曇りガラスシートを使う場合に用意するものや、下準備についてご紹介します。
【必要なもの】
・水貼り用曇りガラスシート
・スプレーボトル
・台所用中性洗剤
・定規
・カッター
・マスキングテープかセロハンテープ
・キッチンペーパー
・雑巾
・ヘラかスクイージー
【下準備】
1.作業空間を確保する
カーテンやブラインドを設置している窓であれば取り外してください。
作業する場所の周辺に、家具を置いている場合は移動させましょう。
2.周囲が汚れないよう対策する
水を使っての作業になるため、周囲に水がかかってしまう場合があります。
ビニールシートや新聞を敷いて、濡れても大丈夫なよう対策してください。
3.スプレー水を作る
スプレー水の割合は、水300mlに対して中性洗剤50mlです。
シートを貼る時だけでなく、窓の掃除をするのにも使えるので、覚えておくと便利です。
4.窓枠、窓ガラスの掃除をする
3で作ったスプレー水を吹きかけ、スクイージーを使って掃除をすると、拭き残しやホコリ残りを防げます。
窓枠はキッチンペーパーを使って、窓ガラスより先に掃除すると、汚れ移りがありません。
窓ガラスの水気を取るときには、スクイージーにキッチンペーパーを巻き付け、行うと便利です。
5.シートをカットする
窓の実寸より四方を5cmほど大きめにカットすると良いでしょう。
曇りガラスシートの貼り方その2
下準備ができたら、いよいよ曇りガラスシートを窓に貼り付けていきましょう。
1.窓ガラス全体に、スプレー水を吹きかける
水滴が垂れてくるくらい、たっぷりとかけることがキレイに貼るための秘訣です。
2.シートの剥離紙を剥がしながら、シートの剥離紙を剥がした面にスプレー水をかける
剥がす人とスプレー水をかける人、2人で分担して行うのがおすすめです。
3.フィルムを仮貼りする
窓ガラスの片側に沿って、均等に貼っていきます。
4.大きめにカットした部分を切り取る
窓枠のゴムの部分に定規を当て、カッターの刃を寝かせ気味にして使うことで窓ガラスに傷がつくのを防げます。
実寸より数ミリ小さめのサイズでカットすると、後の水抜きがスムーズになります。
5.シート全体にスプレー水をかけ、水や空気を抜く
シートがずれないよう手で押さえ、上下左右にスクイージーを滑らせます。
中段より上は、下から上にスクイージーを動かし、下側は中央から左右に向かって動かすと水抜きがスムーズです。
下に溜まった水も抜き、出てきた水はキッチンペーパーを使って拭き取ります。
6.最後の仕上げにシートにスプレー水を吹きかけ、柔らかい雑巾で水拭きする
これで、曇りガラスシートを貼る作業は完了です。
曇りガラスシートの剥がし方
曇りガラスシートは通常10年程度で劣化してきます。
劣化すると窓ガラスとシートの間に気泡ができたり、変色する場合もあるので貼り替えがおすすめです。
また、引っ越しで原状回復が必要な場合にはシートを剥がさなければいけません。
ここでは曇りガラスシートの剥がし方についてご紹介します。
【用意するもの】
・ドライヤー
・新聞紙
・先の細いドライバー
・貼るときにも使用したスプレー水
・スクレーパー
・雑巾
【曇りガラスシートの剥がし方】
1.ドライヤーなどで窓全体をあたためる
2.温水に浸した新聞紙を窓ガラスに当てて、30分以上放置する
3.シートの角を、先の細いドライバーを使ってつまめる程度に剥がす(窓に傷をつけないよう注意)
4.窓ガラスとシートの間に、貼るときに使用したスプレー水をかけながらゆっくり剥がす
5.シートが剥がれたら、窓ガラスにスプレー水をかけて時間をおく
6.窓ガラスに再度スプレー水をかけ、スクレーパーを使い、接着剤の残りを取り除く
7.窓の掃除をして完成
曇りガラスシートで快適空間を作ろう!
さまざまなメリットがある曇りガラスを、シートを使って手軽に取り入れられるのは大変便利です。
コツをつかめば簡単に貼ることができ、賃貸物件の窓ガラスでも使える商品が販売されています。
ぜひ、曇りガラスシートを取り入れ、より快適な空間作りに役立ててみてください。